念のためご注意を
コンパクトながら、太くて長い薪でも燃やせるピコグリル398ですが、火床が外れてしまうパターンがあります。普通に使う分には起こりにくい事態なんですが、念のため触れておきます。
火床の端っこに過剰なほどの負荷をかけると……
火床の切れ込みがフレームから外れてしまいます。これでもなお、構造上は火床が落ちることはありません。しかし……
切れ込みが外れた状態のまま、中央に荷重を集中させるとこの通り。火床は完全にずれてしまいました。まあ、こんな薪の積み方をするキャンパーはいないと思いますが、豆知識として「外れるパターン」をご紹介しました。
また、上記のような異常な積み方をしなくても、あまりに大量の薪を乗せて焚き火を続けるのはNG。火床が変形し、切れ込みがフックしなくなる場合があります。無理は禁物です。
調理はしやすい?
スキレットを使って簡単な調理をしてみました。スピットを用意しておけば、何ら不自由なく焚き火調理を行えます。安定性に不満はなく、架台がしっかりと平面である感覚がありました。
横からトングを差し込んで薪を動かすことができ、火力調整も簡単です。
スピットがずれて落ちないよう、スピットの溶接部分は下に向け、フレームの内側に入れておくと安心。手前にずれ過ぎてスピット先端側が落ちるリスクはほぼなくなり、奥にずれているかどうかは目の前で確認できますから。
ソロ用の焚き火台として最強かも
厚さ1cmのA4サイズで持ち運ぶことができ、特に制限なく焚き火が可能なピコグリル398。スピットがあれば煮炊きも快適です。不満はといえば……うーん、思いつきません。
「大きくて重い焚き火台の方が好み」という場合でない限り、ソロキャンプ用の焚き火台として最強ではないでしょうか。
760をじっくり見てみよう
次に2倍サイズのピコグリル760を見ていきましょう。398と同様、折りたたまれたフレームと火床を広げ、合体させれば組み立て完了。見るからに安定感があります。
火床に溶接部などはなく、構造的には398と同じ。違いは曲線が緩やかなぐらいでしょうか。
組み立てサイズは約54×38cm、高さは約26cm。一般的なファミリーキャンプ向けの焚き火台よりも、長辺が長いですね。余裕たっぷりの火床スペースです。
火床をがっちりとホールド
ピコグリル398は火床の切れ込みをはめ込みましたが、760は穴にフレームを通すスタイル。よりしっかりと火床が固定されます。
フレームにはV字型の加工が施されていて、火床にジャストフィット。大量の薪でも重量に耐えられるよう、力強く支えてくれます。
脚にもこの通り補強パーツが。広大な火床に乗る薪の重さを支えるため、フレームの強度は充分に考慮されているようです。
オプション品は2アイテム
あると便利な別売りオプションを紹介していきましょう。まずは「変形五徳」2,800円。スライド式のジョイントにより、フレームに取り付けることができます。
フレームに設置するとX型の架台が出現。交差部分には干渉回避の加工が施されています。さすが専用品、小技が光りますね。
ダッチオーブンでも無理なく使用できます。しかし変形五徳が、なにゆえ「変形」を名乗るかというと……
平行に設置することも可能なんです。ジョイントがスライドするのには意味がありました。
2つめのオプション品は「ビッグスピット」。1本1,000円。
変形五徳とのコラボにより、クッカー類を自由自在に配置できる架台ができあがりました。ちなみに398用のスピットは長さが足りず、760では同じように使用することができません。
またスピットにダッチオーブンを乗せるという使用方法は、「398」と同じく自己責任でお願いします。
760も実際に使ってみた
大きな炎も簡単に
使い勝手の良さはピコグリル398以上です。やはり火床の面積が大きいと、薪を組みやすいですよね。加えてフレームが強靭なので、安心してドカドカと薪を積み上げることができました。
大きな炎を立ち昇らせることができるので、ファミリーキャンプやグループキャンプで大活躍することでしょう。