STEP.1 蝋を防水したい部分に塗る
まずは靴の表面に蝋を塗っていきます。甲の部分からかかとまで、全体が布になっていたので、塗り残しがないようにまんべんなく塗ります。
底の部分との境目、布と布の縫合部分など、水がしみそうなところは特に念入りに塗り込みました。
元の色がわからなくなるほど多く塗り込んでも、馴染ませれば透明になるので、安心して塗り込みましょう。全体を白く塗り終えたら次のステップへ。
STEP.2 ドライヤーで温めながら、蝋を布になじませる
ドライヤーの熱風を当てて、蝋を布になじませていきます。
手を火傷しないように注意しながら、細かいところまでしっかりとなじませていきましょう。ちなみに今回のように蝋引きした布には、こすると白い傷がつくことがあります。これは蠟引き布特有の現象で、チョークマークと呼ばれています。
白い傷が気になったら、この時と同じように一度ドライヤーで温めればOK。傷が布になじんで、見えなくなりますよ。
白いところがなくなるまで馴染めば完成です! 1度塗りでは防水性に不安があったので、今回は乾かしたあと再度蝋を塗り込みました。
塗っていない靴と比べてみると、はっきりと生地のハリ感が変わっているのがわかります。蝋を塗ることで、布もパリッとした感触に変身。
もしかすると人によっては少しごわつき感があるかもしれませんが、履いているうちになじむそうですよ。また色については、心持ち濃くなったように感じますが、大きな変化はないようです。
日頃から水や汚れにさらされ、ハードな環境下に置かれている靴。ちゃんと防水仕様なったのでしょうか!? さっそく水を使って実験です。
下の画像をご覧ください。水滴の形がはっきりとわかるくらい、ちゃんと水をはじいています! これならちょっとくらいの雨なら大丈夫そうですね。
ちなみに蝋引きした布は、撥水加工された状態になっているので基本水洗いはNGです。普段から靴用のブラシを利用して、細かな汚れをこまめに落としておくとよいでしょう。
参考までに、蝋を塗っていない方の靴にも水をかけてみたところ……。
すぐに水が染み込んで、びちゃびちゃに。この様子をみると、蝋を塗るだけで、しっかり防水できたことがわかりますね! 左右ならべてみると、撥水具合が一目瞭然です。
もし履いているうちにガンコな汚れがついてしまったら、固く水分を絞った布で拭くと良いでしょう。ただし、しっかりついた汚れを落とそうとゴシゴシこすってしまうと、布の色まで落ちてしまうので注意してくださいね。
【結果】成功!
足元というハードな環境で使うものだからこそ、やはりちょっとでも防水機能がついていたほうが安心できる靴。お気に入りの布製スニーカーも、この方法で簡単に防水にできますよ! 汚れ防止にも役立ちそうです。
ただし、熱に弱い部品が付いている場合は、ドライヤーで溶かしてしまわないように気を付けてくださいね。
今回のように蝋引きした布を、どうしても丸洗いしたいというときは、中性洗剤の入った水の中に入れて優しく押し洗いします。
漂白剤入りの洗剤は使わないようにしてください。全体を洗うことで蝋が落ち、防水機能が弱くなってしまうので、乾いた後に再度蝋引きをしておくと良いでしょう。
布製キャップで試してみた!
続いて、布製キャップの防水加工に挑戦。道具や工程はシューズと全く同様です。