このテント、知ってる?
正直テントって、見た目9割で決めていませんか? キャンプにおけるテントは我が家も同然。機能性とか使い勝手とか気になるけれど、最終的には”見た目”が決め手だったりします。
そんな筆者が日課のネットサーフィンで発見したのが、ハスキーというアウトドアメーカーが販売している「ファイター」というテント。キャンパーの憧れ「ヒルバーグ」と近しい雰囲気を感じませんか?
んん? ハスキー? 聞いたことないぞ? という方のために、まずはメーカーについてザックリご紹介します。
アウトドアメーカー「Husky」とは?
ハスキーは、1997年にチェコの首都プラハで誕生したアウトドアメーカー。欧州を中心に展開しており、世界の取り扱い店舗数は、200店舗以上あるそうです。
とにかく品質の良さに定評のあるメーカーで、ヨーロッパ各国の軍隊やNGO団体で活用されているんだとか。
ちなみに、ハスキーの代表作である写真のテント「Fighter(ファイター)」は、2018年度の楽天リアルタイムランキング「アウトドア部門」「テント・タープ部門」「テント部門」の3部門で、1位を獲得しています。
口コミをのぞいてみても、なかなかの高評価。これは……一度使ってみたい!
ということで、さっそく実物を手配。1泊2日のキャンプで使用してみて、良かった点や気になる部分をレビューしていきたいと思います。
ファイターってどんなテント?8つの特徴
特徴① 風に強いつくり
ファイターは、風への抵抗力が強いドーム型テント。寝室をつくる2本のクロスフレームに、両サイドの前室をつくるアーチ状のポールを2本交差させることで、強度を高めています。
ポールにはアルミ合金の中でも強度の高いジェラルミン(7001)を採用。この7000番台のアルミニウム合金は、航空機材などにも使用される強度の高い素材として知られています。
ですから、ちょっとやそっとの風ではビクともしません。
台風の影響で激しい雨、強風の中、少し心配になりながら一夜をすごしました。
朝目が覚めてみると全く浸水もなく、無傷の状態でした。(出典:楽天)
特徴② 侮れない耐水圧
フライシートは、PUコーティングが施された210Tポリエステルタフタを使用しています。耐水圧は(※)7,000mmと、かなり高い数値。
なかには、こんな口コミも……。
フライシートをきちんと締めて水道水で10分間程度入り口等に噴射してみましたがテント内は濡れませんでした。(出典:楽天)
(※)公式オンラインショップでは耐水圧6,000mmと表記されていますが、現在のモデルはすべて7,000mmにバージョンアップされています。
出入口のファスナー部には、雨が侵入しないようフラップでしっかりカバー。
インナーテントのフロア部は、190Tポリエステルリップストップを採用。PUコーティングも施されており、耐水圧はおよそ10,000mmとコールマンのウェザーマスターシリーズと同等のスペックです。
口コミを見る限り「浸水した。」という内容は見当たりませんでした。
特徴③ 空気の換気がしやすい!
インナーテントの上半分がメッシュになっているほか、前後のドアもメッシュに切り替えられます。
ちなみに写真中央部にぶら下がっているヒモ周辺は、メッシュ仕様のロフトになっているので、スマートフォンなどの小物置きにも便利。出入口付近にも収納ポケットが2つ付いています。
正しい使い方かはわかりませんが、ヒモを結び合えばランタンフックにもなります。
換気の話に戻りましょう。天井部2ヶ所には、つい立て棒のついたベンチレーション(換気窓)が配備されています。
ベンチレーションは、インナーテントの中からでも調節できます。実際に使用した日は、夜は気温が10℃を下回っても朝方には15℃近くまで上昇していたので、寝起きの状態ですぐに空気換気できるのはありがたかったです。
特徴④ 寒さに強い
テントの全方位にはスカートがついており、地面からくる冷気の侵入を防いでくれます。
そのため寝室の半分はメッシュにもかかわらず、10℃以下の環境でもあまり寒さを感じませんでした(もちろん就寝時はフリースなどを着こんだうえで)。
特徴⑤ 1人でも設営できる!
普段ワンポールテントを愛用している筆者(女性)でも、一人で20分くらいで設営することができました。慣れている方なら10分以内で設営できそうです。
後ほど説明しますが、強い力はまったく必要ありません。
特徴⑥ カッコいい!のに被りにくい
今回はフェスとキャンプ場で使ってみましたが、同じテントを1つも見かけませんでした。
インスタグラムで検索しても、欧州の方がほとんど。国内では店舗で販売されていないこともあり、数があまり出回っていないようです。
特徴⑦ 軽くてコンパクト!
収納サイズは約56×19cmと、スノーピークの「アメニティドームS」(約58×18cm)とほぼ同じ。しかし、重量はアメニティドームSが約5kgに対し、ファイターは約4.5kgとやや軽め。
コールマンのツーリングドームLXと比べても、収納サイズが約60×24cm、重量約5.6kgなので、2~3人用のドーム型テントの中だとファイターは軽い部類に入るようです。
特徴⑧ 高スペックに対してリーズナブル!
公式オンラインショップでは、49,800円(税込み)。Amazonや楽天だと、34,800円(税込み)で販売されている場合も(2019/10/09時点 楽天価格)。
フロアの耐水圧でいえば、同等のスペックを持つコールマンのウェザーマスターは最低でも5万円台から。色や形状似ているヒルバーグの「JANNU(ヤヌー)」だと、およそ13万円。
そう考えると、耐水圧7,000mmで3~4万円台という価格はかなり魅力的だと思います。
設営について
経験の浅い筆者でさえ、説明書を見ずに設営することができました。ではなぜそんなカンタンに設営できたのか? 実践して感じた3つの理由をご紹介します。
カンタンな理由① ポールを通す部分がわかりやすい
ファイターのポールは全4本(赤とシルバーのポールが2本ずつ)。同じ色のスリーブに入れればいいので「どこに入れればいいの?」というような迷子にはなりづらい仕様になっています。これなら初見でも間違えずに設営できるはず。
カンタンな理由② インナーテントは吊り下げ式
ファイターの設営は、先に立ち上げたフライシートの天井から、インナーテントを吊り下げる方法。なので雨が降ってきても、インナーテントを濡らさずに設営することができます。ただ天井が低いので、腰はツライです。
赤い丸で囲んだ部分が、インナーテントを吊り下げるフック。設置個所が多いため(写真は一部)、インナーテンは取り付けたまま収納するのもひとつの手かも。
とここまで、ファイターの特徴と設営について紹介してきました。続いては実際に使ってみて気になった部分をご紹介します。
使ってみて思った、2つの気になる部分
気になる① 大人3人でギリギリのサイズ感
各自の荷物を寝室に入れていたせいもありますが、大人3人でちょうどピッタリでした。ゆとりを持たせるなら、大人2人での使用がおすすめ。
テントは男大人1人、幼稚園児2人で1泊使用しましたが、広さは十分でした。大型のバッグ2つ入れても寝ることができました。(出典:楽天)
気になる② 天井が低い
耐風性を重視しているため、天井高は約120㎝と低くつくられています。ちょうどアメニティドームSと同じくらい。
室内では立つのは難しいですし、出入りも腰をかがめる必要があります。座って作業する分には、身長154cmの筆者には全く問題ありませんでした。
私個人的には、高さがもう少し…あと10センチ位高ければ良かったかなと。(出典:楽天)
公式のオンラインショップはこちら。
かっこいいのに、被らない!
チェコ発のアウトドアメーカー、ハスキーの3人用ドーム型テント「ファイター」を紹介しました。スタイリッシュな見た目もいいですが、スカート付きでオールシーズン対応、耐水圧7,000mmという高スペック、1人でも設営できる手軽さはかなり魅力的だと思います。
ソロもしくはデュオキャンプ用のテントが欲しい方は特に要チェックですよ。
Fighter is cool!
ファイターはかっこいい!