記事中画像撮影:筆者
チェアに求めるのは座り心地だけにあらず…
筆者が普段、キャンプで愛用しているチェアは、ワイドサイズでくつろげるDOD「ユトリチェア」と、コンパクトながら背もたれの長いヘリノックス「サンセットチェア」の2つです。
どちらも座り心地を最優先で選び、筆者にとっては珠玉のチェアと自負していますが……。
「サンセットチェア」は軽くて小さい分、組み立てが必要。使用シーンはほぼキャンプのみと限定的です。
逆に「ユトリチェア」は開けばサッと座れますが、サイズが大きいのがネック。特に車載スペースの融通が利かず、1番先に積んで1番後に下ろすほかありません。
どちらも快適な座り心地だけでなく、手軽にサッと使えないのも共通しているんですよね。
ディスクタイプのチェアはどうだろ?
設営撤収の合間にサッと座れたり、フェスなどにも気軽に持ち運べるチェアが、やっぱり欲しいよな〜と思いまして。
昔からあるディスクタイプの折りたたみチェアなんかどうだろう? とリサーチしてみたら、安っぽいオモチャ感が払拭され、デザインも作りもかなり進化したチェアが大増殖!
そこで、中でもお値段的に手ごろな、Rikopin(リコピン)「 折り畳み椅子」を購入してみましたよ。はたして使用感はどうなのか、詳しくレビューしていきます!
リコピン 折り畳み椅子
使用サイズ | 幅25×奥行き25×最大高45cm |
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収納サイズ | 幅25×奥行き25×高さ6cm |
重量 | 880g |
材質 | ABS素材(ポリプロピレン) |
とりあえず、展開&収納してみた!
展開たったの1秒ってホント?
商品ページによると「わずか1秒でチェアになる」とのことで、まずは早速展開!
動画は倍速再生のため約1秒ですが、実際はもう少しゆっくり広げており、それでも3秒かかっていません。頑張れば1秒切れるかも……。まあ、とにかく早い、そして簡単です。
展開方法は、座面と底面の穴に指を入れて少しひねるとロックが解除。あとは左右に引っ張ればスルスル伸びるので、特に力もいりません。
好みの高さに伸ばしたところで、さっきとは逆の向きに少しひねると、ロックがかかって完成。ロックの仕組みも単純なので、コツというほどのコツもありません。
今度はたたんでみたら…
今度は逆に収納してみます。最後少し引っかかりましたが、トータルやはり3秒以内というところ(動画は倍速)。
引っかかったのはロック機構のところですね。とはいえそこで動かなくなったり、イチからやり直す必要などもなく、展開と同じく簡単なのは断言できます。
軽く小さく、持ち運びラクちん
収納時のサイズは幅25×奥行き25×高さ6cm。椅子なのに収納サイズがとても小さいのは、リコピン「 折り畳み椅子」の大きなメリットです。
「ついでに持っていく」にしても「荷物の隙間に後から押し込む」にしても便利。チェアを持参しよう、というハードルが一気に下がりますね。
一般的な保冷剤(画像はロゴス「アイススタック」)を2つ重ねた程度といえば、より分かりやすいでしょうか。重量も880gと軽く、フェスなどで持ち歩くのも負担がなさそうです。
キャンプでの使用感もしっかりチェック!
キャンプやフェスでの使用感はどうかということで、早速フィールドに持参してみました。
2WAYハンドルが便利
ともかく持ち運びがラクちんです。薄いのでトートバッグなどにもするっと入り、徒歩移動でもどこにでも収まる感じ。運搬手段に困ることはないでしょう。
そのまま持つなら、黒いテープ部分をハンドルにしてバッグ的に持ち運べます。
また、本体外周にぐるりと巻き付いているテープを外すと、ショルダーバックルになり、肩掛けもOK。こちらは長さ調節も可能です。2WAYで運べるワケですね。
椅子には見えないデザインなので、そのまま持ち歩くのもそれほど抵抗はないと思います。軽いので、1人で2〜3個持っても負担を感じません。
こちらは、アウトドアフェスでの使用シーン。待ち時間や食事の時間にサッと出して座れるのが、本当に便利でした。
耐荷重はまさかの130kg!
シンプルな作り、しかも1秒展開……、となると耐久性に不安を感じるところ。ですが、意外や意外、耐荷重はなんと130kg。一般的なチェアは80kgぐらいだからスゴイです。
全体がABS素材できており、実際に体重85kgの筆者が座っても安定していて、ガッチリ感が。
さすがに座面は硬くてくつろげるわけではないですが、「座っていること」に疲れる感じはありません。
12段階の高さが選べ、子どもも座れる
座面の最大高は45cm。収納時の6cmから12段階に調節できるので、大人から子どもまで幅広く使えます。
直径25cmの座面・底面の安定感もそこそこあり、普通に座る分には倒れる心配はまずなさそうに思います。
キャンプで愛用しているogawa「ロールテーブルL」とも、組み合わせてみました。テーブル自体40〜60cmで高さ調整でき、チェアも12段階調整できるので、バランスは問題ナシ。
ガッツリとキャンプで使いたいかというと微妙ですが、メインのチェアが壊れたり、非常時ならばこれで1日ぐらいはイケる気がします。
また、グループキャンプなどで、自分のサイトに急遽来客があったときなどにも、サッとチェアを増やせますね。
ラック的な活用もアリだった!
メインのチェア設営後は片付けてもいいのですが、座面がフラットなのを生かし、ラックやテーブル、荷物置きとして活用するのもアリかと。
接地面が大きく安定感もあるし、どことなくインテリアとしての存在感もあります。特に便利なのは、徒歩キャンプ時のサブテーブル使用かなーと思いました。
なお、カラバリは14色。サイトインテリアに馴染みやすいグレーなど、アースカラーが豊富なのも魅力です。
車内のいろんなスキマに入る
「撤収時、待っている家族が座った後どうするか?」問題ですが、たとえラゲッジスペースが満杯にでも、筆者の愛車マツダ「CX-8」ならドアポケットにも入りました。
シート下ならどんな車でも収まりそう。薄いので、なんだかんだとギアの隙間にも入るし、車中に常備しておくのもいいですね。
「荷物を全部積む」「その間家族は座っている」……。一見相反する二つのテーマも、このチェアがあれば一発解決! もはや一家に一台備えておきたいマルチぶりです。
気になるところもなくはない…
底面の汚れがなかなか厄介
屋外で使用すれば底が汚れるのは当然ですが、脚がないために接地面が広く、かつ収納時に手が触れる部分でもあるのが気になりました。
汚れを避けつつそーっとつかんで畳めたとて、その後肩からぶら下げるワケですからね。
使ったら毎回拭くものと割り切るしかないのかも。材質的に汚れは落ちやすいです。
収納ケースがあればよかった
上記の汚れ対策にもなるし、それ以外の意味でも収納ケースがあると便利でした。
というのも、リュックに外付けしたときなど、カラーによっては携行時に悪目立ちして、見た目的に違和感のあるシーンがあったからです。
なお、他社製の類似品には収納袋付きのものもあり、これから購入する人はぜひ比較検討すると良さそうです。
リコピン 折り畳み椅子
使用サイズ | 幅25×奥行き25×最大高45cm |
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収納サイズ | 幅25×奥行き25×高さ6cm |
重量 | 880g |
材質 | ABS素材(ポリプロピレン) |
ベテランキャンパーならではの活用術で活かしてほしいマルチプルギア!
リコピン「 折り畳み椅子」は手軽に使えて価格がお安いのが魅力ですが、いわゆる「ファーストチェア」や「メインチェア」にはなり得ないアイテム。
そういう意味では初心者向けとは言い難く、むしろベテランキャンパーこそが、アイディア次第でフル活用できるアイテムだと思います。
筆者も荷物置きなど意外な利便性に感心したぐらいなので、読者のみなさまなら、もっとユニークな使い方で活用できると思いますよ。