道具
・ボンド
・ペンキ2種類(白と赤)
・液体のり
・刷毛
・カッター
・ワックス2種類(こげ茶とグレー)
古さを感じさせる下地テクニック
STEP.01 傷を付けて下地を塗装
完成したチェアに、使用していくうちに傷が付きそうな箇所を想定しながら、ハンマーで叩いたり、カッターで隅を割ってみたりと傷や凹みを加えます。モノは角から順に傷がついていくので、座面の四隅や脚の先を重点的に加工しましょう。
古さを作るということは、新しさの象徴を消すということ。新しいものは、なぜ新しく見えるかと考えてみましょう。
分かりやすい例は、お金の新札。それは角が綺麗な直角で、辺が破れていなくて直線ですよね?
その新しい象徴を潰していくと、古さを感じるようになります。ですので、角を潰したり、直線を途切らせたりすることで、真新しさがなくなるのです。
傷を付けた部分や、使用していくうちにペンキが剥がれそうな部分に筆を使ってワックスを塗っていきます。なぜワックスを塗るかというと、ペンキの定着を邪魔し剥がれやすくさせてくれるんです。
また、剥がれた際に見えてくる色が新品の木だとエイジング的に違和感を感じるので経年変化を感じるので、今回はターナーのオールドウッドワックスのラスティックパインを使用しました。
下地となる白のペンキを塗ります。一般的にハケで塗ると思われがちですが、ここではスポンジを使います。
ポンポンとお化粧をするように叩くように塗ると、少ない量のペンキでも厚みを出せるほか、先に塗ったワックスを塗り伸ばさずにすみます。仕上げに別のカラーで上塗りするので、下地の塗装はムラがあっても大丈夫。
塗装が乾いたら、カッターの刃を本体から取り出してワックスを塗った部分のペンキを削りましょう。
削る際は、刃の先端を使ってピンポイントで削るのではなく、板に対して刃全体を直角に当てて削っていきます。あまり力を入れないのがポイント。ワックスが塗られた場所だけペンキが剥がれ、塗っていない場所は剥がれません。
フチの傷を付けた箇所は、削りにくいのでしっかりと掻き出すように削ってください。
ペンキが削られ、下に塗ったワックスの色がついた木目が顔をのぞかせています。