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カセットガス 外観

【よくある疑問】100均の激安カセットガスって、ぶっちゃけ使っていいの…?

カセットコンロを使っていると、「他社製のガス缶を使ったらどうなるのか」と思うことはありませんか?注意書きには指定の製品以外は使ってはいけないとありますが、実際はどうなのでしょうか。実物の比較とメーカー取材から見えるリアルな部分を紹介します。

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目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

100均の激安カセットガスって実際どうなの??

撮影:筆者

キャンプから室内まで、幅広い料理の場面で使えるコンロ。各社から様々な製品が販売されていますが、それに合わせてカセットガスも同時に多くのものが売られています。値段も各社で異なるまちまち。

そこで疑問に思うのが、「お手頃な他社のカセットガスを使って自分が持っているコンロを使用するとどうなるの?」ということ。実際に編集部も気になり、外観の違いを検証したりメーカーに質問をしたりしてみました!

まずはコスト面。どれくらい違ってくる?

撮影:筆者

キャンプで使う消耗品って、実は種類が豊富。ティッシュペーパーにアルコールペーパー、ガソリンやガスなどがあり、それぞれを揃えると結構な金額になってしまいます。

筆者も当然よくキャンプをしますが、消耗品を揃えるだけでまぁまぁ大変なんですよね……。

100均ガス缶と比較すると、価格差は約3.5倍

カセットガスのコストを見てみると、最近ではコンビニでも販売されるようになったイワタニのカセットガスは396円(標準価格・税込)で、安価なカセットガスは108円(税込)。価格差は約3.5倍

仮に毎週キャンプ(4回)へ行き、1回のキャンプで2本使うとします。すると、イワタニのカセットガスは計3,168円で、安価なほうはなんと864円! かなり差があります。「それなら、正直安いものを買ったほうがいいじゃん!」となりますよね。

カセットガスを比較してみた!まず「外観」の違いはあるの?

撮影:筆者

では早速、カセットガスの外観を比較してみましょう。比べてみたのは、ガスコンロでお馴染みのイワタニと、100均で販売されていた「火子ちゃん」の2本です。

なお、火子ちゃんは筆者の近くのショップでたまたま販売されており、全国の100均に販売されているとは限りませんのでご注意ください。

イワタニ カセットガス オレンジ 3本パック

●本体サイズ:直径68×高さ198mm ●パックサイズ:204×70×200mm ●重量:約1.1kg ●使用ガス:LPG(液化ブタン) ●使用ガス量:250g

カセットコンロ用ボンベ 火子ちゃん 250g × 3本

●製品特徴:ちょっとした調理に、アウトドアに暖房燃料に! 冬場にマルチに活躍するカセットボンベが激安!! 家庭用のカセットコンロのガスボンベです。

「ガスの成分」「JIA認証マーク」など外観はほぼ同じ

撮影:筆者

最初に使われているガスの材料はどうなのでしょうか。比較したところ、両方とも有臭の可燃性ガス「LPG<液化ブタン>」と明記されています。

撮影:筆者

ブタンはLPガス(液化石油ガス)の1種で、他のガスより液化しやすいところが特徴。

重量は空気より重いため、外に漏れたら下に落ちるそうです。室内で換気する場合は、上のまでだけでなく下まであるドアを開いたほうがよさそうですね!

撮影:筆者

「JIA認証」というロゴも共通。これは第三者認証を受けた正式な製品であることの印で、JIAは日本ガス機器検査協会をいいます。

その他の防火性能評定というものもあるそうですが、この第三者認証を受けるのは法律で決められており、認証されていないものは通常は販売できないものなので注意が必要です。

撮影:筆者

また、イワタニのカセットガスの裏面を見ると「製造後7年以内を目安に使い切ってください」との記載が。こちらは、中のゴム部品が劣化し、使用時に支障をきたす可能性があるのがこのくらいの時期だそう。

そのほかのカセットガスには記載されていませんが、これはどの缶も同じだそうです。長期間の保管は避けたほうがいいですね。

違うのは「製造元」の表記、それと細部

撮影:筆者

まずはイワタニから。さすが日本を代表するガス・エネルギー会社! 表面に大きく「日本製」と明記されており、製造している場所がわかるようにされています。

撮影:筆者

一方の火子ちゃんのカセットガスは韓国製。裏面に小さく記載しています。海外で製造しているから価格もお手頃なのでしょうか。

撮影:筆者

差し込み口はどうなっているのでしょうか。両方ともにJIS(日本規格協会)規格に準じて製造されているので、パッと見ではあまり大差がないようです。

強いて言えば、根本の10角形のネジが、左のイワタニは角ばった感じで、右の火子ちゃんは丸みを帯びているというところでしょうか。

撮影:筆者

缶の底には製造年月日が明記されています。左のイワタニは2017年9月4日、右の火子ちゃんは2018年1月13日となっています。

火子ちゃんのほうがわりかし新しく作られているので、製造した日から長く経ってしまったから100均に流れたというわけではなさそうです。

メーカーに聞いてみた!他社のカセットガスの使用したらどうなるの?

ここまでツラツラと書いてきましたが、果たして他社のカセットガスを使用することはメーカーにとってどのように思っているのでしょうか? 今回はイワタニの広報部に問い合わせてみました。

撮影:筆者

編集部:この度はよろしくお願いいたします。イワタニのガスカートリッジと他社のものをみると、あまり違いがないように見えるのですが、何か異なる点はありますか?

カセットガスは、どのメーカーもJIS規格に則って製造しているため、部品などはほぼ変わらないと思います。内容物も同じでしょう。ただ、製造する工場が異なるため、数mmほどの誤差は出ます。

 

編集部:パッと見で違いがわからなくても、細かいところではそれぞれ違いがあるのですね。
どのカセットガスを見ても「指定した製品でご使用ください」とありますが、それはなぜですか?

これは製造方法の話になってしまうのですが、規格申請をするときに、発売する製品と一緒にカセットガスも一緒に提出するんですね。
使われている部品に問題がないか、製品とカセットガスがしっかり一致するか、規定された性能を満たしているかをチェックし、試験に通して使って問題ないことが確認できて、初めて規格として認証されます。
なので、どのカセットガスにも、必ずセットとなった燃焼器具があるんです。

撮影:筆者

編集部:そんな裏情報があったんですね! もし異なったカセットガスと製品を使ったらどうなってしまうのですか?

明確に「こうなる!」とは言い切れないのですが、ガスが漏れたり、着火しないといった恐れがあります。そのため、どのカセットガスにも使用すべき製品やシリーズを記載しています。

 

編集部:ガスが漏れる場合も……それは怖いですね。では最後になりますが、カセットガスを使用している人にアドバイスなどがあれば教えてください。

それぞれのカセットガスには使用すべき製品が必ず決まっているので、それに準じて使うようにしてほしいです。
またキャンプでは、あらかじめ予備のカセットガスを持っていくことも忘れないようにしてほしいですね。

 

編集部:よく言われている「ガス缶と燃焼器具は同メーカーで使用すべき」というルールが今回ようやく理解できた気がします……。この度はありがとうございました!

結論!コスパ重視といって激安のカセットガスに頼るのはよくない

撮影:筆者

メーカーのご協力をいただいてあらためてわかったことは、コストを抑えるために安価なカセットガスに頼るのは危険!ということ。100均のカセットガスにも、使用すべき製品が決まっているんですね。

財布の懐具合を見ながらキャンプをするのは大切なことですが、そこをケチって後々事故が起きては手遅れです。製品にあったカセットガスを使い、正しい使い方でキャンプをしましょう!

Use the Cassette gas correctly !

カセットガスを正しく使おう!