木原さんが着用していた「SUGARGLIDER」とは和訳でフクロモモンガのこと。縫い目をうまく利用していて、こっそりポケットがついているんです。しかも、シーズンごとにポケットの位置が変わるのが楽しい! 実用的かつユニークなウエアでファンが激増中です。
「和式」の中にアウトドア道具が点在
店内は富山・南砺市産の木材で仕上げ、古い薬棚を什器とするなど和の雰囲気満点。そんななかにシェラカップや鹿の角を加工したカトラリーなど“いかにもアウトドア”なアイテムが点在。これがなんとも心地よくマッチしているんです。
ちなみに店名のTSUGIKIとは、開店に向けて携わった人たちみんなの名前に「木」がはいっていたことから。「それに、画数もよかったんです」と笑顔で教えてくれました。
TSUGIKIに並ぶ独特なラインナップ
シェラカップが伝統工芸の技で美しい食器に変身
店内でひときわ目を引くのは、高岡銅器を思わせるシェラカップです。真ちゅう製シェラカップに、高岡銅器の伝統工芸士が着色したもの。青銅色のシェラカップは、米糠を使うなどの伝統技法で着色し、ウレタンでコーティングしています。
シェラカップ=焚き火で使うというイメージがありますが、これはコーティングを施しているので火に掛けないで食器として使ってください。ちょっと常識とは異なりますが、固定概念にとらわれないのが美しいですね。(木原さん)
シェラカップの着色を手がけた職人による作品を販売。青色でも微妙に異なっていますが、これは使う薬品や技法の違いによるためですって。木原さんから製品作りの裏話を聞けるのも、来店するお楽しみです。
商品名のアルチザン933とは、アルチザン=職人、933=富山県高岡市の郵便番号。江戸とスケートをテーマにしたイラストレーター、NAGAさんによるパッケージもステキです。富山がテーマなのに富士山が描かれているのはご愛敬。
富山の職人の力を得たオリジナル作品も
漆塗りは繊細でアウトドアに不向きと思っていませんか? こちらは高岡漆器の湯飲みで、TSUGIKIオリジナルカップ。木目が美しく、エイジングも楽しめます。
「漆は水や熱にも強いので、実はアウトドア向き」と木原さん。とあるブランドで漆塗りのアウトドア用クッカー、食器を開発中とのことで、こちらも楽しみです。