難しく考えないで、手軽に扱うコツを知る
第一関門として挙げられるのが、燃料タンク内に空気を送り込む「ポンピング」という作業です。コレ、使い慣れていない方からは「大変」という言葉をよく聞きます。メーカー推奨のポンピング回数の目安は100~150回とされていますが、あくまでも目安。この回数は、燃料タンク内の「ホワイトガソリンの量」によって大きく変動します。
タンクに8分目ほどホワイトガソリンが入っていれば、それだけポンピングをする際の「空気の量」は少なくて済みます。まずは、燃料タンク内の「ホワイトガソリンと空気の割合」を知っておくことが大切です。
ポンピングですが、このようにテーブル上で横向きに作業を行っている方が多いです。実はこの横の動きだと力が分散してしまって「大変」。力をかけず、効果的にポンピングができるのは燃料タンクを縦にし、ポンプは上下に動かしましょう。自転車タイヤの空気入れと同様に「上から下」の動きにすると、かなり楽に作業が行えます。
そしてポンピングを終えるタイミングは「手応えが固くなること」です。これも自転車タイヤの空気入れと同じ考えで、反発力が出てきたら燃料タンク内に空気が十分入っている証拠。そして燃料タンクを本体にセットしたら着火作業です。
僕は使用頻度が多いため、毎度使用後は燃料タンク内に残っているホワイトガソリンを抜くことをしません。燃料タンクに十分なホワイトガソリンが入っている場合、ポンピングに費やす時間は30秒~1分ほど。そしてライターなどで着火となります。慣れてしまえばですが、着火までにかかる時間、ガス式のツーバーナーとは大差ないのです。
多いトラブルは、ジェネレーター(燃料タンクから伸びる管)の詰まりによる不完全燃焼が事例として挙げられます。詰まりを防ぐ策は至ってシンプル。しっかりとポンピングを終えたらまず「着火後、火力を最大」にしてください。勢いよく炎が上がりますが、決してびびらずに!
次第に火力は安定します。ジェネレーター内にはススが溜まりますので、かき出すイメージを持ちましょう。消火するときも同様で、最大火力にした後に消火を。僕の413Hは、以上のことを実践しているだけで、10年以上トラブルがないのではないかなと思います。
使い方の幅が広がる応用編:風防を取り外してみよう
それでは、ここからは僕が普段実践している413Hの便利な使い方について解説していきましょう。とても簡単な応用テクニック。それは、「風防を外す」ことです。実はコレ、知らない人が多いみたい。
風防の外し方は至って簡単。この写真の金具部分、左右2カ所を内側に引くだけで外せます。
作業がしづらい場合は、グレートを外して行うといいですね。風防の役割は、読んで字のごとく。風がない場合は不要ですし、簡単に脱着できるものなので、僕は大抵外して使用しています。
※外した風防は、踏まれない場所に置きましょう。僕の413Hの風防は何度も踏まれ、ひしゃげています(笑)。
風防がある場合とない場合の比較
単純に、風防を外すとクッカーなどの調理器具を置くスペースが増えます。上写真の風防がある場合だと、メインバーナーにフライパン(大)、サブバーナーに小鍋、そして空いている部分には、お湯を保温しているケトルの設定。
下写真の風防を外した場合だと、メインバーナーにフライパン(大)、サブバーナーにフライパン(小)、そして空いている部分には小鍋を置き、スープなどの保温用に。と、複数の調理をこなす場合は、このスペースの余裕がとにかく便利なことがわかります。