記事中撮影画像:筆者
コットの組み立て、地味に面倒くさい…。
テントの設営後に、コットを1から組み立てるのって、地味に面倒くさくないですか? 筆者が特にストレスを感じるのが、コット生地の両サイドに2本のポールを通す作業。
あの両サイドのスリーブって、脚パーツを装着するための穴が3〜4つ空いてますよね。ポールがその穴からはみ出して、何回も通し直すハメになる……あの罠!
1発でスムーズに通ったためしがないのは、おそらく筆者だけではないでしょう……?
革命的にラクな構造のコットが!
ところが、最近知人に勧められたTINBER RIDGE「キャンプコット」が、これまでの組み立て式コットの常識を覆す代物だったんです……。
両サイドにポールを通さなくていいだけでなく、脚パーツまで一体型。もはや組み立て式というより、ほぼ折りたたみ式とのこと。
見た目は至ってフツウのコットなのですが、本当にそんなに設営がラクなのか、実際に使って詳しくレビューしていきます!
TIMBER RIDGE キャンプコット
使用サイズ | 約190×66×15cm |
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収納サイズ | 約49×23×14cm |
重量 | 約2.9kg |
耐荷重 | 約102kg |
材質 | フレーム素材:アルミ+スチール 表面素材:600Dポリエステル |
カラー | カーキ、ブラック |
フツーのコットと何がどう違う?!
ほぼ開くだけ!全パーツ一体型
一般的なコットに比べてとにかくラクそうなのが、全パーツ一体型なところ。
実際、収納バッグから出してみてもこの通り。本体の塊が1つあるのみで、ポールや脚パーツなど、バラのパーツは一切見当たりません……!
説明書を見ても、ただただ開いていってジッパーを閉じれば完成するようです。これは期待できそう。
このタイプとしては超コンパクト!
出典:Amazon
これまでにも、開くだけのラクちんな折りたたみ式タイプのコットが存在しなかったワケではありません。
ですが従来のタイプは、そのギミックゆえ収納サイズは約1m、重さも約5〜6kgというものが多く、積載スペースを逼迫するのがネックでした。
けれどご覧ください! TINBER RIDGE「キャンプコット」は、収納サイズが長さ48×高さ23×奥行き15cmとかなりコンパクト。重さも2.9kgと全パーツ一体型として相当軽いです。
筆者手持ちのDOD「バッグインベッド」と比べると、高さこそ1.5倍くらいあるものの、奥行きや幅はほぼ変わらず。そこまで不便を感じる大きさではありません。
また、バッグごと自立するから縦に収納できるのも地味に便利です。
実際に設営してみた!
この手のギミックものは、とにかく試しみてナンボ! ということで早速、設営してみました。
ホントにラクだったよ……!
もうイキナリですが、設営シーンがこちら! どうです? めちゃくちゃラクそうでしょ? いやホントにラクで、もう従来のコットを組み立てるのがイヤになるほど。
そして、動画は早送りで分かりづらい部分がありますが、実際には下記の4STEPで完成します。
STEP1|両サイドに展開
まずは、先ほどの塊を縦に置いたら、ガバッと両サイドに開きます。
STEP2|さらに両サイドに展開
お次は中央からもう1回、両サイドに展開。この時点で5本の脚パーツがそびえ立ちます。
STEP3|脚をフラットに伸ばす
今度は両サイドのポールを左右へ(画像では手前と奥)開くと、脚パーツがフラットに。さらに表裏をひっくり返せば、もうこの状態です。
STEP4|ジッパーを閉じて完成!
最後は、コット生地右側(画像では手前)にあるジッパーを閉じたら、完成!
ちなみに、ひっくり返すと裏側の脚パーツはこんな構造になっていましたよ。STEP2のときはこの脚パーツが閉じた状態で立っていた訳ですね。
1泊して気になる使用感もチェック!
設営が劇的にラクなのは事実。とはいえ寝具なので、やはり寝てみてナンボ。1泊して、気になる使用感もチェックしましたよ!
使用時のサイズ感は?
使用時のサイズは幅190×奥行き66×高さ15cm。身長約165cmの編集部メンバー近藤が寝てみたらこんな感じ。ごく一般的なコットといったところです。
ミニマルワークス「シェルター G」の中に入れたのがこちら。ふだん使っているコットとほぼ同じサイズ感で、横にも縦にもレイアウト可能です。
最も肝心な寝心地は…
そして実際にひと晩寝てみたところ……、なんと朝まで爆睡。
筆者は眠りが浅く、特にキャンプでは朝まで目覚めないのは割とレア。ですが、厚手の600Dポリエステル製生地のハリ感もちょうど良く、実に気持ちよく寝られました。
アルミ+スチール製のフレームもしっかりしており、軋み音なども全くナシ。これは、脚パーツが脱着式でなく固定式なのも一因かもしれませんね。
また、脚が3〜4本のコットも多い中、「キャンプコット」は脚が5本。支点が多い分、沈み込みが少なくハリを保てるのも納得です。
ゆとりのバッグで撤収時もラク!
そしてもう1つうれしいのが、収納バッグにゆとりがあるところ!
開封前のように収納するのは不可能なんじゃ……? といったシビアなバッグサイズだと毎度大変ですが、余裕で収まるサイズなので収納時もストレスフリー。
気になる点もいくつか…
ファーストクローズはバリ固
画像の通り、約5cmはある隙間をやや強引に閉じていくため、最初は「ホントに閉まんのか、コレ?」と疑ってしまう固さでした。
けれど、2〜3回繰り返すうちに“こなれて”きたのと、右手でジッパーを引く力と同じくらいの力で左手でループを引っ張ればスムーズ、というコツを習得。
初回の設営がいきなり就寝前だと焦ってしまうので、ぜひキャンプ前に一度、ジッパークロージングのリハを行っておくことをオススメします。
耐久性にはやや不安が残る
画像はジッパー始点のループを裏返したところ。縫製も二重で素材もしっかりしているものの、毎回結構な力で引っ張るため、長期的な使用に関しては耐久性にやや不安が残ります。
また、ジッパーを閉じることで生地にテンションがかかる構造ゆえ、ジッパー自体の故障もちょっと心配です。
とにかく素早くラクに寝たいならコレ一択!
耐久性にはやや懸念が残るとはいえ、やっぱりどう考えても設営が劇的にラクなんです! 一度「キャンプコット」を知ってしまうと、もうそれ以前には戻れない……。
肝心の寝心地もバツグンで収納時もコンパクトときたら、筆者的にはもうコットはコレ一択! 組み立て式コットにストレスを感じている全ての人に、イチオシのコットです。