ワイのサイト、なんだか化石化してきている…?
筆者のキャンプ歴も数えてみれば早や7年。そろそろベテランの域に差し掛かってきたところでしょうか。
画像は、そんな著者の最近のキャンプシーン。ケロシンランタンにビンテージオイルランタン、高火力コンロやピッチャーなど、お気に入りギアと共にすっかり定番化しているサイトです。キャンプ道具ってよくできてるので、買い換える必要なく長年愛用できるんですよね〜。
これはこれで落ち着くことこの上ないのですが、なんだか化石化しているような気も……。
出典:Instagram by@cam_de_cam_2022
というのも最近、キャンプ場での他キャンパーさんのサイトやInstagramの投稿などを眺めていると、見たこともないニッチなガレージブランドの最新ギアをうまく取り入れ、より個性豊かに、かつ快適にキャンプを楽しむ人が増えているんですよね。
そんな心情を、CAMP HACKの編集担当さんに何気なく吐露したところ、「キャンプのマンネリ化=化石化からの脱却計画、やりましょう!」と快諾されてしまいまして……。
第一弾のお題は「マルチポールクランプ」
…って何ですか?
まずは小物ギアからということで、編集部から送られてきた第一弾の個性派最新ギアがこちら。CAM DE CAM(カムデカム)「マルチポールクランプ」です。
「え? 何に使うのコレ???」……と、アラフィフ男性キャンパーとしての第一印象は困惑のみ。
ところがしかし! 実際に使ってみたら、新たな使い道をついつい夢想してしまう超マルチな便利ギア。オヤジも見事にハマるナイスなアイテムだったので、詳しくレビューしていきます!
「マルチポールクランプ」公式ストアページはこちら
カメラとキャンプの高い親和性に着目! カムデカムとは?
出典:Instagram by@cam_de_cam_2022
レビューする前に、開発元である注目の新鋭ブランド、CAM DE CAM(カムデカム)についてもチェックしておきましょう!
65年以上、撮影用品の企画・開発・販売に携わってきた株式会社エツミが、カメラ機材とキャンプギアとの高い親和性を感じたのが、ブランド立ち上げのきっかけだそう。
「CAMERA」と「CAMP」の頭文字を取ったブランド名は、2つの調和をイメージしています。
例えば、代表作である「トライポンチョ」は、 カメラ三脚を収納場所として活用できる機能と、アウトドアにも違和感のないデザインにこだわったアイテム。
今回のお題「マルチポールクランプ」も、どうやら同じ着眼点によるアイテムのもよう。果たして、オヤジのキャンプスタイルにうまくマッチしてくれるのか……!?
まずは「マルチポールクランプ」からチェック!
ディティールを見てみると
それではディティールからチェック! まず、向かって右側には、開き具合をネジで調節してモノを挟める「クランプ」状のパーツが付いています。
しかも、最もネジを閉めた状態でも中心には空洞ができるフォルムなので、テーブルなど平らな場所のみならず、断面が円形のポールなどにも固定できる設計なんです。
そして、向かって左側のパーツなんですが、こちらは360°自在に回転。
その先端には、カメラ三脚などでよく見かける「1/4インチネジ」を備えます。
つまり、最近増えてきている「1/4インチネジ穴」搭載のキャンプギアなんかを直接装着できるんです。なんとなく使い道が見えてきたような……。
とりあえずテントポールを挟んでみた!
ともかく挟んで固定し、何かぶら下げてみるとしましょう。クランプの挟む力はかなり強め。ぶら下げる角度も自由自在で、逆さにしても平気です。
例えば、テンマクデザイン「サーカス」シリーズのトリポッド(三つ又用ポール)など、真っすぐではないポールへの固定には最適。
なお、クランプの固定幅は13~60mm。トリポッドのスチールポールは25mmとゴツいのですが、このぐらいは全然余裕という感じです。
トリポッドのような斜めのポールで悩ましいのが、ランタンなどの取り付け。ですが、「マルチポールクランプ」なら先端の角度を水平に保てるので極めて優秀ですね。
ただ、先端部分にはフックのようなパーツがなく、使えるランタンが限られます。今回使用したベアボーンズ「ビーコン」は、ランタン側の金具が大きいので簡単に引っ掛けられました。
お次はテーブルなどの平らな場所にもトライ!
画像は、ハイランダー「ロールトップテーブル 90」に固定したところ。木製天板の厚みは約1.5cm(実測値)でしたが、がっちりと固定できましたよ。
ただし、こちらはあくまでポールへの固定を想定したクランプ。平らな場所へ挟む場合は、ポール固定幅13〜60mm、耐荷重1.5kgという公式スペックが、そのまま当てはまらない可能性があることを留意して使いましょう。
いざ、1/4インチネジも活用!
お次はいよいよ先端部分の「1/4インチネジ」も活用! といきたいところですが、化石化が進むオヤジのギアコレクションには「1/4インチネジ穴」搭載アイテムなどなく……。
底面に「1/4インチネジ穴」のある小型LEDランタン、38explore「38灯(ミヤビ)」を、編集部より拝借しましたよ。
まずは、「マルチポールクランプ」に「38灯」をセットし、クオルツ「フォールディングチェア」のひじ掛けに固定してみました。
おお、なかなかイケてるじゃないか! オヤジのチェア周りに、早くも新鮮な風が吹き出しました……!
オプションパーツの組み合わせで、さらに広がるオヤジの夢……
実は、今回送られてきたのは、「マルチポールクランプ」だけでなく、関連オプション一式。
画像上から時計回りに、「テレスコピックポール(L)」「マグスペースサークル」「フック」「トライベース」「マグベース」の5アイテムです。
単体でも優秀な「マルチポールクランプ」ですが、これらオプションパーツとの組み合わせで、その使い道が無限に広がりそう……。思いつくままに、いろいろと試してみましたよ。
「マグベース」+「マグスペースサークル」
でちょい置きテーブル
ある意味「1/4インチネジ」以上に活用できそうなのが、この「マグベース」と「マグスペースサークル」です。
画像左側の「マグベース」の表面には「1/4インチネジ穴」がありますが、ポイントは裏面。吸盤であると同時に、中央に強力なマグネットがついているのです。
そして右側は、そのマグネットにくっつくステンレス製の皿「マグスペースサークル」。これらを「マルチポールクランプ」と組み合わせると……。
こんな感じで、チェアサイドのちょっとしたコーヒーテーブルとして活用できるわけです。
肘掛けの形状や角度に応じてかなり柔軟に対応できるので、これまで手持ちチェアでカップホルダーの取り付けを諦めていた人も、トライする価値ありです。
「マグベース」公式ストアページはこちら
「マグスペースサークル」公式ストアページはこちら
「テレスコピックポール L」+「トライベース」
でハイテーブルに
先ほどの「マグスペースサークル」+「マグベース」の下に、今度は「テレスコピックポール L」&「トライベース」を接続すれば、こんな風にハイテーブルにも。
肘掛けのないチェア脇にも、コーヒーテーブルやスマホ置きなど、「ちょい置き」スペースが簡単に作れるわけです。
ちなみに、「テレスコピックポール L」のヘッド部分にも「1/4インチネジ」が搭載。「38灯」を直接連結させることも可能です。
「テレスコピックポール」は30〜69cmの範囲で自在に伸縮、ヘッド部分の角度も自在に調節できるのも便利。
かつ、このギミック感がなんともカッコいい。すでにかなり筆者サイトの化石感が払拭されてきたような気が……。
「テレスコピックポールL」公式ストアページはこちら
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「フック」パーツでいろいろ吊るせる!
さらに、根元に「1/4インチネジ穴」を備えた「フック」パーツを使えば、ランタン自体に「1/4インチネジ穴」がなくても普通に吊るせます。
また、ランタン側に付属のフックが小さい場合も、ほとんどのタイプが吊るせそうです。
▼「フック」公式ストアページはこちら
こんなのもアリ? オヤジのインスピレーション炸裂活用例!
使い方がだいぶ分かってきたので、あとは実戦あるのみ。オヤジがインスピレーションのおもむくまま、さらなる活用法を模索してみましたよ。
1|空き缶をくっつけて「即席収納BOX」
磁力を持つ「マグベース」に、「マグスペースサークル」の代わりに金属製の空き缶をペタリ。さらに「マルチポールクランプ」に接続してテーブルに挟んでみました。
便利な収納BOXが完成! 中のモノが転げ落ちにくいし、カトラリーなど入れればテーブル面を有効活用できていい感じ。
小さめのクッキー缶などオシャレな金属缶や金属製トレーなどを組み合わせれば、サイトインテリアのアクセントにもなりそうです。
2|ソロでの撮影に便利「スマホ三脚」
磁力が強力な「マグベース」には、なんと、スマホもバッチリ張り付きます。
そうなんです! 「マグベース」の下に「テレスコピックポール」と「トライベース」を接続すれば、スマホ三脚の出来上がり。
早速ポーズを取って記念撮影……は気恥ずかしくてしませんでしたが、ソロキャンプでの設営や調理シーンなど、撮影時に重宝しますね。
3|こだわる人に…「温度計スタンド」
これは冬場の、やや変態的に?温度計測にこだわる人にオススメです。温度計を「マグベース」にくっつけ、「テレスコピックポール」+「トライベース」を接続して卓上に置いてみました。
「壁面から離れた上空の温度」が特に高くなる傾向があり、筆者としてはそこを常時測りたく、このセッティングがベストマッチ。
こんなお籠もりキャンプのニーズに合ったギアは見たことがないです。いやあ、屋外との温度差ほど酒のツマミになるものはありませんな。
※テント内での火気使用は、メーカー推奨の使用法にならって正しくお使いください。また幕内で火器を使用する際は自己責任となります。もし使用する際は換気を十分おこない、一酸化炭素報知器を必ず使用しましょう。
4|ダイソーアイテムも装着できた!
何か取り付けられる外部パーツはないかと探してみたのが、コチラ。
下から「トライベース」・「テレスコピックポール」・「フック」を連結し、そこへダイソーの「ハンギングラック用サイドオーガナイザー」をセットした状態です。
地べたスタイルなら地面に直接置いて、チェアスタイルならテーブルに乗せれば、目の前に箸やスプーンなどの小物をセットできます。ランタン下のスペースが有効活用できて便利です。
オプション全投入!
夜間も快適な「焚き火飲酒スペース」
最後は、思い切って前述したオプションパーツ全部を組み合わせてみることに! ここまでくると、もはや考える過程の方が楽しく、出来上がりのそっちのけ感がやや否めないような……。
ハイ、できました! 下部に「マルチポールクランプ」で「38灯」を接続しています。これなら夜間でも明るく、快適な焚き火飲酒スペースが実現しますね。
気になったのはこんなところ
耐荷重はそれほどない
出典:Instagram by@cam_de_cam_2022
「マルチポールクランプ」+「マグベース」に金属製のトレーなどの組み合わせで、ちょっとしたサイドテーブルを追加する際に、少々気になる点も。
というのも、「マルチポールクランプ」自体の耐荷重は約1.5kgと、あまり強くはないんです。くっつけるトレー自体の面積が大きいと、ついつい色々載せてしまって耐荷重を超えて落下するリスクが。
500mlペットボトルなら3本で耐荷重に達するので、トレーとして使うアイテム自体の自重も合わせて考慮する必要がありますね。
オヤジの化石キャンプにも新風を呼ぶ「マルチポールクランプ」
ポールに挟んで使う系のギアというと、今までは100均などのポールクリップが主流だったと思います。けれどクリップ式ゆえ、保持力や角度調整には限界がありました。
その点「マルチポールクランプ」は、角度調整も自在で挟む力が強く、安心感がケタ違い。
「1/4インチネジ」や「マグベース」などによる拡張性も高く、活用方法は無限大。何より見た目の無骨なギア感がカッコいいですよね。
こういう小物1つで快適度もサイトの“こなれ感”も爆上がりし、化石化にも歯止めをかけられた気がします。「最近のギアすげえ……。」と率直に感嘆したオヤジなのでした。
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