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【徹底レビュー】 話題をさらったテントSOTO「ホルス」を使ってみたら、衝撃の連続でした(2ページ目)

変幻自在のキモはココ!

ホルス ソロ T/C

実は、シェルター設営時にはあえて触れなかったギミックがこちら! 正面側ドアパネルの、左右それぞれ1つ奥側パネルに拡張用ジッパーが隠れていたんです。

ホルス ソロ T/C

よく見ると、正面ドア開閉用のジッパーには雨よけフラップ付きで、拡張用ジッパーには目立つ色のループ付きと、ちゃんと差別化されています。

この拡張用ジッパーを開くことで、幕自体がガバッと拡張。陣幕との組み合わせで、さまざまな変形が可能になっているんです。

シェルター単体でも変形

ホルス ソロ T/C

シェルター単体でも変形が可能。左右の拡張用ジッパーを開き、サブポール2本でキャノピーを跳ね上げた状態です。

正面ドアパネル左右の角にグロメット穴があるので、そこにサブポールを通します。

ホルス ソロ T/C

リビングスペースの奥行きが約70cm拡張するので、雨天時などもタープなしで過ごせます。

さらにここで中幕の存在が生きてきます! 一般的なシェルターではキャノピー跳ね上げ時に丸見えの寝室も、しっかり隠せます。

【使い方その4】陣幕連結パターン

ホルス ソロ T/Cホルス ソロ T/C

出典:SOTO

続いては、これぞ「ホルス ソロ T/C」の真骨頂たる、陣幕連結時の状態をチェック!

前後の奥行き最大値は、何と320cmにまで拡張。デュオキャンプもできそうな広さですが、実際はどうでしょうか?

連結部の構造は?

ホルス ソロ T/C

拡張用ジッパーを開いてキャノピーを跳ね上げたシェルター本体に、陣幕をドッキングさせた状態がこちら。

この状態、出入りをどうするのか気になるところですが、ご安心あれ! 陣幕のサブポール脇両サイドに、ちゃんと開閉ジッパーがあるんです。

ホルス ソロ T/Cホルス ソロ T/C

さらに、正面上部に3ヶ所、左右上部に2ヶ所のトグルで連結する構造になっています。

ホルス ソロ T/C

陣幕左右角のペグダウン用ベルトは、そのままシェルター本体を留めているペグに引っ掛けるだけ。

ただし、地面の傾斜やシェルター本体の貼り具合によっては、このペグ位置が陣幕のベルトと合わない時も。そんなときは、陣幕のベルトに合わせて追加でペグダウンが必要です。

天幕全開!燃焼器具が使える

ホルス ソロ T/C

ここまできたら、本領発揮! シェルター本体のドアパネルのジッパーを開いて左側へ巻き止めれば……、「天幕パッカーン」スタイルの登場です。

ホルス ソロ T/C

さらにさらに!! 燃焼器具の使用が可能に。

メーカーにより安全性が確認されているSOTO製のガス式燃焼器具に限った使用となりますが、熱気や蒸気が天幕から外へダイレクトに放出されていき、絶大な安心感が。

それでいて四方は囲まれており、冬キャンプでも寒風にさらされることなく調理できるのが画期的です。

星空独占のプライベート空間

ホルス ソロ T/C

そして、天幕パッカーンの恩恵は燃焼器具の使用のみにあらず。 ご覧ください。編集部員Mの恍惚とした表情を。

筆者も当然この中に入ってみたのですが……、何というか、唯一無二な居心地の良さ。開放感いっぱいなのに、この幕に抱かれ守られている、そんな感覚に陥ります。

ホルス ソロ T/C

この日は平日ながら、他の利用客もいる状況。ですが、周囲に人がいるのをすっかり忘れ、ずっとそこに居たくなるプライベート空間でした。

天体望遠鏡も導入。寒さに震えることなく星空を観察しつつ、その場でお湯を沸かしてコーヒーを淹れられる……。天文ファンにもイチオシの幕です。

デュオキャンプもできる広さ

ホルス ソロ T/C

続いて気になるのが内部の広さ。まずはコット2台を縦入れしてみました。画像では分かりづらいんですが、手前にも奥にもかなりの余剰スペースがあり、スカスカ状態。

ホルス ソロ T/Cホルス ソロ T/C

お次は、チェア2脚&テーブルも入れて、完全なるデュオキャンプレイアウトにトライ。

奥に向かって幅が狭くなっているためコットは「ハ」の字の配置に修正しつつも、デュオキャンプでも、しっかりリビングスペースが確保できる広さでした。

こんな変形パターンもアリ!

陣幕サンシェード化

ホルス ソロ T/C

他にはこんな変形パターンが。陣幕両サイドのジッパーを開け、下部左右をガイロープで張れば、サンシェードのような状態に。

さらにサブポールを2本追加すれば、陣幕自体も跳ね上げて巨大なオープンシェルター化するのも可能です。

ポール1本追加だと……

ホルス ソロ T/C

サンシェード状態に、1本だけ真ん中にポールを追加したこんなフォルムにもトライ。

リビング空間が簡単に広がるだけでなく、何だか“ステルス感”が出てカッコよく、筆者個人的には最も気に入った変形パターンでした。

気になったのはこんなところ

後からの陣幕連結はやや手間

ホルス ソロ T/C

最初から陣幕を連結する場合でなく、シェルター単体でキャノピーを跳ね上げて設営し、後から急遽、陣幕を連結することになった場合がやや面倒に感じました。

画像の通り、キャノピー跳ね上げ時はシェルター本体のグロメット穴にサブポールを通した状態。

ホルス ソロ T/C

ところが、陣幕連結時には、下から「陣幕→シェルター本体→ガイロープ」の順にサブポールに通す必要が。

いったんガイロープを緩めてシェルターに通したサブポールを外し、再度、上記の順でポールに通し直さなくてはならず、ひと手間かかるんです。

キャノピーの張り角度

ホルス ソロ T/C

2つ目は、シェルター本体のキャノピー跳ね上げ時の「張り角度」。

ティピー型のワンポールテントがベースとなっているため、どうしてもピンとはならず……、雨が溜まってしまいそうな不安が残ります。

ホルス ソロ T/C

天面サイドにガイロープを追加して張り下げれば、ある程度雨が流れ落ちますが、サブポールの角度などの条件次第では、張り下げ角度にも限界が。

場合によっては、シェルターのペグダウン位置やサブポールの角度変更などの対応が必要になりそうです。

メッシュインナーの発売は未定

ホルス ソロ T/C

出典:PIXTA

ベンチレーションやスカートの装備など、オールシーズン対応設計なのですが、現時点では「メッシュインナー」の発売が未定。(2023年1月現在)

夏は特に蚊の問題などあるので、「メッシュインナー」の発売が待たれるところです。

天空神「ホルス」に抱かれるシェルター!

ホルス ソロ T/C

1人でも簡単に設営できるのに、陣幕連結で無限のポテンシャルを秘めた「ホルス ソロ T/C」。天幕全開時には、燃焼器具を使用できるだけでなく、限りなくプライベートな空間を実現。

その名の由来である、エジプトの天空神「ホルス」に守り抱かれるような心地良さを、是非とも体感して欲しいシェルターでした。

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