SOTO初のテント!
アウトドア燃焼器具の老舗ブランドとして、「レギュレーターストーブ ST-310」など幾多の名作を開発してきたSOTO。
そんなSOTOがリリースした、ブランド史上初のテントが「ホルス ソロ T/C」。
幕内で燃焼器具が使える?!
最も話題を集めていたのが、“幕内でSOTO製のガス式燃焼器具が使える”点。
ほとんどのテントメーカーが幕内での燃焼器具使用を保証していない中、燃焼器具メーカーならではの、実にアグレッシブなアピールポイントです。
変幻自在でポテンシャル無限大?!
さらに、「六角形ワンポールシェルター+陣幕」をベースとしつつも、独自のギミックで変形のポテンシャルが無限大……とのウワサも。
今回は、SOTO渾身の意欲作「ホルス ソロ T/C」の真相を解明すべく、実際に使って徹底レビューしていきます!
▼SOTO「ホルス ソロ T/C」についての詳細はこちら
※本記事の画像は発売前サンプルのため、色味など実際の仕様とは若干異なる可能性があります。
セット内容をチェック!
収納サイズはやや大きめ
収納時の状態は、「ソロ」と名のつくテントとしては大きめ。幅70cm×奥行30cm×高さ30cmと、小ぶりなファミリーテントに匹敵するサイズ感です。
重さの実測値は9.32kg。公式サイトの約9.3kgとほぼ変わりありませんでした。
ソロ向けとはいえ、収納サイズ&重さ的には、車ありきのオートキャンプが前提のテントと言えますね。
シェルター+陣幕がセットに
続いて内容物をチェック! ティピー型シェルター本体のほか、陣幕がセットに。メインポールだけでなく、サブポールが付属しているのも特徴です。
収納時はシェルター本体と陣幕を一緒に重ねて巻き、付属のコンプレッションベルトでコンパクトにまとめられるのが地味に便利。
シェルター本体・陣幕ともに、コットン混紡で火の粉に強いTC素材(ポリコットン)。厚みが程よく、陣幕を手で持ち上げてみてもかなり軽い印象でした。
雨などで水を含むと重くなり、撤収時に苦労するイメージが強いTC素材ですが、生地表面には撥水加工も施され、この軽さなら1人での設営・撤収もスムーズにこなせそう。
こだわりを感じる付属パーツ
アルミニウム合金製のメインポールは、先端が球体になった洗練デザイン。黒地にSOTOの白ロゴが映えます。
ペグは黒く塗装された鉄製。鋳鉄製ではないものの、テントにデフォルトで付属するペグとしてはかなりハイクオリティ。
付属ペグに多いアルミ製と違って、硬い地面にもしっかり刺さりそうです。細かい部分ですが、本体のグレーカラーに馴染む黒塗装も筆者的には高ポイント。
ガイロープもブラックで統一。自在金具までメタルグレーで統一されており、細かいパーツにまでデザインへのこだわりが感じられます。
その反面、長さの異なる2種のガイロープも同じカラーのため、一見区別しづらいというデメリットも。製品版での改良を期待したいところです。
【使い方その1】シェルター単体で設営してみた
底面は正六角形……じゃない?
いよいよシェルター本体から設営開始! 設営手順は一般的なティピー型シェルター同様、底辺の角すべてにペグダウンしてメインポールで立ち上げます。
六角形の底辺のうち、正面ドアパネルのペグダウン用ベルトのみ分かりやすく色分けが。これを目印に正面の配置を決めます。
また、すべての角のベルトにアジャスター付きなので、ペグダウン後にも張り具合など微調整可能なのが便利。
ペグダウンが完了しましたが、ここで注目したいのが底辺の形。正面となる左側に対し、中心より右側=奥側の面積比が大きいですよね。
正六角形ではないことで、奥側の寝室スペースがコットなどで埋まってしまわず、荷物を置いたり動きやすい“ゆとり”が生み出されているんです。
基本のティピーは設営イージー
ペグダウンさえ済めば、後はメインポールを内側中心に合わせて立ち上げるのみ。
六辺の中央あたりにそれぞれガイロープを接続できるので、風の強さなど状況に合わせて、6本付属している2.5mガイロープを張るといいですね。
ティピー形のディティールは?
続いて設営時のシェルター本体をチェック! 高さは160cmとやや低め。出入り時は、少しかがむ必要がある人も多そうなサイズです。
先にも触れた通り正六角形ではなく、メインポールより後ろ側の奥行きが150cmもあり、正面から見たイメージより中が広いのが特徴です。
何かと便利!「中幕」付き
設営後、ドアパネルを開いて最初に驚いたのがこちら! フロアレスシェルターなのに、中心を仕切る「中幕」があるんです!
しかもこれ、設営後に連結するのではなくシェルターにくっついているから驚きです。
中幕のジッパーを閉じて、ギアをレイアウトしてみました。左右に巻き上げも可能なので、仕切らないで使うのももちろんOK。
本体と同じTC素材だから外から透けて見えることもなく、ごちゃついた寝室の生活感もしっかり隠せます。スカートまで装備し、就寝時には防寒の役割も。
コットは縦でも横でも◎
コット横向き
気になるファニチャーのレイアウトも試してみました。まずはコットを横向きにIN。ポールの奥側が広いので、余裕で収まりました。
中幕を閉じて、後部ドアパネルを開いたところ。ソロで雨天時など、リビングスペースを広く取りたいなら、こちら側を正面にするのもアリですね。
コット縦向き
続いては、中幕を左右に巻き上げてコットを縦向きにIN。横にも縦にも2台のコットが余裕で入るので、リビングスペースなしなら2人で就寝可能な広さです。
オールシーズンOKの設計
ベンチレーションは天頂部付近に2ヶ所。ベルトテープでしっかり起こせる設計で、内部にメッシュ付きだから、換気中に虫などが侵入するのも防ぎます。
シェルター本体もしっかりスカート付き。換気から防寒まで対応し、オールシーズン使える設計です。
【使い方その2】陣幕を追加!
サブポールで設営
お次は陣幕を設営していきます! ここで初めてサブポールの出番。素材はメインポールと同じくアルミニウム合金製です。
平置きするとこんな感じ。中心の長方形部分の左右にポールを接続していきます。
上部のグロメット穴にポール先端を通し、
下に向かって2ヶ所あるベルクロを巻き留めて、
最後は下部の受け口にポールをIN。この受け口のおかげで、幕とポールのシワが寄るのを防げます。
後は、2本のサブポール先端から各2本ずつ1.5mガイロープを張り、陣幕左右の角をペグダウンすれば完成。
風が強いときは火の粉の飛散を防いでくれて、プライバシーを確保しつつも、適度な開放感のあるサイトのでき上がりです。
【使い方その3】変幻自在スタイル
シェルター本体・陣幕それぞれのディティールチェックが完了したところで、いよいよ“変幻自在”の真相を紐解いて参ります!