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初心者が陥りがちな、焚き火周り7つの“失敗あるある”【写風人の駒ヶ根アウトドアライフ~第3章#28】

焚き火を初めて経験したのは、幼少の頃。父親と出かけたキャンプが最初です。それから60年余り。その間、自身の失敗談や実際に目撃したあり得ない焚き火シーンなど、初心者に陥りがちな焚き火周りの「失敗あるある」をまとめてみました。

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目次

失敗あるあるその1:太い薪に直接火を付ける

これは実際目にした光景です。

相手は子供でしたが、マッチを擦る体験をしていたときのことです。

「マッチの火から大きな焚き火を作ってみましょう」という課題に、直接薪にマッチの火で燃やそうとする子がいました。マッチは極端な例としても、中にはバーナーなどで直接燃やそうとする方も見かけたことがありますが、ガスの無駄遣いですよね。

太い薪に直接火を付ける

身近で燃えやすい火口といえば、神社などによく落ちているスギッパ(枯れた杉の葉)。これならマッチ1本でも勢いよく火が燃えます。

失敗あるあるその2:燻って燃えない

炭のような状態

煙ばかり上がってなかなか燃えない。木口から水分が噴き出る。

これらは、薪が乾燥していないことが原因だと考えられます。

キャンプ場などで「薪」として販売されていても、意外と乾いていないことも。

私たち薪ストーブユーザーは、樹種によって違いはあるものの割ってから1年半~2年掛けて乾燥させ、含水率を20%以下にしてよく燃える薪にします。

含水率計

乾いているかは見た目ではなかなか判断できませんが、含水率計で水分量がどれほどあるか調べることができます。

ファイヤーサイド デジタル含水率計

●サイズ:W65×D30×H130mm ●重量:85g ●付属品: ・交換用プローブ針(2本) ・キャリーバッグ ・取扱説明書 ・保証書(保証期間1年) ●水分測定値:5〜40% ●使用温度範囲:0〜40℃ ●計算方式:絶乾ベース(ドライ)

失敗あるあるその3:紙を燃やす

これは厳密には「失敗」ではないのですが、紙や新聞紙を燃やすのはあまり好ましくありません。

なぜなら紙は燃えながらヒラヒラと宙を舞う場合があるので、思わぬ場所に飛んでいって火事を引き起こす可能性があるからです。

できれば、自然のなかではそういった危険をできる限り取り除いた方が安全にキャンプを楽しめますよね。

着火材

ビギナーにとって簡単確実に火を起こすには、着火材を使うという選択肢もありますね。

ファイヤーサイド 着火剤

●燃焼時間 : 約6〜8分(1個) ●重量 : 750g(容器込み) ●成分 : パラフィン、他 ●袋 : ポリエチレン ●生産国 : イギリス

失敗あるあるその4:焚き火の中で生ゴミを燃やす

昔は家庭にも学校にも焼却炉があり、ほとんどのゴミは燃やしていた時期がありますが、90年代に入ってからダイオキシン問題が騒がれ始め、一斉に焼却炉は使えなくなったことを覚えています(ダイオキシンとは塩素系の物質を燃やすと発生する有害物質のことです)。

薪や枝葉だけを燃やす分には害のない程度に抑えられますが、食材に使った食塩が少しでも混じればダイオキシンは大量に発生します。

焚き火では、決して生ゴミなどは燃やさないようにして、自然物だけにしましょう。

ちなみに上記の着火材の袋は塩素が含まれていないポリエチレンなので安心して使えます。

失敗あるあるその5:火傷する

火傷

夏場など半袖で焚き火料理をするときに、熱い鍋などが皮膚に接触して火傷する場合が多いです。

かく言う私も、ダッチオーブンで何度火傷したことか……。

焚き火グロー ブ

夏場といえど、焚き火する際は長袖・長ズボンが基本。また袖の長い焚き火グローブも必須です。

グリップスワニー グローブ G-80

●素材 : ・表側:牛革100% ・裏側:綿60%、ポリエステル40% ・中綿:綿50%、ポリエステル50% ●サイズ:FREE 26cm(フリー)

失敗あるあるその6:地面にダメージを与えてしまう

出典:PIXTA

出典:PIXTA

近年、直火ができるキャンプ場が少なくなってきていますが、その反面焚き火台を使うキャンパーが増えてきました。

焚き火台だからといって、どこでも焚き火ができる訳ではありません。

ロータイプの焚き火台では、芝を焦がしたり、枯れ葉を燃やしてしまうケースもあります。

出典:PIXTA

一面芝のキャンプ場なら焚き火そのものが禁止だとは思いますが、枯れ葉に覆われたようなサイトでは、少なくとも半径2m程は枯れ葉を取り除いて焚き火台をセットしましょう。

失敗あるあるその7:焚き火を豪快に燃やす

これは自身が経験した事例。

仲間とキャンプ料理を楽しむ日に、少し遅れそうだったので「焚き火だけしておいて」と電話で頼んでおきました。

自分としては焚き火料理のための程よい“熾き”を作っていて欲しかったのです。

……到着して、その焚き火を見て唖然!

キャンプファイヤー

焚き火というより、まさにキャンプファイヤーでした。

焚き火料理の経験のない彼にとって、焚き火=キャンプファイヤーだったのです。

インディアンにこんなエピソードがあります。

白人は間抜けだね。火を燃やしすぎて熱くて近寄れないでいる。たかがソーセージを焼くだけなのに牛が丸ごと焼けるような大きな焚き火だよ。インディアンをごらん。小さな火を上手く使って愉しんでいる

焚き火料理

焚き火料理のコツは、たっぷりの“熾き”を作ること。

炎が上がる状態は火力が不安定で、鍋やケトルが煤黒くなってしまうという欠点があります。

その点、熾火は煤も煙もなく、量によって弱火から強火へと調整可能なので、最も焚き火料理に適した熱源とも言えます。

焚き火料理をする場合は、燃やすスペースと料理するスペースを分けると効率がよくなります。

安全に、そして気持ちのいい焚き火をするために

最後にマナー的なことを2つほど。

風の強い日には、焚き火はとても危険です。「その3」で説明したように、火種が風で舞って火事を引き起こす可能性も。時には焚き火を断念することも必要だと心がけておきましょう。

また、焚き火の煙を嫌うキャンパーも中にはいます。焚き火をする際は、隣のサイトに一声掛けることもエチケットのひとつですね。

キャンプの一番の魅力と言っても過言ではない焚き火。安全に楽しむためにも、自然と人に思いやりのある行動をしていきましょう。

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