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スタイリスト平健一の“わが道”ショップ探訪記#1:火のお店「イルビフ」がアツい!(2ページ目)

近くの商業施設に目を付けた

平健一 男性二人

「いや、全然地元とかじゃないんですよ。僕パラグライダーをやっていて、空を飛ぶのが茨城のつくばだったんです。三郷はその途中でいつも通っているところで馴染みはあったんです。あとはコストコや……」

コストコ?

「すぐ近くに、でっかいコストコやイケアがあるんですよ。ここでお店をやれば奥さんがコストコで買い物して、旦那さんがウチにきてくれるんじゃないかなって。歩いてこれる距離ですから」

その目論見はずばり当たったようで、実際そのように行動するお客さんも多いそう。堀之内さんは冷静な戦略家でもありました。

薪の品揃えに圧倒される

ショップ店内

店内に足を踏み入れると、思った以上に品揃えが豊富です。こういうコダワリのショップにありがちな、アイテム数点がパラパラと置かれ……のような状況とは真逆で見ごたえ十分。そのことを堀之内さんに尋ねると、

「オープン当初は少なかったですよ。100アイテムくらいしかなかったかなあ。でも今は2000個ほどあると思います。20倍になりましたね」と感慨深げ。

ギア好きの平さんは店内をくまなく見渡しながら「あーこのグランマーコッパーケトルやペトロマックス、僕も大好きで愛用してます」と目を輝かせているように、堀之内さんのセレクトはかなりツボなご様子。なかでも平さんがとりわけ気になったのは、積み上げられた薪でした。

珍しい種類の木がいっぱい!

薪


平さん
こんなに薪の種類が豊富なところってないんじゃないですかね。やっぱりそれぞれ特徴が違うんですか?


堀之内さん
全然違いますね。種類によっても違うし、仕入れている地域によっても違いますから

薪

平さん
メジャーでない木の種類がこんなにあるのには驚きました。この“シデ”っていうのは珍しいですね


堀之内さん
そうですね。希少なのでなかなか入荷してこないんですよ。とても硬い木で、燃やしてもちゃんとあとに残るので、炭としてそのまま使えるのが魅力です。すごく高温になるので


平さん
それは便利そう

薪

堀之内さん
焚き火用ならサクラはやっぱり人気です。燻製に使われるくらいですから香りがいいんですよね。音を楽しむなら……


平さん
え、音を楽しむ?!


堀之内さん
そうです。クヌギだと音がパチパチ鳴るんですよ。クリも燃やすとすごくいい音しますね


平さん
へぇー、全然知らなかったです

イルビフで人気の薪№1はどれ?

薪


堀之内さん
色がおもしろいのがエノキです。青い炎がでるんですよ


平さん
そんなのもあるんですね!


堀之内さん
薪としては定番のナラは食材に与える影響が少ないので、ピザ窯なんかにはぴったりです


平さん
用途もさまざまですね。この中でどれが一番人気なんですか


堀之内さん
カシですね。これはもうウチでは不動です。この木は乾燥させるのがとても大変なんですが、そのぶん日持ちがいいんですよ。カシは木の密度が他の薪より高いので。重いんです。ウチで置いている薪はだいたい一緒の値段なんですが、カシは密度が高いぶんちょっと値段も高いですけど、入荷したらすぐ売れてしまいますね。あとは薪をチップ状にしたものも人気です

薪のチップ

平さん
薪によってそれぞれ個性があるんですね


堀之内さん
そうですね。だから薪選びはとても重要です。思うように火がつきにくいとか、そういう焚き火での問題は、たいてい薪が原因なんですよ

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