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スタイリスト平健一の“わが道”ショップ探訪記#1:火のお店「イルビフ」がアツい!(3ページ目)

前職はSE。脱サラして始動

平健一 男性二人

なんと前職はSEという堀之内さん。6、7年前に脱サラしたのだそう。

「どうしてこのお店をやろうと思ったんですか」平さんが尋ねると、堀之内さんは、

「いろいろ疲れちゃって、いったん休みたいなと。それでSEの仕事を離れたんですよ。そのころ軽のキャンピングカーを買ったんでそれで旅をしたりして。そうこうしてるうちに頭がすっきりして。何か商売でも始めようかなと」

ネット販売で経験を積む

ストーブ

まず着手したのは車中泊のネットショップを開店すること。

「2014年でしたかね。そのサイトで商売のノウハウを学んで、仕入れとかのつながりも少しずつできてきました。そうこうしてるうちに、いつの間にか扱っている商材が自分の好きなモノばっかりに偏ってきちゃって(笑)」

このあたりから今のお店の構想が視野に入ってきます。しかしまだ堀之内さんは迷いを捨てきれませんでした。

「2015年の夏場に、火のまわりのものを扱うお店を立ち上げようとしたものの、踏みとどまっちゃったんですよ」

平さんも思わず「どうして?」と聞き返します。

「冬場はいいけど、夏に何を売ればいいのか分からなくなっちゃって。それからまた1年が経過したんです」

最後は「やってみて、それから考えよう」

しかし結局は2016年に着工し、10月に正式オープンとなった。

「まあ、もう考えたって仕方ないし、とりあえず契約しちゃえと。あとは走りながら考えればいいだろうっていう考えに変わりました」

平さんも「やっぱり勢いって大事ですよね」とうなずく。堀之内さんが葛藤の末にこのお店をオープンさせた背景に、共感できる部分が多かったようです。

大手とは違った視点で勝負する

焚火

「すでにたくさんあるアウトドアショップに対抗するつもりはまったくなかったですね。火に特化した、これまで誰もやっていない店をやろうと」

SNSに積極的に取り組んだのも大きかった。

「もともとソーシャルみたいなものはあまりやってこなかったんですが、店をオープンさせてからちゃんとやらないとって思ってインスタを始めて。それからですよ、インスタのすごさを実感することになったのは」

「どんなネタを投稿したんですか」と平さんも興味津々。

「たった1枚、アイスランドクーラーボックスの写真を載せたんです。カラフルなやつ。それがドーンと拡散されて、認知されるようになりお客さんも一気に増えました」

そう振り返る堀之内さんの表情はとても満足そう。こころゆくまで店内を堪能した平さんが帰り際に問いかけます。「SEだったころと比べて、やっぱり楽しいですか」

「そうですね。表情が明るくなったと妻からもいわれます。完全な休日がほとんどないくらい忙しいけれど、僕自身も今の仕事がとても好きですね」

イルビフの次なる展望

堀之内さん

最後に堀之内さんに今後の夢をきいてみました。

「なかなか僕自身がアウトドアに行ける時間がなくなってしまったので、理想はバンバン遊びにいって、その遊び先から仕入れ業務とかやりたいですね(笑)。あとはオリジナルにも力を入れたい。うちで扱っているガレージブランドって、知恵の塊だと思うんですよ。僕はその知恵を借りて商売させていただいているので、自分もいつかそういう素晴らしいものを作ってみたいですね」

平さんも「イルビフのオリジナルがどうなっていくか、すごく楽しみ」だと期待値も高まる。埼玉の三郷にひっそりたたずむ、火にまつわる個性派アウトドアショップ「イルビフ」の今後から目が離せません。

【今回訪れたショップ】

イルビフ

火とアウトドアの専門店 iLbf(イルビフ)
[住所]埼玉県三郷市彦成4-4-17 みさと団地南商店街104
(※駐車場は別途あり。三郷市彦成4-4-19 をご指定ください)
[電話]048-951-4949
[営業時間]11:00~19:00、土曜10:00~20:00、日曜10:00~19:00
[定休日]月曜、隔週火曜
http://ilbf.jp

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