寝袋の収納、手こずってない?
キャンプ場での朝の撤収。やることいっぱいで何かと忙しいのに、寝袋がなかなか収納できない……なんて経験、ありませんか?
焦れば焦るほどスタッフサックに入っていかず、気づけば汗だくに。「なんでこんなに大変なの?」と思わずにはいられないことも。
やり方しだいでスムーズに!
そんな事態を避けるため、スムーズに寝袋を収納するテクニックをここでマスターしておきましょう。
使っている寝袋がダウンか化繊かで収納方法が違ってくるんです。
収納テク1:ダウンは無造作に突っ込むべし!
それではダウン寝袋の収納方法からご紹介しましょう。まずは王道のやり方から。
畳まず無造作に、が基本
いちばん定番の収納法は「アレコレ考えずどんどん詰める」です。一見メチャクチャなようですが、中のダウンが偏らずにすむというちゃんとした利点があります。
ダウンはなるべく均等に圧力がかかるのが理想なので、ランダムに詰めたほうが偏りにくいのです。
「足側から入れる」のが鉄則!
頭側か、足側か、どっちからスタッフサックに突っ込むかで難易度が大きく変わります。正解は「足側から」。
多くの寝袋は頭のほうが大きいので最後に空気が抜けやすく、頭側から入れてしまうと、狭い足側にだんだん空気がたまって空気が抜けにくくパンパンにふくれてしまいます。
とにかく押し込みながら入れるだけ
あとはもうグイグイ、ただひたすらに押し込みます。
キツくなってきたら、スタッフサックを少しずつ回しながら詰めていくと均等に入りやすくなります。
入るけど、それなりに大変は大変
無事入りました! この方法でスムーズに入るダウン寝袋なら、これがベストでしょう。
ただ、それなりに押し込む力は要ります。なるべく少ない力で入れたいのであれば次の「収納テク2」を試してみてください。
収納テク2:ある程度空気を抜いたあとに入れるべし!
グイグイ押し込む方法で入るならいいですが、これだとなかなか収納しづらいダウンもあります。そんなときはコチラ。
ダウン量が多く、フィルパワーが高い寝袋ほど入れづらい
今回使ったナンガ「オーロラ ライト600」のような冬季にも対応できるダウン寝袋だと、グイグイ押し込むだけでは収納しづらいです。理由は、ダウンがすぐふくらんでしまうから。
であれば、あらかじめ空気をある程度抜いてから入れてあげましょう。これで比較的スムーズになります。
縦半分にたたむ
まず空気を抜きやすくするために縦で半分にたたみ、全体を細長くします。
2つ折りにし、空気を抜く
今度は中央から2つ折りにします。
そして、手で押しながら全体の空気を抜きます。
ここで注意したいのが、畳んだまま収納しないようにすること。畳んだまま収納してしまうと逆に中のダウンに偏りが出てしまうこともあるので、畳むのは空気を抜くためだけにやる行為として認識しておきましょう。
巻いて、押して、空気をさらに抜いていく
2回縦と横に畳んだら、今度は巻いて、押して、さらに空気を抜いていきます。
このとき、あまりきっちり巻きすぎない程度でOK。あくまで空気を抜くのが目的なので、無造作に巻く、くらいでちょうどいいでしょう。
全体を一度広げてから、素早くスタッフサックへ
全体の空気がある程度抜けたら、おもむろに全体を広げて、足側からグイグイ突っ込みます。ここからは先述の「ダウンは無造作に突っ込む」方法と同じです。収納が多少ラクになったのではないでしょうか。
つまり最初に空気をできるだけ抜いてから詰めるということです。
このとき注意すべき点は、一連の動作をスピーディにすること。いいダウンほどすぐ元に戻ってしまうので、まさに時間との戦いと心得ましょう。
収納テク3:コンプレッションバッグを使うべし!
無造作だとなかなか入らないし、いちいち畳むのも面倒という人は、別売りの「コンプレッションバッグ」を使用するという手があります。
コンプレッションバッグは、余裕で入れられるサイズ感でありながら、あとからキュッと縮めることでコンパクトにできる袋です。これだと余計な力が要りません。
寝袋を入れてもまだ余裕があるので、着替えなども一緒に収納して、あとから圧縮することができます。荷物をまとめられるので重宝しますよ。
ただ、数千円の出費が発生
コンパクトになり、かつ楽チンという便利なコンプレッションバッグですが、ネックは別売りなのでおカネがかかるということ(当然ですが)。
純正スタッフサックで余裕なら不要ですし、なかなか入らないなら購入を検討してみてはどうでしょう。
シートゥーサミット ウルトラシル コンプレッションサック
イスカ ウルトラライト コンプレッションバッグ S
オクトス コンプレッションバッグ 20L
収納方法4:化繊の寝袋なら畳んで入れるべし!
ここまでダウン寝袋の収納方法をご紹介してきましたが、化繊寝袋についてもお伝えしましょう。
化繊の保温性を保つために畳んで入れよう
化繊寝袋の場合は、ダウン寝袋のようにぐしゃぐしゃに収納すると中の繊維が切れてしまう可能性があります。
そうなると保温性が失われてしまうので、きちんと折りたたんで収納しましょう。化繊はダウンほど膨らまないので比較的収納しやすいはずです。
まず半分にして
収納してみるのはコールマンの封筒型の化繊寝袋。まず半分にして……。
2つ折りに
真ん中から2つ折りにします。
足側から、膝を使ってギュッと巻いていく
膝を使って押し込みながら、コンパクトにギュウギュウ巻いていきます。ダウンのときとは違い、化繊の場合はきっちり強く畳んでOKです。
最後に化繊寝袋に付属しているベルトやひもで全体を縛ります。これにより元に戻らなくなります。
あとはスタッフサックにポンと入れるだけ。すでに小さくなっているのでそのままスポッと入ります。
簡単に入らないようであれば寝袋の圧縮が足りないので、もう一度ヒザを使ってコンパクトに巻き直しましょう。
寝袋を簡単に収納できれば撤収スムーズ!
寝袋はなかなか収納しづらいものですが、それはしっかり保温性が効いているという証拠でもあります。
次に使うときも寝袋の特性をしっかり維持するため、機能を損なわずスムーズに収納できる方法をマスターしておきましょう。