湯豆腐よ、お前ホントはできるヤツなのに…。
著者は自他ともに認める呑兵衛キャンパー。冬キャンプでは、薪ストーブで熱燗や魚の骨酒を楽しんだり、寒空の下の鍋料理に舌鼓を打っております。
いやあ、冬って最高ですよね……。そんな冬キャンプに欠かせないおつまみと言えば、何といっても「湯豆腐」。シンプルですが、真冬の夜、これのアツアツは非常に効きます!
お財布にも優しく作るのも簡単。ローカロリーで胃への負担も小さく、まさにおやじのスーパーおつまみ。
そんな湯豆腐ですが、見た目が地味で写真映えしないからか、キャンプではあまり食べている人を見かけないんですよね。実際筆者のキャンプテーブルもやや寂しい雰囲気。
湯豆腐よ、お前ホントはできるヤツなのに……。
雰囲気アガる専用セットを発見!
けれど、そんな湯豆腐のビジュアル&雰囲気を爆上げしてくれる飛び道具を発見! それがこちらの、ヤマコー「焼杉 湯豆腐セット」(以下「湯豆腐セット」)です。
あくまで家庭用の道具ですが、1人用というコンパクトさに加え、熱源が固形燃料ということもあり、ならばと冬キャンプに導入!
湯豆腐以外のメニューも試しつつ、実際の使用感を詳しくレビューしていきます!
ヤマコー 焼杉 湯豆腐セット
使用サイズ | 約19.2cm×14.8cm×H16.7cm |
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重量 | 約1.5kg |
材質 | 焼杉、ステンレス |
付属品 | 豆腐すくい・汁次・火皿 |
熱源 | 固形燃料専用 |
おやじソロキャンパーを癒やす!「湯豆腐セット」とは?
小さいけれど本格派!
本物の焼杉&焼物の汁次
「湯豆腐セット」は、ステンレスの本体と本物の焼杉製ケース、いくつかの付属品がセットに。
ケースに本体をセットした時の大きさは、約19.2×14.8×高さ16.7cmと、片手で持てるぐらいの超コンパクトサイズ。重さも1.5kgと軽量です。
付属品としては、豆腐すくい、焼物の汁次(しるつぎ)、燃料を入れる火皿がついてきます。
とにかく全体的に雰囲気がいいですよね。汁次は焼物だけあってずっしりと存在感があるし、焼杉製のケースは侘び寂びすら感じる渋い佇まい。
これは映える! ……この渋さが刺さるのは、おやじキャンパーだけかもしれませんが。
左側でタレの温め&熱燗ができる
汁次は左側の蓋に空いている穴にジャストサイズ。つまり、ここに湯豆腐用のタレを入れれば、一緒に温められるという寸法です。こういう仕掛けがワクワクしますね。
なおこの汁次、容量が100ml(0.5合強)ほどありまして、構造上はお酒を入れて熱燗も可能。
*画像は汁次の場所に私物のチロリを入れたところ
ただ呑兵衛の筆者としては、いちいち0.5合ずつ温めるのでは忙しないので、熱燗をするなら一合徳利やチロリを入れてしまった方が合理的な気がします。
蓋の穴の直径は約5cm(実測値)なので、合うアイテムも多そうです。
ちなみに、汁次の隣にあるのはステンレス製本体の一部で、燃料の熱を逃がす排熱筒です。
脱着可能な仕切りが地味に便利
ステンレス製の本体鍋部分には、取り外し可能な仕切り板付き。
これがあると、豆腐が汁次のほうに泳いでいかないのでスムーズです。メニューに応じて、外してしまえるのも便利ですね。
熱源は固形燃料一択!多めに準備しよう
「湯豆腐セット」で使える熱源は固形燃料のみ。100均などで手軽に買えますが、1つで20分ほどしか持ちません。
なので、湯豆腐を作ってゆったり晩酌を楽しむなら、最低でも3つ、できれば6つぐらいはないと厳しいかと思います。ここはケチらないで多めに確保しておきましょう。
なお、下部の燃料スペースは高さが4cmほどあり、実は小型のアルコールストーブなら入ります。
キャンパー的にはこの方が断然ラクなのですが、こちらはちょっと推奨できません。
というのも、実際試してみたところ、アルコールストーブでは火力が強すぎて焼杉製ケースの板が曲がってしまったんです。
発火・炎上なども起こりかねないリスクがありますので、熱源として使うのは固形燃料だけにしましょう。
まずは湯豆腐を楽しんでみよう!
いよいよ実際に湯豆腐を作ってみましたよ。オジさんのおままごと感覚で、とにかく楽しく癒やされる……!
水を張って、昆布と塩を入れる
湯豆腐の作り方……、といっても簡単です。誰でもできます。
まずは、鍋部分に水をたっぷりと入れ、昆布と少々の塩を入れます。
汁次にタレを入れてセットする
汁次の半分程度の量、お好みのタレを入れます。めんつゆかポン酢醤油が一般的ですかね。今回筆者はアゴだし醤油をチョイス。
汁次受けにセットすればタレもアツアツになり、湯豆腐を冷ますことなく楽しめますね。
固形燃料に着火し、湯が沸くのを待つ
固形燃料は中央のくぼみにセット。アルミケースなどのついていない固形燃料の場合は、付属の火皿に固形燃料を入れてセットします。
燃料にライターなどで火をつけ、鍋に蓋をして待っていると、5~10分程度で水が沸騰します。
豆腐やシイタケを入れて煮込む
豆腐はまるまる1丁では入りきらないので、小ぶりなものを使うか、半丁ずつぐらい煮込むのがいいようです。
その際、シイタケに十字の飾り包丁を入れて一緒に煮込めば、見栄えもよく旨味も出るのでおすすめです。
豆腐がプルプルと震えて火が通ったら、豆腐すくいでシェラカップに豆腐を取り、アツアツのタレ、ネギ、ショウガ、ミョウガなど、薬味を乗せて頂きます。
情緒ある佇まいの「湯豆腐セット」から上がる湯気など、視覚効果も相乗し、キャンプで食べる湯豆腐が一層美味しく感じられます……!
いつもの湯豆腐とは別格の雰囲気で、おやじソロキャンパーに多大なる“癒やし”を与えてくれます。もはや寿命まで伸びそうです。
外せる鍋と豆腐すくいでお手入れもラク
食べ終わった後、キャンプ場の炊事場などに、残った汁を豆腐などのカスごと流すのはNGです。
「湯豆腐セット」には「豆腐すくい」が付属しており、豆腐のカスをきれいにすくえますので、大きいものは全部拾ってから捨てられます。
ステンレス製の鍋部分も、そこだけ木枠からスポっと外せます。
水を入れる時も洗い物をするときも、ここだけ外せばいいので簡単ですし、焼杉に水をつけずに済む構造が秀逸です。
これは酒がススム!3つの沁みる料理ができるぞ
湯豆腐以外にはどんな料理ができるのか? 煮込むものは一通りできそうですが、果てして……?