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海に生きる八幡暁の”足元サバイバル”#8~小さな物語を積み上げよう~

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沖縄県石垣島を中心に活動し、世界の海を渡った数々の記録を持つ八幡暁(やはた さとる)さん。CAMP HACKの連載では、「足元サバイバル」というテーマで語っていただきます。身近にあるものや、身体一つを大きく使いながら生きている八幡さんの人生に触れていきましょう。第8回は、今一度しっかり自分たちの足元に目を向けていく活動についてご紹介します。

八幡 暁


先人の生き方に思いをめぐらす

この連載を始めて8回目になりますが、改めて何を考えていたのかを振り返ると「人はどうやって生きてきたのか(生きているのか)」が僕の活動の基本テーマであることに気づきました。

たとえば昔の人は、どうやって天候や災害を予知してきたのだろうと思うことがあるのです。台風がいつやってくるのか、大雨によって何が起きるのか。さらには地震や津波をどう防ぐか……。

どれも今はじめて起きたことではありません。太古から同じようにありました。天気予報や専門家が周りにいたわけではないのに、どうやって回避してきたのか。

食べ物はどうしていたのか。スーパーマーケットがないとすれば、自分で賄っていたはずです。それをどうやって知り、後世に繋げてきたのか。

身体的に弱い女性や子ども、年配者がどうやって暮らしてきたのか。

カヤックとは生きること


カヤックで海を渡ることは、アウトドア=レジャーの一つと見ることもできますが、私にとっては生きることともいえました。

移動して、食べ物を獲って、火をおこして食べる。そしてまた移動。文明の中で暮らしから電気ガス水道のない暮らしへと向かい、自然の中で暮らすことの現実を垣間見てきたのです。

やがて日常に戻り、自分の暮らしをざっと見回してみて、本当に便利な世の中になったなぁと思うのです。食べ物がスーパーから無くなることなんてないですし、火はガスコンロをひねればいとも簡単につけられます。温かいものも、冷たいものも豊富にあり、家の中の空調ですら思いのまま。嫌なら使わないという選択肢だってちゃんと残されていて言うことなしです。


「アウトドア」と呼ばれる外で遊ぶ際に使う道具だって、使いやすいように変化してきました。旅の形もどんどん変化し快適になり、個人が求めるものはお金さえ介せばほとんど叶っていく世の中になりつつあるようです。

人とのコミュニケーションも時間や空間を越えてあっという間にやり取りできるようになりました。これらはある意味、天国と言っていいかもしれません。

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