すぐできる!長谷部雅一・自然遊びのたからばこ#7 ~親子でSUPに挑戦しよう~

世界中のフィールドを旅しながら、そこで得た学びを発信し続けるアウトドアプロデューサー、長谷部雅一さん。CAMP HACKの連載では、身近な自然の中でできる「そとあそび」について存分に語って、実践していきます。今回は大人も子どもも楽しめる「SUP」の魅力をご紹介します!


SUP特有の浮遊感を感じてほしい


季節が夏に移り、いよいよ水遊び本番になってきました。

ジリジリ照りつける太陽で熱くなった体を水の中に入れた瞬間の心地よさや、水の中でしか味わうことができないあの浮遊感は何にも代えがたい至福のとき。大人になるとなぜか水の中に入ることが面倒になりがちだけど、最近は水遊びの幅もが広がっているのできっと楽しめるアクティビティーが見つかるはずです。

カヤック、シュノーケリングなどいろいろある水遊びの中で、水からしばらく離れていた大人に僕がオススメなのは「SUP」です。SUPは、Stand Up Paddleboard(スタンド・アップ・パドルボード)の頭文字をとった略語で、浮力が高くて長いサーフボードの上に立ちパドルで漕いで進む遊びのこと。SUPで遊ぶ場所は、海、湖、川といった水がある程度の深さまであれば日本中、いや世界中で遊べるのも特徴の一つです。

また初めてでも浮遊感や、水面に近い目線で進むおもしろさを必ず感じられるのがSUPの魅力です。今回は、そんなSUPで子どもと遊ぶ方法について紹介しましょう。


用意する道具はコレ!


SUPは遊び方を覚えれば誰でも楽しめるものの、水で遊ぶからには危険もあります。そのリスクを少しでも回避するために必要な道具をしっかりとそろえておきましょう。

ここで紹介するスタイルのイメージは、家族でのんびり湖などで楽しむことをメインとしつつ、いずれは川の旅をしてみたいと夢を膨らませているような人です。

さらに、車に積みやすく、家での収納もしやすいという視点も加味しました。

SUP

まずはこれが無ければ始まりません。

初めてでも浮力が高くて安定感のあるモデルがオススメです。家での収納やフィールドまでの運搬を考えれば、空気を入れるインフレータブルタイプで、幅の広いオールラウンドモデルがいいでしょう。
インフレータブルはコンパクトになるので収納がとても楽です。
ちなみに川遊びが多い僕は安定性と俊敏性を兼ね備えた「ハラ」というブランドの「ストレートアップ」というモデルを好んで使っています。現在は同モデルのアップデート版が販売されています。

詳細はこちら

パドル

波乗り用と、のんびり旅用とで、各部分の形状や素材が違ったりします。

まず最初は軽いカーボン素材かグラスファイバー製のもので、車にも載せやすい半分に分かれるタイプを選ぶと扱いやすいです。

リーシュ

リーシュはSUPと自分を繋げておいて、万が一自分が水の中に落ちてもSUPがどこかに流れていかないようにするためのものです。足首につけるコイル式のものがオススメ。

ライフジャケット

特に川では、もしも流されてしまったときに、ライフジャケットがあることで生存率が大幅に上がります。自分の体重にあった浮力が確保され、両腕が動かしやすいものを選ぶようにすべきです。

特に子ども用のライフジャケットは、股からベルトを通して止められるタイプを使うようにしましょう。

リーシュとライフジャケット。ライフジャケットは左が大人用で、右が子ども用。
 

子どもはすぐに大きくなるが、だからといって大きめを選択せず、可能な限り子どもの体にフィットするライフジャケットを選ぼう。

まずは相談してみよう

上記4点がSUPをするための基本セットになります。実際はSUPの下についているフィンの形や数にも違いがありますし、小回りがきく競技タイプがあったり、波乗り用のパドルやストレートタイプのリーシュなど選択肢はたくさんあります。

さらに防水カメラがあると子どもとの思い出をたくさんおさめられるので楽しさが広がります。

どれもまずはすぐに購入せずに、レンタルをして感触を確かめたり、教室で体験してみるといいでしょう。お店で相談すれば道具の選択の幅が広がります。

防水カメラについた黄色いストラップは水に浮く素材なので、水没による紛失を防いでくれる。

こんな場所で楽しもう

親子でSUPを楽しむには、場所選びが重要になります。

まずは水面へのアプローチが楽で、かつ流れが穏やかな場所でやることが一番の選定基準になります。たとえば初めての挑戦で流れの速い川で遊んでしまうと、当然のことながら水難事故の可能性が高まってしまいます。

ですので、川ならいつもゆるやかな流れ(大雨の翌日などをのぞく)で、大きな岩が水面から顔を出していないような場所を選びます。船が行き来していない湖や、凪の日の内湾なんかもおすすめです。

このほかにも、木陰やトイレの有無あたりも意外に大切なポイントになります。

僕が好んで利用する川。ここは3日以内に大雨が降っていない限りいつも流れは緩やかで、安全に遊びやすい。

親子でのSUPの遊びかた

親子でSUP遊びをするときはまず、2人乗りでとことん遊んでみるのがおすすめです。

① 一緒に準備・片付け

家での準備から始まり、最後の片付けまでを親子で一緒にすることで一体感が生まれます。また、おもしろいことのためだとお手伝いをする気持ちがわいてきますので、こういう機会に手伝う癖をつけてあげるといいでしょう。

一緒に準備、片付けをするのはとても大切な時間。「今日はどんな遊びをしようか?」というイメージをこの準備時間にふくらませていくのも楽しい。

② 二人乗りでのんびりクルージング

はじめは大人が漕いで、流れに身を任せて一緒に流れていく遊びかただと子どもの恐怖心を和らげることができます。

まずは子どもが川に慣れるのが大切。もちろん、SUPに乗って流れるだけでも十分に冒険気分を味わえて楽しいはず。

③ 2人乗りで子どもが漕いでみよう

慣れてきたら、大人が一緒に乗ったまま、子ども自身が漕いでみましょう。そうすることで、自分が漕いでSUPが進む面白さを体感できます。

そのうちに、ちょっとだけ子どもひとりで乗ってみるなど、少し難易度の高い設定で遊んでみてもいいと思います。

“自分が漕ぐことで進んでいる“という感覚が、子どもにとって楽しい時間になる。
流れが少ない場所で安全を確保しつつ、ひとりで挑戦! 子どもにとって最高の川の冒険。

④ 何でもありで遊んでみよう

子どもと一緒にSUPで遊んでいると、やがてSUPは単なる乗り物ではなく、浮かぶ島のような存在になってきます。そうなったらこの島を拠点にして、子どもの思うがままに遊んでみるのもいいでしょう。

“自由”こそ子どもの能力が本領発揮される時間。SUPから水面へ飛び込んだりも。
大人も子どももどれだけ恥をかけるか? がSUPを楽しむための究極のポイントです。川にザブザブ落ちて、笑って、みんなで少しずつ上達していくようにしましょう。


水遊びに油断は禁物

SUPはとっても楽しい水遊びですが、危険も当然たくさんあります。以下のことに気をつけて遊ぶようにしましょう。

① 低体温症

唇が紫色になったり、小刻みに震えだしたら危険信号だと思って間違いありません。それ以上水の中に入り続けずに、陸に上がって体を温めるようにしましょう。

② 水辺の事故

水遊びは、水の事故と隣り合わせであることを常に意識しておかなければなりません。まずはSUP体験の教室に参加して、ある程度の技術を身につけてから自由に家族だけで遊ぶという順番もいいでしょう。

③ 熱中症

たとえ水辺でも気温が高く、湿度もあれば熱中症になる可能性は大いにあり得ます。こまめな水分、塩分、糖分の補給をおこない、水分補給からくるトイレは通常の2〜3倍行きたくなるくらいでちょうどいいです。

休憩時間、水分補給、日なたぼっこ、そして楽しい会話はとても重要。

最高に自由な時間を味わえる!

SUPは水辺の遊びだけに危険もありますが、その分アウトドアアクティビティーの中でもトップクラスの自由な感覚が味わえます。一度はまってしまったらもう抜け出せないくらい楽しいこの遊び、みなさんもぜひ挑戦してみてください。

~第8回につづく~


▼気軽に、子どもが夢中になれる! 長谷部雅一の過去連載はこちら


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長谷部 雅一

アウトドアプロデューサー。世界中を旅して、フィヨルドのシーカヤックから7000m級の山までをフィールドに日々遊ぶ旅人。著書:ネイチャーエデュケーション(ミクニ出版)、自作キャンプアイテム教本(ブティック社)他

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