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イベント「ROMANTIC HOUR」の仕掛け人へ取材【TheArth × ネイタルデザイン】

キャンプシーンに革命を起こした六角テーブルの生みの親「TheArth」と、カルト的な人気を誇るアパレルの雄「ネイタルデザイン」。そんな2大ブランドの顔役である大熊さんと後藤さんが大宮駅近くの焼肉屋で会食をすると聞きつけて、急遽インタビューを敢行

長年ブランドが支持される理由から新しいイベントの試みまで、シラフでは聞けない本音に直撃!

目次

TheArthとネイタルデザインの深い関係

──ふたりの馴れ初めを教えてください

後藤 7~8年くらい前でしたっけ?

大熊 そうそう、共通の知り合いがいて。「ネイタルさんを紹介したい」って言われて、キャンプの帰りに明大前の店舗に寄ったんですよ。まだTheArthもなかった頃です

「ビーフダイニングハセガワ(埼玉県大宮市)」の店頭でほろ酔い加減のネイタルデザインのディレクター後藤伸介さん(左)と、同店オーナー兼TheArth代表の大熊規文さん(右)

後藤 大熊さんはビッグベアーという木工加工の会社を経営されているから、お店の什器とかいろいろ作ってもらいましたね。最近だと、ネイタルデザインで和彫の彫師のグッズを手掛けていて、その展示会用に木彫りのスペシャルグッズを大熊さんにお願いしました

画像上部にあるのが、大熊さんが用意した木工の額縁

大熊 TheArthというブランドができたのも、実は後藤さんがきっかけ。出会っていなかったら、TheArthは世に生まれていなかった。詳しく話すと長くなるので割愛しますが、そんな間柄です(笑)

やりたい”を追求した、ネイタルデザインの23年間

──ネイタルデザインは1999年からやられていますが、振り返ってみていかがですか?

後藤 ずっとマイペースに、自分たちがやりたいことだけをやってきたので、あまり変わっていませんね。だから、好きな人からは好かれていますけど、マスに受けているわけではありません

後藤 2014年から「ハローニューデイ」というフェスイベントをやっていますが、これも自分たちのやりたいことを実現するために始めました
集客が目的ではないので、ヒキのあるアーティストを呼んだりはせず、自分たちたちが好きな音楽やブランドを集めてやっています。音楽好きな人だけを集めちゃうと、ライブが終わるとほかを見ないで帰ってしまう。そういうのはつまらないし、やりたいことではないんです

ネイタルデザイン主催のフェスイベント「ハローニューデイ」

後藤 AIOT(ADVENTURE IS OUT THERE)を立ち上げのも、アウトドアの物販イベントがなかったから。まだ10年は経っていませんが、シーンをしっかりと作るのを意識しています。
僕たちは人を巻き込むのが好きなんで、ネイタルデザインだけでやるというよりは、いろんな人と一緒にやりたいという想いが強いですね

TheArthの強みは、具現化できる「場所」があること

──TheArthは立ち上げが2016年です。振り返っていかがですか?

大熊 いい人にばかり巡り会えたからこそ、今があると思っています。ただただ運が良かった(笑)。でも、後藤さんと同じで、誰かに言われて作ったことはありません。自分が欲しいものを作る。「欲しい人がいてくれたらラッキー」というスタンスでずっときています

後藤 ものづくりで一番大切なのはアイディアを具現化する「場所」があるかどうか。デザインも大事ですけど、場所に恵まれないと優れたデザイナーでも形にできません。
大熊さんは加工所があるし、加工する設備も整っているのが強い。だから、木工の制作物がある場合は、細かいところは考えずまず大熊さんに相談。そのほうが早いし、精度も高いし、思ってもいなかった解決方法が見つかるんです

大熊 アウトドア関係に限らず、建築関係のお客さんもこんな感じでカジュアルに相談してくれるんですよ。だから、うちの会社が潰れそうになったらサポートすると言ってくれる会社はいっぱいあります(笑)。そうならないように、この先も頑張るだけです

TheArthが「焼肉屋」を始めたワケ

──今回の会食の場は大熊さんが新しくはじめた焼肉屋です。調子はいかがですか?

大熊 焼肉屋をオープンするのは17歳からの夢でした。店名が「ビーフダイニングハセガワ」なので、ハセガワさんという方がオーナーだと思っている人も多いのですが、僕のお店です(笑)。17歳のときに思いついた「ハセガワホルモン」という屋号をアレンジしただけで、深い意味はありません

大熊 2023年3月にオープンしたんですけど、飲食は大変。ぶっちゃけ赤字です(笑)。でも、学ぶことが多くて楽しいというのが本音。内装はビッグベアーが手掛けているので、僕たちの仕事ぶりを見てもらえるというメリットもありますね

──このインタビューを行っている部屋は「隠し部屋」みたいですね

大熊 まだ改装途中ですけど、会員制の焼肉ルームにしようか検討中です。本当はこのくらいこじんまりしたスペースで、仲間内だけでご飯を食べる場所を作りたかったんですけど、借りた物件が大きすぎて(笑)。みんなの集いの場になってくれればいいです

UFOと遭遇!? ネイタルデザインの斬新すぎるイベント

──ネイタルデザインとして、なにか新しい試みはありましたか?

後藤 9月にUFOを呼ぶイベント「UFO CLUB」を開催しました。出現率ほぼ100%というUFOコンタクティー武良信行さんの召喚イベントやUFOの母船に遭遇したミュージシャンのライブ、選りすぐりのUFOグッズなど、各地のUFO業界の方が一堂に集まりました。
召喚イベントのときにスタッフが写真を撮ったんですけど、なんとUFOっぽいのが写っていたんです(笑)。目視はできなかったんですけど、写真だと見えたんです

召喚イベントで実際に撮影した画像がこちら

──確かにUFOっぽいのが写ってますね!それにしても、ディープなキャンプイベントですね……

後藤 UFO CLUBのアフターパーティも別の日に開催しまして、僕たちが原宿に作った「ROOM MATE TOKYO」というコミュニティースペースで行いました。ここは世界中のアーティストが来日したときに展覧会や音楽イベントができる空間で、10月にはロサンゼルスに「ROOM MATE LOSANGELS」をオープンしています。マイペースですが、活動の幅を少しずつ広げています

夜市をテーマにしたイベント「ROMANTIC HOUR」とは?

メインビジュアルはジェリー鵜飼さんの作品

──現在、様々なキャンプイベントが生まれていますが、この状況をどう捉えていますか?

後藤 物販イベントはいろいろ増えているので、出展するブランドも正直飽きちゃっているんじゃないかと思います。お客さんも買い物だけじゃなくて、他のことにも触れられる機会を求めているはず。
そこでキャンプイベントを楽しむ次のステップとして注目しているのが「食」のコンテンツです

──11/18、19に開催されるキャンプフェス「ROMANTIC HOUR」は、夜市がテーマですね

後藤 主催はFUJI & SUNチームですが、ネイタルデザインは企画段階からいろいろとお手伝いさせていただきました。音楽だけ、買い物だけ、とお客さんが分断しないように、「カルチャーの交差点」を作りたいというのがコンセプト

そのひとつの軸となるのが「食」です。ネイタルデザインでは、原宿事務所の横にある町中華「紫金飯店」とコラボして、イベント限定のメニューを出す予定です

ひと癖もふた癖もある人気の飲食店がズラり……!

ネイタルデザインは町中華「紫金飯店」とコラボしてイベント限定メニューを展開

CAMP HACKも出雲市の気鋭ブリュワリー「3rd Barrel Brewery」とコラボしたクラフトビールを販売する

大熊 TheArthも参加します。本当は「ビーフダイニングハセガワ」のお肉を焼いて提供したいんですけど、ちょっと人員が足りておらず。何をするかはもう少し考えさせてください

──ROMANTIC HOUR(ロマンティックアワー)のHPを拝見しましたが、マーケットに参加するブランドも個性派揃いですね

後藤 asimocrafts、is ness、NANGA、OLD MOUNTAIN、PAPERSKYなど、今までとは一風変わったイベントのコンセプトに対して「楽しそう」と言ってくれるブランドを中心にお声がけしました。人を楽しませることができるという視点で選んでいるので、何かしら新しい出会いが見つかるはずです

──「ROMANTIC HOUR」というネーミングもネイタルデザインで考えられたそうですね

後藤 大人にフォーカスするというコンセプトだったので、夕暮れどきとかマジックアワーをイメージしました。ロマンティックって、ワードとしてはちょっと古臭いけど、あらためてかっこいいんじゃないかと。新しいものに出会うことは、いつだってとびきりロマンティックですし

大熊 「スポットライト」は候補になかったの?

後藤 それは九州にある歌謡曲バーの名前でしょ

大熊 僕と後藤さんの行きつけでしたね。……乾杯(笑)

前売り券発売中!「ROMANTIC HOUR」を要チェック

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