アウトドアマン・写風人さんが送る“南信州の森暮らし”
長野県・駒ヶ根市に居を構える写風人さん。アウトドアと密接な日々の暮らしを綴ります。
1955年生まれ。GRIP SWANYオフィシャルカメラマン。FIRESIDE薪ストーブエッセイ著作家。2019年より南信州に移住し、薪ストーブを中心とした火のある生活を愉しんでいる。Instagramのアカウントは@syahoo_jin
針葉樹の茂みを伐採!すると2つのラッキーが
我が家の南側には、中央アルプスの清らかな天然水が流れています。一見用水路のようですが、「如来寺川(にょらいじがわ)」という名前が付いていることを知ったときは驚きでした。
その川を隔てたお隣は針葉樹が生い茂っているので夏場はとても涼しいのですが、その茂みのせいで冬は陽が差し込まないのが悩みの種でもありました。
ところが今回思い切って伐採していただいたお陰で、一気に明るくなりました! これで冬の日差しも期待できます。
そしてもう一つの期待は原木を調達できるかどうか。伐採後太めの原木は業者によって撤去されてしまいましたが、細めの原木は取り残されていたので地主さんに分けていただけるようお願いして作業をすすめました。
ただ運ぶ経路がないので、向こう岸で40cmの長さに玉切りして我が家まで放り投げるしか方法はありません。この繰り返しは結構キツく、益々腰痛がひどくなりましたが……。
放り投げた玉切りは「リフティングトング」で拾い集め、一輪車で運びます。
腰痛持ちにとってこのトングは腰を落とさず楽に片手で持ち上げられるので、とても助かるアイテム。また、今回の伐採で出たような大きめの原木を簡単に引っぱることができる優れものでもあります。
薪が必須の生活を続けていると、当然玉切りも置き場所に困るほど増える一方。第3章#11で作った薪棚はすでにいっぱいになっているので、取り急ぎ簡易的な薪棚を使りました。
新たな薪棚をDIY
これは処分品のパレットを組み合わせたボックス型薪棚で、製作時間はおよそ30分ほど。まだ途中ですが、補強して屋根を作れば完成です。
次に取り掛かったのが「2×4ログラック」。2×4材とプラスドライバーがあれば大容量の薪棚が簡単にできるという、DIY初心者や忙しくて時間のない方にもオススメのラックです。屋根固定金具も付属しているので、材料があれば屋根も設置できます。
ファイヤーサイド 2×4 ログラック スタンダード
ファイヤーサイド 2×4 ログラック シングル(仕切り) スライド
と、ここまで済ませ時計を見ると知らぬ間に昼も過ぎていました。外で作業をしていると、汚れた服のまま部屋の中に入るのは億劫になるもの。庭に散乱している枯れ枝を集め、小さな焚き火を始めます。
あらかじめ用意しておいた食材をササッと炒めて、簡単焼きそば。フライパンは継ぎ目のない1ピース鍛造パン「ライトニングフライパン」。ハードに使ってもビクともしない堅牢な造りは直火にピッタリの愛用品です。
ファイヤーサイド ライトニングフライパン 21cm
作業しながら外飯するときは、ほとんどこのフライパンひとつで済ませます。
この日は調理前に油をひくのを忘れてしまいましたが、ほとんど焦げ付きはなし。鍛造パンでありながら焦げ付きにくいのも特徴のひとつです。
ケトルで沸かしたお湯を注げば、後片付けも簡単。第1章#08「キャンプライフでのお湯の恵み」でも紹介していますが、食器洗いや焚き火の跡始末のため焚き火をするときは必ずお湯を沸かすのが私のスタイルです。
美味しそうな匂いに、猿もやってきた
焼きそばの香りに釣られたのか、猿も出没してきました。人の気配で森の中に逃げ込んでいくのですが、ボス猿だけは動じない様子。
雨も降りだしてきたので、今日はここで退散です。ログラックの完成は、また次回に繰り越しという事で…….。