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目黒川で潮待ち中

海に生きる八幡暁の”足元サバイバル”#4~清流の復活・目黒川~

沖縄県石垣島を中心に活動し、世界の海を渡った数々の記録を持つ八幡暁(やはた さとる)さん。CAMP HACKの連載では、「足元サバイバル」というテーマで語っていただきます。身近にあるものや、身体一つを大きく使いながら生きている八幡さんの人生に触れていきましょう。八幡さんは2014年、東京都を流れる目黒川をカヤックで遡上し、また川の中を歩いて感じたことがあるようです。それは……?

目次

八幡さんが多摩川を漕いで下ったときの第3回連載はこちら

カヤックに乗って、東京湾をあちらこちらと漕いでいました。

何か遊びのきっかけになるような場所や、オモシロイところはないかな、と。そんなある日「目黒川の桜を、下から見ませんか?」というお誘いを受けました。

目黒川は、桜で有名ですが、川から眺めたことはありませんでした。川の付近にカヤックを下せるところはないから、東京湾から遡上していく、というのです。そんな楽しみ方もあるのかと二つ返事で向かいました。

目黒川

大井競馬場付近の河口からエントリー。といっても、桟橋やスロープがあるわけでもなく、岩が敷き詰められている斜面をカヤックを担いで降ろすのです。岩には小さな貝が付着しているので、皮膚にぶつかれば容易に切れます。きっと昔は、船着き場のようなものが至るところにあったのでしょうが、その痕跡は見当たりません。

出発すれば、東京モノレールの下を漕いでいきます。

桜が咲く目黒川をカヌーで進む

多摩川のように河川敷はなく、景色はビル、ビル、ビル、マンション、マンションです。川の両岸は、コンクリートの壁になっており、人は一切下に降りられません。つまりただの水路のようになっています。無機的な街の景色が、とても新鮮に映りました。

この日、話しに聞いていた悪臭はなく、正直、きれいだと感じました。桜が見え始めると、川側にかぶさるように伸びた花が、川面に反射して素晴らしい。陸の上には沢山の人が見えますが、川に人はおりません。良い眺めを独占しているようで、少し心苦しくも、贅沢な気分です。

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