カテゴリーその3:軽サイズオーバーの軽ベース・キャブコン
軽トラックをベースにしながらも架装する居住空間が軽自動車サイズ枠を超えるため、普通車として登録(一般的には白色8ナンバー)。
軽自動車の税制上のメリットは無くなりますが、室内が広く装備も充実でき、スピードを求めなければ運転もしやすく、軽バンコンよりも格段に快適性が上がります。
マックレー「ティアラジュニア ツーリング」
日産「NT100」をベースにオリジナルFRPシェルを架装し、4名乗車と3名分のベッドを確保したキャブコン。
ボディの拡幅と延長がなされているため、軽自動車登録ではないものの、幅1610mmの広いベッドや、外部電源入力による家電冷暖房エアコンなど、アッパークラスと同等の装備が可能です。
注目は、運転席&助手席へのレカロシートを標準装備や、走行中はエンジンパワーでリア特設エアコンが使えるなどで、ヘビーユーザーの声を真摯に取り込んだ作り込みはマックレーだからこそのもの。
ちなみに、この展示車両は「ハマちゃん号」と名付けられたオーナーの犬連れ旅用特注品です。一台ずつ作られていくキャンピングカーは、そんなカスタマイズも自由自在なのです。
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カテゴリーその4:乗用車登録のライトキャンパー
お次は、本格キャンピングカーと言えるほどの重装備ではなく、日常使いをメインに快適な車中泊を可能にした軽装備ミニバンなどのカテゴリーです。
ホワイトハウスキャンパー「NOA DAY’S WEEKENDER」
高品質なインテリアが評判のホワイトハウスキャンパーは、ホンダ車のキャンパー架装が得意ですが、このトヨタ「ノア」をベースにした「ノア・デイズ・ウィークエンダー」も同社の定番人気モデル。
2022年に「ノア」がフルモデルチェンジしたことを機に、同モデルも新型となって登場。オリジナルポップアップルーフや回転可能な運転席&助手席台座などを装備することで、日常使いのミニバンから、快適な車中泊まで対応するクルマに変身。
ポップアップルーフを閉じてしまえば、ノーマル車とほとんど変わらない外観は、クールなキャンプ派にピッタリ!
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カテゴリーその5:8ナンバーまたは4ナンバー登録のバンコン
ポップアップルーフやオリジナルハイルーフ架装を除き、内装のみをカスタマイズしたタイプ。ボディの拡幅や延長がないので、ノーマル車(ミニバン)と変わらない感覚で運転できるのがメリットです。
室内高などのキャンピングカー登録要件をクリアしているモデルは8ナンバー登録となり、税制上のメリットも!
タコス「NV Jack(GX)」
日産「NV200」は商用・乗用の汎用車ながら、普通乗用車と変わらぬ感覚で運転できるのがメリット。
この「NV Jack(GX)」は、「NV200GX」をベースに、運転席後方に4〜5名が着座できるリビングやギャレー(ミニキッチン)を設け、リビングのソファは就寝時にベッドに展開可能。
さらに同社お得意のオリジナルハイルーフ架装により、子ども2名が就寝可能な上段ベッドを確保。リビングはハイエースベース車ほど広くはないですが、外観が商用車には見えないので、ファミリーカーとして日常からキャンプまでスタイリッシュに使えます。
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かーいんてりあ高橋「リラックスワゴンVP インフィニティLCS」
心地よい居住空間製作が評判のかーいんてりあ高橋。この「リラックスワゴンVPインフィニティLCS」は、乗車定員6名を確保しながら、ギャレーを最後尾に配置することで居住空間を最大限に確保したモデル。
しかもこの広い空間は2名用の大きなベッドになります。また、車名の「LCS」とは、リチウム系サブバッテリー(L)、停車中も使えるクーラー(C)、ソーラーパネル(S)を装備したパッケージングモデルの意味。「夫婦ふたり旅、時々友達とキャンプ」という用途にピッタリの一台です。
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RVランド「リノ」
茨城県と千葉県にキャンピングカー大展示場を持つRVランドは、自社オリジナルモデルもラインナップ。
この「リノ」はトヨタ・ハイエースキャンパー特装車をベースに、なんと最大9名の乗車定員を確保した人気モデル。キャンピングカー専用のセカンドシートへの換装で、前向き、後ろ向き、フルフラットでベッドとして自在に使えるのが魅力。
リビングは定員全員が席に着けるほど広く、最後尾に配されたギャレーは、リアゲートを開けて、キャンプ場でのキッチンとしても使えます。車中泊はもちろん、家族や友人とのレジャーなど、多目的に使えるオールランダーですね。
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株式会社ビークル「ハウベル」
国産キャンピングカーの老舗であり、バンコンのスペシャリストであるビークルが、定番の室内レイアウトを現代の手法でリファインしたのが「ハウエル」。
エントランスドアの対面に配されたギャレー、「コ」の字型配列のソファ、脱着可能なセンターテーブルというシンプルなリビングは、ユーザーの多様な使い方に柔軟に対応してくれます。
長年使ってもガタのこない丁寧な作り込みと、純正ボディを切り貼りしない高い安全性こそビークルの真骨頂。見た目の派手さはないが、注目すべきベーシックモデルです。
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株式会社エートゥゼット「アンナM」
同社のキャンピングカーはどれもAから始まる車名が付いており、Anna(以下アンナ)と命名されたモデルは全4タイプ。
本作「アンナM」はマツダ「ボンゴバン」をベースにオリジナルハイルーフを架装し、5名乗車、4名就寝(大人2名+子ども2名)を可能にしたモデルです。
ボディの拡幅や延長がないので、立体駐車場や地下駐車場の高さ制限さえ気を付ければ、普通車感覚で乗車可能。オリジナルハイルーフを架装したことによる居住性の向上効果は大きく、室内を立って移動できるだけでなく夏場の熱気ごもりも少なく快適です。
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カテゴリーその6:8ナンバー登録のキャブコン
トラックをベースに、居住空間を新たに作って合体させたタイプ。ボディの拡幅や延長がなされているため、ノーマル車とおなじ感覚で運転できるわけではないが、快適性はバンコンに比べて非常に高く、室内も広く天井も高いのがメリットです。
セキソーボディ「トム23」
国産キャンピングカーの元祖セキソーボディが作ったトヨタ「タウンエーストラックベース」のキャブコン。
全幅1920mm、全長4880mmにボディ拡張されていますが運転はしやすく、空気抵抗や風切り音を低減させ、かつ断熱性、遮音性、強度、軽量性に優れたボディ作りはセキソーボディならでは。
トイレにも使えるマルチルームも完備し、小型ながらフル装備といえるキャンピングカー。500万円オーバー、フルオプションで600万円オーバーだけれど、実績の長さに培われた完成度の高さはお値段以上!
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キャンピングカーは「小さくて快適」な方向へ
高価なキャンピングカー専用クーラーの代わりに、比較的安価な家電エアコンを装備する方法は以前からあったけれど、それを稼働させるために大容量サブバッテリーを積むのがちょっと前の主流でした。
しかし、RVパークや電源付きキャンプサイトが増えたいま、エアコンは装備するものの電源は外部入力に頼るという、割り切った設計も増えてきました。また、ファッション的にクルマを楽しむ人が増え、キャンピングカーの外装デザインにもカスタムカーの要素がドンドン取り入れられてきています。
基本はテントキャンプ派の筆者ですが、今後もキャンピングカーの進化から目が離せません。
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