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永く使いたいコールマンのガソリンランタン

このコールマンのガソリンランタン、父親が使っていたものを譲り受けた、という方も多いのではないでしょうか?そして譲り受けたけど使い方が分からない、一度試したけどつかないから諦めた、などの理由で部屋の片隅に眠らせていませんか?

数あるランタンの中でもコールマンのガソリンランタンは、永く愛されているキャンプ道具のロングセラーの逸品。何十年も使い続けることのできるこのランタンを持て余すにはあまりにも惜しい!ということで、今回はガソリンランタンの魅力や正しい使い方、メンテナンスの方法をご紹介します!
ガソリンランタンの魅力は主に3点
・寒冷地でも安定した光量を得られる
・シンプルな構造によるメンテナンスのしやすさ
・燃料、パーツが入手しやすい
ガソリンランタンってどう使えばいいの?
ガス式やLED式に比べると作業が多くて面倒そう…という印象を持っている方も多そうです。しかし一度仕組みを理解さえすれば、こんなに簡単なランタンはないという程にコールマンのガソリンランタンはシンプルな構造です。今回、実際にガソリンランタンを用意し、点灯までのステップを記録してみましたので参考にしてみてください!
点灯までの5つのステップ
1.燃料を入れる

専用のホワイトガソリン『エコクリーン』をタンクの8分目まで入れます。タンク内の理想は「空気2:燃料8」です。ここで満杯に入れてしまうと、空気を加圧させるスペースが無くなってしまうので注意が必要です。
コールマンから発売されているジョウゴ「フューエルファネル」や、ガソリン缶の口に装着できる「ガソリンフィラー」を使うと、8分目の水位に達したら自動でガソリンが入らなくなるので便利です。

1つのコツとして、ガソリン缶から注ぐときは注ぎ口を下ではなく上にすることで、缶を伝ってポタポタと漏れないようにすることができますよ。
2.ポンピングを行う

ガソリンランタンの醍醐味とも言える「ポンピング」。ポンピングによって加圧した空気で燃料を送り出すため、この工程は必要不可欠な作業。
まず、真ん中にある大きな燃料バルブをOFFに、そしてポンプノブを左に2回転してOPENさせます。

親指でポンプノブの中央の穴を押さえ、人差し指と中指を添えて押し込みます。手前に引くときには力を入れません。このポンピングの動作を固く押し込めなくなるまで続けます(約50回を目安に)。
ノブが押し込めなくなるくらいまで固くなったら、穴から指をはずし、押し込んで右に回転が止まるまで回してバルブを閉じます。
3.マントルを取り付ける

マントルのひもは固結びではなく2重に仮結びする程度にしましょう(固結びをするとマントル交換時に取りづらくなってしまいます)。バーナーチューブ先端の溝に取り付けて、ひもを引いてマントルを固定します。
最後にしわが寄らないようにマントルの形を整えて、余った紐を切り落とします。
4.マントルのカラヤキ

燃料は出さずにマントルを燃やし、灰状にすることをカラヤキと言い、この工程はガス式でも同じです。ライターなどの火を近づけて、下部から全体にまんべんなくマントルを燃やします。一度黒くなりますが、すべてが白く灰状になればカラヤキの終了です。
カラヤキ後のマントルは非常にもろく、ポンピングの衝撃で破損する恐れがありますので、マントルを取り付ける前にポンピングを十分に行っておいてください。
5.点火

柄の長いライターなどの火種を近づけてから、燃料バルブを左に回して開きます。

マントルに火が移ったら、追加でポンピングを行い明かりを安定させます。以上で点灯のステップは完了です!
動画で確認してみよう
一度仕組みを理解してしまえば、簡単に取り扱うことができるのがコールマンのガソリンランタン。この写真たちだけでは伝わりづらいポイントもありますので、公式の動画をチェックしてより理解を深めましょう!
ガソリンランタンの故障原因ベスト2!!
コールマンから教えてもらった、最も多い故障原因のベスト2をここで発表します!これを注意しておけば、手元のガソリンランタンもきっと十年選手になれるはずです。1.ポンプカップのメンテナンス忘れ

ユーザーの方の多くが、ポンプカップの交換をすることをご存じない方が多いようです。これは故障というよりメンテナンスの部分ですが、故障と勘違いしてプロダクトセンターに送っていただくケースもたびたびあります。(コールマン広報担当談)
ポンプカップとは、ポンピングする時に押し込むポンププランジャーと呼ばれる棒の先端にあるゴム製のカップのこと。これはゴム製品なのでポンピングを繰り返したり、長期間の使用でどうしても劣化してしまいます。
左側が古いポンプカップ、右側が新品。硬くなって縮まっています。これでは管を通るときにスカスカになってしまい空気をタンクの中に押し込むことができません。
ポンピングの際に引っかかるような感じやスカスカと抵抗力がない場合は、ポンプカップが乾燥しているので「リュブリカント」(ポンプカップ専用潤滑油)をポンプキャップの「OIL」と表示のある穴から2~3滴注入すると改善されます。
もしそれでも改善しない、もしくは圧が抜けてしまう場合は交換が必要です。
今回は、ポンププランジャー全体を抜き、ポンプカップ交換の際に潤滑油を直接塗ってすべりを良くしました。このような定期的な注油で、ポンプカップの寿命を長くすることができます。
コールマン公式「ポンプカップの交換」動画はこちら

純正以外のホワイトガソリンや、自動車のガソリンなどで燃料を代用していることが故障の原因です。自動車の無鉛ガソリンにはランタンにとって不要な添加剤が入っていて、それがジェネレーターの目詰まりや異常燃焼の原因になってしまいますので、気をつけてください。
とコールマン広報担当。
一部、無鉛ガソリン使用可能なモデルでも、無鉛ガソリンは緊急用として使い、常時使用を避けることが永く付き合っていける近道ですね。燃焼効率が高く、洗浄性もあり器具の内側を長持ちさせる効果が期待できる純正ホワイトガソリン「エコクリーン」を使用するようにしましょう。
その他、自分の子どもにも受け継がせるための方法

燃料を入れたまま長期保管をしていると、外気との温度差でタンク内に水滴ができ、その水分が原因でタンク内が錆びたりチェックバルブが腐食してしまいます。
年に数回しか使用しない方は、万一の燃料漏れや劣化を避けるためにも、できるだけ余った燃料は、抜き取るか使い切ることをおすすめします。

燃料の抜き取りには「残ガソリン 抜き取りポンプ」を使用すると便利です。収納する際は、錆を防止する意味で湿気の少ないところで保存しましょう。

まず中に燃料が入っているかどうかを確認し、入っていたら燃料の種類と量をチェックします。エコクリーンは青色の着色がされているので色味で判断可能です。
受け継ぐのはモノだけではなく、メンテナンス技術も

ガソリンランタンは、その”ちょっとした手間”や”独特の音”を楽しみ、「使っている」という実感を感じやすいアイテムです。繰り返し使っていけば、父親から譲り受けたもモノも、アウトドアを共にすることで、いつしかあなただけの味わいのあるアイテムへと変わっていくはず。
ガソリンランタンを受け継いだ方や、これから手に入れる方も、正しい使い方と定期的なメンテナンスという一手間を楽しみ、それをさらに自分の子どもへと受け継げるように育ててあげてください。
きっと大事に扱ったその形跡が、次の代、そのまた次の代へと受け継がれていくはずです。
ガソリンランタンってどう使えばいいの?公式動画はこちら
メンテナンスを最後にもう一度おさらい!公式動画はこちら
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