ステップ1:「ケトゥンニ(三脚)」を立てる
まずは、メインの柱となるケトゥンニ(三脚)を立てます。
三脚の支点を固定するため、輪を紐で作ります。輪は、この幹と紐の太さであれば、握りこぶし1つ分くらいの余裕を持たせて大きさを決めたら、余りの紐を輪に巻きつけるようにして作ります。
シナノキの繊維から作った紐はほどけにくく、また、縛らないため微調整も、再利用もできます。
その輪に3本の幹を通し、その真ん中の1本をくるりと回転させれば……。
クチャ(狩小屋)のケトゥンニ(三脚)が完成しました。ケトゥンニは非常に頑丈で、前出のチセ(家屋)の屋根の基本構造にも使われているんだとか。
ステップ2:ケトゥンニ(三脚)に幹をかけて骨組みを強化
つづいて2.7mの幹を10本程度立てかけ、骨組みにします。のちほど枝葉を引っ掛けるためにも必要に。また入口は風下に向けます。
ステップ3:炉鉤を吊るす
骨組みが完成した段階で、中心に炉鉤(ろかぎ)を吊るしました。冬場の狩りでは火で暖を取りつつ、鍋を吊るして煮炊きが可能に。
ステップ4:枝葉でコーティング
トドマツの枝葉同士の肩を組むよう絡めながらかけていきます。隙間がないように、下から上へとかけていくのがポイント。
高いところは先が二又になった木を使って骨組みにかけていました。
ついに完成! 隙間なく作ることができ、これなら風雪もしのげますね。せっかくなので中に入ってみましょう!
内部に入って寝転んでみました。今回のクチャ(狩小屋)は、大人1人が寝るのにはゆったりとした大きさ。火を囲んで2~3人で過ごすこともできそうでした。
クチャ(狩小屋)の構造の秘密は
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アイヌは自然とともに生きてきた民族。身近な植物を活かした生活は、アウトドアで役立つ要素もたくさん詰まっています。
アイヌ文化を知れば自然を深く知ることができ、同時に自然への愛着も強くなるでしょう。最後に堀江さんの印象的な言葉をお伝えします。
植物にまつわるアイヌの物語を聞いてから森のなかを歩いてみると、景色が違って見えますよ。ひとつひとつの植物はカムイで、物語中のカムイとしての暮らしぶりを思い浮かべると親近感が湧きますし、また植物の特徴をより深く知ることができます。
今回の記事では紹介しきれないほど、樹木の利用法や特徴、物語といった暮らしとのつながりを紹介してくれた堀江さんでした。
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