記事中画像撮影:筆者
地球2周半!10万kmの旅路が「答え」を教えてくれた

筆者:この新しいコラボカー、お二人のこだわりが詰まっていますね! でもその前に、ここに至るまでの”旅の重み”について聞かせてください。この愛車、旅の終わりには何km走っていたんですか?
はやとさん:沖縄でちょうど20万kmを超えました。
筆者:20万km……! 新車からですか?
はやとさん: いえ、中古で買ったときの走行距離は9万6,000km。そこから乗り始めて、日本一周最後の沖縄で約10万km、期間にして5年かけて走りました。

筆者:5年で10万km。地球2周半ですね! しかも、冬に北海道、夏に沖縄に行かれていましたよね。バンライファーは普通、逆ですよね。
あかねさん:そうなんです。私たちは”一筆書き”で日本一周をしたので。ルート通りに進んだら、たまたま一番過酷な季節に当たってしまって(笑)。真夏の沖縄での車中泊は、エアコンなし・扇風機だけだったので本当に大変でした。

はやとさん:狭い車内で24時間ずっと一緒なので、喧嘩もたくさんしましたね。でも、その過酷な経験があったからこそ、「本当に必要なもの」が見えてきたんです。
仲良しの秘訣は?
喧嘩の原因は何が多かったか?と2人に水を向けると、2人は「今日は撮影するか、しないで動かないか」といった些細なことから、動画制作の方向性に関わる大きな意見の違いまで、さまざまだったと振り返ります。
そんな2人が仲良くやっていくための秘訣は、「1人の時間を作ること」。例えば、温泉施設に行った際は、3時間ほどそれぞれが“自分だけの時間”を持つのだとか。
当時は大変だったことも、今ではすっかりいい思い出。2人は大きく笑いながら語ってくれました。
新型アトレーの決断。「キッチンはロマン、でも……」
筆者:その経験が、今回お披露目されたこの、最新型ダイハツ・アトレー車中泊仕様に生かされているわけですね。一番のこだわりはどこですか?
はやとさん: 実は……キッチン(水道設備)をなくしたことなんです。


筆者:えっ! キャンピングカーといえばキッチン、というイメージですが。
はやとさん:僕もキッチンはロマンがあって大好きなんです。でも、給水や排水の手間、メンテナンスの大変さを考えると、日常使いもする車としてはオーバースペックになることもあって。
筆者:なるほど。旅専用ならいいけれど、普段使いも考えるなら……という現実的な判断ですね。
はやとさん:はい。このコラボカーは日常使いに特化させたかったんです。あえてキッチンをなくすことで、「広々とした居住スペース」と、「メンテナンスフリーな気軽さ」を実現しました。
筆者:20万km走ったからこそ言える、「引き算の美学」ですね。では逆に、絶対に外せなかったものは?

あかねさん:冷蔵庫は絶対です!
筆者:即答ですね(笑)

あかねさん:私たち、お酒を飲むのが大好きで。道の駅とかで地元の刺身と地酒を買って、車内でやるのが一番の幸せなんです。だから、冷えたビールのためにも冷蔵庫は必須でした。
筆者:わかります! 地元のものは地元で、加えて地元の空気の中で飲む一杯、最高ですよね。 キッチンより冷蔵庫。これがリアルなバンライファーの結論なんですね。

