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これからのポタ電は、「固体」が新常識に?!

アウトドアブームや防災意識の高まりと共に、いまや、キャンパーのみなさんにもかなり普及率がUPしてきた「ポータブル電源」。

出展:経済産業省 令和5年度産業保安等技術基準策定研究開発等事業(ポータブル電源の安全性能に係る技術基準等に関する調査)報告書(2024年2月)
けれど、それに比例して年々増えているのが、ポータブル電源に起因する火災などの事故です。
最近では、航空機内への持ち込みが許可されたバッテリー類でも、前座席のポケットなどすぐ確認できる場所での保管が義務化されたのも記憶に新しいところ。
そこで今、注目されているのが「固体」リチウムイオン電池なんです。
なぜ「固体」が注目される?
| 液体電池 | 固体電池 | |
| 劣化しにくさ | 劣化しやすい。液体電解質内での副反応が劣化を引き起こす | 劣化しにくい。副反応が起きにくい固体電解質を使用 |
| 温度耐性 | 高温で劣化。低温では電圧低下。運用に制限 | 高温・低温でも安定した性能を維持。急速充電が可能 |
| 安全性 | 液漏れや発火、破裂のリスクがある | 危険性が低い。液漏れや発火の心配がない |
| 設計面 | 構造を強化する必要があり、設計の自由度が低い | 設計自由度が高い。多様な構造や形状が可能 |
なぜ「固体」が注目なのかというと、従来の「液体」リチウムイオン電池に見られる液漏れ・発熱・発火の危険性が圧倒的に低く、高い安全性を実現しているから。
また、劣化のしにくさゆえに長寿命。エネルギー効率も設計自由度も高く、より小型化しやすいのも大きな特徴です。
日本にも遂に「固体」が初上陸!

出典:CAMPFIRE
実は、いわゆる「半固体」電池搭載のポータブル電源は、すでに国内でも流通。けれど、やはり「半固体」ではそのメリットが発揮しきれていないのが実情です。
ところが2025年7月、遂に90%が固体のリチウムイオン電池搭載という、ETAKER「Portable Power Station M2000(以下M2000)」が日本初上陸!
キャンプ場での撮影なども多い仕事柄、ポータブル電源が不可欠な筆者。今回、ご縁あってお借りできたので、実際に使って詳しくレビューしていきます!

