記事中画像撮影:筆者
「キャンプで使った食器、どうしてる?」の件再び…

キャンプで使った食器って、その後どうしていますか? 筆者は以前、PVC製の「折り畳みバケツ」を愛用。
汁など残った食器もラフに放り込め、そのまま炊事場へ持って行けるのが魅力でしたが……。
これだと結局、「乾燥」のステップでポップアップメッシュなどが別途必要に。けれど、このポップアップメッシュを畳むのが大の苦手で。

LYIYI「IGTテーブル用 折り畳みカゴ」
そこで救世主となったのが、上のLYIYI「IGTテーブル用 折り畳みカゴ」でした。展開&収納が秒で行え、カゴごと炊事場にも運べてそのまま乾燥もOKで、ビルトインのデザインも◎。
確かに、ソロキャンプではパーフェクトなアイテム。
ですが、筆者手持ちのIGT規格テーブルでは天板を載せられず、夫や娘と一緒に2〜3人でキャンプするときには、テーブルのスペース効率がいまひとつなんです。
超効率的!3WAYのアイテムがあった

そこで最近、愛用しているのが、より効率が高くて畳むのも難しくない(ココ大事)新作アイテム! それが、SOTO Labo「Container +Dry(コンテナ+ドライ)」です。
一見ただのソフトコンテナですが、これ1つで食器の運搬から乾燥&収納までこなす3WAYなんだとか。今回は、こちらを詳しくレビューします!
コンテナ+ドライはこんなアイテム
一見ただのソフトコンテナ

一見、よくあるソフトコンテナにしか見えない「コンテナ+ドライ」。この状態でのサイズは、約幅27×奥行き27×高さ18cm。
内寸はもう少し狭まるので、容量的には約10Lといったところでしょうか。


コンテナ部分の材質は、高耐久のコーデュラナイロンを採用。重さは約768gと軽量で、片手で軽々と持ち運べます。
中はメッシュポケットと仕切り付き

続いて、グルリと一周したWジッパーを開けて、中を見てみましょう!


蓋裏は全面が、薄手のまな板や小物など入れるのにピッタリなメッシュポケットに。
そして本体の方は、クッション材入りの仕切りが2枚付属。
ベルクロ式で脱着できるうえ、メス面のベルクロテープが端から端まで横断しているので、仕切りたい幅を自在に調節できるのが便利です。
底面に隠されたヒミツが…!

だいぶ引っ張ってしまいましたが、いよいよ「+ドライ」のヒミツに迫りたいと思います。
まずは天地をひっくり返し、底面を上にしたのがこちら。そしてこの底面にも、グルリと一周ジッパーが配置されています。

で、一周開いた終点がこちら。あれ? なんだかジッパーの始点と終点がズレてる……?
コレ、縫製ミスとかじゃなく、あえてのこの構造なんです! おかげで底面がパカっと全開し、ひっくり返せば……、

ジャン! 底面内部に隠れていたドライネットがピローンと出てきました! なるほど、これが「+ドライ」なワケですね。


ドライネット正面のドアは、Wジッパー開閉式。開くと中は2段になっており、かなりたっぷりと洗い物を干せそうです。
そして注目なのが、ドアの小さなベルクロテープ。側面側へ貼り付ければ開けっぱなしにできる設計なんです。洗い物を出し入れするときも、両手が使えて地味に便利。
吊るし方の自由度がめちゃ高そう

そして、同じくひっそりと隠れていたのがコンテナ両サイドのフック。

細かい点ですが、ハンガーバーに吊るしたとき、フックの向きが互い違いになる設計も秀逸。少し揺れたくらいでは落ちない安心感が違いますね。

さらにこのフック、根元のベルトがかなり伸縮自在。左右ここまで長さを変えられるので、さまざまな場所に対応できそうです。
早速、キャンプで使ってみた!
コンテナにはどれくらい入る?

まずは、コンテナ部分にどれくらいの量の食器や調理ツールが入るのかをチェック。
入るだけ、詰めてみたところがこちらです。
ネルデザインワークスの「kozara」が4枚、スノーピークの「チタンマグ」3サイズセット、シェラカップ4個、カトラリーBOX1個にレードル類BOX1個、オピネルのナイフが収まりました。

筆者の家族3人分の食器やツールですが、残念ながら、鍋やフライパンにケトルなどのクッカー類は入り切らず。
なので、逆にクッカーだけのセットやコーヒーセット、ドリンク関連グッズなど、用途やテーマを決めた物をまとめると良さそうです。
下段のドライネットに干せる量は?

お次は、下段のドライネットに干せる量をチェック! 2段あるうえしっかりした作りなので、容赦無く? ガンガン放り込んでみましたよ。
といっても、シェラカップや小皿などはスタッキングせず、ちゃんと乾きやすいよう適度なスペースを設けつつ重ねています。

実際に入ったモノがこちら。
TAKIBISM「フライパンディッシュ」の小と中、木ベラに包丁2本、ウッドプレートにホットサンドメーカー、シェラカップが4個、「kozara」が4枚、RidgeMonkeyの「スクエアケトル 0.5L」。
こちらはコンテナ部分に比べると、2〜3人分の1回の食事分に相当する食器や調理ツールが全て入ったので、筆者家族3人でのキャンプでも十分実用性のあるサイズでした。
ただし、ホットサンドメーカーなどの長尺アイテムは入りきらず、ドアパネルを開いたまま干しています。
ドライネットしまうのめちゃ楽!

しつこいようですが、ポップアップネットをしまうのがとにかく苦手な筆者。もちろん、ドライネット部分の収納についてもチェックしましたよ。
畳みグセが付いているからか、とりあえずひっくり返しただけでもうほぼこの状態に。後はジッパーをグルリと閉じるのみ。

ネット自体がしっかりコシのある材質のためか、途中で脇からはみ出してくることもほぼ無くアッサリと閉じられました。
不器用すぎる筆者でも、全くノンストレスでササっと収納できたことをご報告しておきます。
どんなところに吊るせる?
テント内の高さが違うポイント

続いては、どんなところに吊るせるのか試してみます! まずはテントの中へ。
ちょうど良い間隔で同じ高さの2箇所のフックポイント……って意外と無いのですが、この通り。
両サイドのフック付きベルトがかなり伸縮するので、左右で違う長さに調節すれば、高さも距離も異なるポイントでも水平に設置できましたよ。
タープエンドのリングにも

お次はタープの角のテープエンドにあるリングに吊るしてみました。2本ともにオープンなフックだから、S字フックなどがなくても、クローズドなリングにサッと吊るせましたよ。
サイト周囲のウッドフェンスにも

最後は、サイトの周囲にあったウッドフェンスにもトライ。特に、こういう壁状の場所って、フックやベルトの長さが足りないと斜めになりがちです。
けれど、こちらも適切な長さに調節できるから、簡単に水平を保てましたよ。
ソロならこれ1つで完結!

家族3人分となるとクッカー類が入り切らなかったコンテナ部分ですが、ソロ用の量なら全てが十分収まります。
なので、インディアンハンガーなんかに吊るせば、乾燥が終わった食器類は、座ったままコンテナへ戻すだけでOK。
使うときもまたここから出すだけで、ドライネットを収納すればそのまま運べます。つまりソロキャンプなら、運搬→乾燥→収納の流れがこれ1つで完結できて、実にスマートです。
他にもこんな活用方法が

仕事柄、車中泊することも多い筆者は、朝起きたら枕元のスマホや小物が見当たらないことも日常茶飯事……。
そこで画像のように、「コンテナ+ドライ」を車内に吊るせば、小物収納に最適な簡易ラックとして使えます。合計3段もあるので、洗面ツールなども入れておけますね。
気になったのはこんなところ
市販の長尺レードルが入らない

どこにでも、サクッと水平に吊るせて非常に使い勝手の良い「コンテナ+ドライ」。ですが、少しだけ気になった点も。
1つ目は、そのサイズ。幅27×27cmの正方形なのですが、一般的な長尺のレードル類が微妙〜に入らないんです。
お玉やフライ返しなども長さが約30cmのタイプが多いので、あとほんの少しだけ幅か奥行きが大きければ……と惜しいポイント。
吊るしたら蓋が開けづらい

2点目は、ハンガーバーに対してタイトな長さで吊るすと、蓋が開けづらいこと。
天面全体がガバッと開く蓋なので、蓋のサイズ分=27cm以上の距離を開けて吊るさないと、バーに当たって開かないんです。

けれど、インディアンハンガーなど地面との距離が近い場所に吊るす場合、蓋が開く位置まで下げると今度はドライネットが地面につっかえてしまいます。
なので、コンテナ部分に側面からもアクセスできる開口部があると便利だな〜と感じました。
収納から乾燥までを、効率よくカッコよく!

たっぷり収納できるソフトコンテナに、2段のドライネットが合体した「コンテナ+ドライ」。ソロキャンプならこれ1つで運搬→乾燥→収納の動線が完結します。
乾燥だけなら2〜3人分の食器や調理ツールがしっかり干せるし、どこにでもササっと水平に吊るせてしまうベルトフックの使い勝手も非常に秀逸です。
ブラック1色のルックスもカッコよく、効率も生活感の少ないデザインも求めたい人にはぜひ使ってみてほしいアイテムです!





