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あのJHQから「鍋」が登場したぞ

左:JHQマルチカマ 右:JHQマルチグリドルディープ
キャンパーなら知らない人はいない? あの「マルチグリドル」を手掛けるメーカー、JHQから新作が登場しました。
その名も「マルチカマ」。コロンと丸い土鍋のようなフォルムは、韓国伝統の調理鍋「カマソッ」を現代風に再構築した究極のマルチクッカーなんだとか。

これまでマルチクッカーとしてラージメスティンをキャンプで愛用してきた我が家。メスティンより万能なの? マルチグリドルと同じ素材? など気になりすぎたので早速入手。
正直、期待値40/100点だったのが、使ってみたら満足度90/100点に! ファミリー層はもちろん、料理好きキャンパーさんにも推し! です。
JHQ JHQマルチカマDXセット
| セット内容 | 本体×1、シリコンミトン×2、蒸し/油切り用網×1、収納ケース×1 |
|---|---|
| サイズ | 14.2×8.7cm (カマ本体) / 18.8×7.2cm (フタ) |
| 本体重量 | 約1.25kg(本体のみ) |
| 素材 | アルミニウム合金 |
| コーティング | 全面特殊セラミックコーティング※PFOAフリー(報告書:S250000000480-01) |
| 対応熱源 | ガス、IH調理機、直火、炭火、ラジエントヒーター、セラミックヒーター、ハロゲンヒーター |
マルチカマDXセットの特長6つ

JHQの公式サイトによると、新作「マルチカマ」は、どうやら汁ものや炊飯に特化したクッカーとのこと。
確かにマルチグリドルとはまったく別物の風貌。我が家で炊飯用に愛用している日本の土鍋に近いビジュアルです。

そんなマルチカマの気になるセット内容の詳細や、他のクッカーにはない特長をご紹介します。
【1】耐熱性・強度に優れた「セラミックコーティング加工」が頼もしい

マルチカマの素材は、熱伝導率に優れたアルミニウム合金。マルチグリドル愛用者さんならお分かりのとおり、素材は同じ。なのですが、違うのが表面のコーティングです!

左:マルチグリドルディープ 右:マルチカマ 表面加工の違いが分かります
新作マルチカマは、PFOA(*1)フリーのセラミックコーティング加工なっています。これ、マルチグリドルの加工(イノーブルコーティング)とはちょっと違う、つるんとした質感なんです。
(*1)PFOAとは、フッ素樹脂などに使用される有機フッ素化合物の一種で、環境や人体に有害とされる成分。マルチカマにはPFOAが一切含まれておらず、より安心・安全で環境に配慮した製品です

加工の種類は違うものの、マルチカマも十分洗いやすく、使用後のお手入れはラクラクでした。キャンプでも自宅でも使いやすい印象です。
さすが表面の特殊加工が得意なJHQだけあって、時代の流れを汲んだ「フッ素なし」加工をいち早く取り入れているな、と感じました。
【2】見た目より軽い

冒頭で触れたように、炊飯や揚げ物もできるマルチクッカーとして、ラージメスティンをキャンプで愛用している我が家。270gと軽いから持ち運びしやすいんですよね。
それと比べてマルチカマ、見た目はずっしりと重そうですが……

本体とフタの総重量は約1.25kg。写真のように、片手に載せて持てるくらい意外と軽いんです。
もちろんラージメスティンと比較すると5倍弱重たいのですが、ダッチオーブンなどの鉄鍋や土鍋に比べるとかなり軽量。これは、本体がアルミニウム合金製だからなせる業ですね。
【3】ゴトクにフィットしやすい底面加工も◎

本体底面には、12個の溝ががあります。だからゴトクにフィットしてズレにくいんです。
我が家のキッチンはガスコンロ、キャンプでもカセットコンロを多用しているので、ズレにくい底面加工はかなり助かる! この手の鍋にしては特にめずらしい機能です。
後ほど実際に調理しながら、安定感についてもレビューしますね!
【4】揚げ物や蒸し料理に使える網がセット

筆者が入手したのは「マルチカマDXセット」。このセットには、本体にすっぽり収納できる専用網も付属していました。(ちなみに単品売りもあり、後ほどご紹介しますね)
キャンプでビールに合う揚げ物に挑戦したり、ヘルシーな蒸し料理を手軽に作れるのは嬉しいポイント。

筆者はこれまでラージメスティンで揚げ物をやってきました。でも、ラージメスティンだと本体の深さが十分ではないので、一度に揚げられる食材が少なかったり、まわりへの油ハネが気になったりしていて……

こんなふうに、細長いエビフライや串揚げを(おそるおそる)少~しずつ揚げていました。

でもマルチカマなら、ラージメスティンより深さも幅もあるので、より安心して揚げ物ができました! 周りへの油ハネもそんなに気になりません。

専用網は、揚げたての食材を置けて便利。蒸し料理も、深さがあるぶん作りやすいんです(蒸し料理については後半で実際に作ってみたのでレビューします)!
【5】専用のシリコンミトンで、つかむときも安心

ミトン(鍋つかみ)って、ものによっては薄すぎたり、逆に分厚かったり、大きすぎて掴みにくかったりしますよね。
DXセットには専用のミトンもついているので、サイズ感はもちろん持ったときの熱対策もばっちりでした。

指にしっかりフィットするうえに滑り止めもついているので、食卓に運ぶ際にうっかり手が滑ってしまう心配もなし。
シリコン製なので、汚れてもすぐに丸ごと水洗いできちゃうところも◎。
【6】収納袋付きで、持ち運びも収納もラク

DXセットには、専用の収納袋もついています。キャンプへの持ち運びを考えると、傷がつきにくい「袋付き」はありがたいポイントですよね。

本体のサイズ感は、フタのつまみ部分まで本体幅約21.8cm×高さ約16cm。
なお、フタのつまみ部分はネジを分解して取り外し可能です。収納時はフタを裏返すことで高さ約10cmに。思っていたよりコンパクトになります!
炊飯に汁物……こんなに作れちゃう。マルチカマでできること

炊く、煮る、揚げる、焼く、炒める、蒸すを、これひとつでこなす万能調理器具「マルチカマ」。
では、具体的にどんな料理をどれくらい作れるのか? チャレンジしてみました。

