エアポンプ界の雄「FLEXTAIL GEAR」の2大アイテム
突如現れたポータブルサイズのエアポンプですが、そんなエアポンプ界の雄といえば、いまやキャンパーにはおなじみの「FLEXTAIL GEAR」。
2022年に「TINY PUMP」が日本初上陸し、アウトドアアクティビティで使用するエア製品の設営が一気に快適になるエアポンプは、瞬く間に定番アイテムとなりました。
そんなFLEXTAIL GEARからTINY PUMPの後継機として発売され、ここ最近バズっているのが「ZERO PUMP」です。
FLEXTAIL GEAR 3-IN-1 TINY PUMP 2X
サイズ | 45×43×58mm |
---|---|
重量 | 約100g |
バッテリー容量 | 600mAh |
風量 | 180L/分 |
空気圧動作時間 | 30分 |
使用目安 | シングルマット約30枚分 |
明るさ | 30ルーメン、120ルーメン、230ルーメ |
連続点灯時間 | 10時間、2.5時間、1時間 |
付属品 | 収納袋・専用ノズル×5・USBケーブル |
実際に使い比べてみた
FLEXTAIL GEARの看板アイテムとなり、SNSでもバズり散らかしている「ZERO PUMP」。でもなんでそんなにバズってるの? TINY PUMPとの違いは? という疑問が湧いてきました。
筆者も「TINY PUMP」をすでに持っており、満足しています。なのに、どうしてみんな買い足すんだ……?
そこで、「ZERO PUMP」と「3-IN-1 TINY PUMP 2X」、同社製品を実際に使い比べてみることにしました!
サイズ・重量
まずはサイズと・重量。スペック上は以下の通りです。
3-IN-1 TINY PUMP 2X | ZERO PUMP | |
---|---|---|
サイズ | 46 × 59mm | 26 × 75mm |
重量 | 100g | 33g |
長辺はZERO PUMPの方が若干長いですが、幅は半分以下、重量に至ってはたったの1/3、33gという衝撃の軽さ。
どちらも手のひらにおさまるサイズではありますが、ZERO PUMPはリップクリーム程度のサイズ感で、ポケットに入れても嵩張りません。
パワー(マットへの送風と逆風)
おそらく一番気になる人が多いであろう、パワー。公式サイトでは、どちらも風量180L/分という同等の数値となっていますが、ここは実際に使用して比べてみます。
実際に使い比べてみた結果、個体差はありますが、マットの膨らむスピードはそこまで大差がないという結果に。
ただし、ノズルのフィット感によって違いがあったので、ノズル検証する際に解説します。
稼働時間
稼働時間は、公式サイトによるとTINY PUMPが30分、ZERO PUMPが約25分とのこと。サイズがここまで違うのに、稼働時間が5分しか変わらないというのは驚きです。
環境やマットサイズにもよりますが、どちらも約1分で膨らませることが可能でした。
例えば家族4人分のマットの設営・撤収をするとしても、単純計算で稼働時間は8分。一度のキャンプでは十分すぎるくらいの稼働時間です。
ノズルの汎用性
いくらパワーがあっても、適合するノズルでなければ宝の持ち腐れです。FLEXTAIL GEAR製品にはそれぞれの製品に、専用のノズルが複数種類付属しています。
今回はそれぞれのノズルが、どれだけのアイテムに対応しているのか、複数種類のマットと浮き輪によくある吹き込み口を使って検証してみました。
検証したアイテム
⚫︎モンベル「AIR PAD150」
⚫︎ニーモ「tensor 20M」
⚫︎クライミット「Inertia Ozone」
⚫︎イスカ 「Non-Slip Pillow」
⚫︎サバティカル「Ellery Sleeping Pad STD」
⚫︎ノーブランド「エアーマット」
⚫︎フィールドア「INFLATABLE MAT」
⚫︎ダイソー「エアー枕」
モンベル | ニーモ | クライミット | イスカ | サバティカル | ノーブランド | フィールドア | ダイソー | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
直径 | 17mm | 17mm | 21mm | 16mm | 16mm (内径) 20mm(外径) | 17mm(内径) | 20mm(内径) | – |
ZERO PUMP | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | × |
TINY PUMP | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ご覧の通り、「TINY PUMP」の方が対応できるマットのパターンは多いという結果に。
「TINY PUMP」はシリコン製のアタッチメントがあることで、バルブタイプの大半をカバーすることが可能です。
プラスチックノズルも適応可能な径のものは多いのですが、フィット感がイマイチなものもいくつかあり、ハンズフリーでの使用は難しいことが多いです。
対して「ZERO PUMP」は、吹き込み式に弱い印象でした。ただし、FIELDOORのように径がジャストな場合フィット感が強く、ハンズフリーで膨らませることが可能でした。
バルブ式にはほぼ対応できる印象なので、やはり登山装備やULギアとの相性が良いように感じます。
また、ポンプとパッドの向きがわかるように、ノズルに記載されているのも親切。本体にも「INFLATE」「DEFLATE」の記載があるため、初めての使用でも迷うことはありません。
「TINY PUMP」に付属している、浮き輪用のノズルは「ZERO PUMP」には付属せず。
ただし、CAMP HACK STOREマネージャーのきむ23がなんと、200円でカスタムしちゃったみたいなので、気になる方はチェックしてみてください。
▼【ZERO PUMP】浮き輪などを膨らませたい!きむ23の200円カスタム術
ポンプ以外の機能
ポンプとして以外の機能、ディテールにもフォーカスしていきます。
LEDライト機能
LEDライト機能は、「TINY PUMP」のみに付属する機能。
明るさも調節することが可能で、リングを使用してあらゆるところにぶら下げたり、マグネットで車などの金属部分に固定して使用することが可能です。
携帯性能
「TINY PUMP」は袋が付属していますが、ノズルがばらけてしまいます。また、ノズル装着はキツいわけではないため、何かの拍子に簡単に外れてしまうことも。
対して「ZERO PUMP」は伸縮性があり、ノズルにフープも付属。装着した状態でもまず無くすことはありません。
特定のノズルしか使用せず、すぐに取り出せる場所にぶら下げておきたい、ULキャンプや登山などにはベストです。
バッテリー周り
それぞれUSB-C端子での充電が可能ですが、「ZERO PUMP」はセットされた電池に充電する必要があります。
手間が1つ増える分、使い勝手が悪そうに見えますが、懐中電灯やカメラに使用されるRCR123A(充電池)、CR123A(使い切り式の乾電池)といった市販の電池も対応しており、ハイブリッド仕様に。
電池を1つ持っておくという保険をかけられるのは、メリットになりえます。
エアダスター・ブロワーとして
基本的にポンプとしての機能を応用して、ジップ付き袋などの圧縮に利用したり、キーボードなどのホコリをふきとばすブロワーのように使ったりすることができます。
ZERO PUMPはどんな人におすすめ?
バズってる「ZERO PUMP」と「3-IN-1 TINY PUMP 2X」を使い比べてみた結果は……!
空気を入れる、抜くといったメイン機能についてはほぼ互角! 細部までみると、どちらも一長一短あり、アウトドアスタイルによって合う人、合わない人がいるというのが結論です。
そんななかでも、ZERO PUMPはやはりその携帯性の高さと、アルミ合金ボディという堅牢性から、登山やULキャンプなどシビアな環境で使用する人に特におすすめしたいです。
個人的には、見た目のカッコよさは所有欲を満たしてくれるので、デザインも選ぶ理由になる人にとっては魅力的なアイテムではないでしょうか。
対して、「TINY PUMP」はオールマイティで安価なため、ファミリーキャンパーや荷物量、サイズを気にしなくても、機能が十分であれば問題ない人にはベストな選択です。
FLEXTAIL GEAR 3-IN-1 TINY PUMP 2X
サイズ | 45×43×58mm |
---|---|
重量 | 約100g |
バッテリー容量 | 600mAh |
風量 | 180L/分 |
空気圧動作時間 | 30分 |
使用目安 | シングルマット約30枚分 |
明るさ | 30ルーメン、120ルーメン、230ルーメ |
連続点灯時間 | 10時間、2.5時間、1時間 |
付属品 | 収納袋・専用ノズル×5・USBケーブル |
結論、どちらも満足できるギアでした
それぞれポンプとして十分満足できる機能を備えた、FLEXTAIL GEARの2大エアポンプ。
はじめはどちらを選ぶべきなのかわからなかったのですが、実際に使用してみて、それぞれ違った良さがありました。
キャンプスタイルや日常使いの頻度など、人によって最適な方を選べる選択肢があるのも嬉しいですね。
一家に1つ、いや1人一つのFLEXTAIL GEAR、おすすめです!