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衛星経由の「SOS発信」が可能に!
出典:Apple
2022年にiPone14と14Proから対応し、アメリカとカナダでスタートした衛星経由での緊急SOSサービス。ご存知でしたか?
実は2024年7月30日より、遂に日本でもサービス提供が開始!
出典:PIXTA
つまり、日本でもiPhone14以降の機種なら、電波のない場所でも衛星通信で緊急SOSを発信できるということ。コレ、電波状況の悪いアウトドアシーンでめちゃくちゃ安心ですよね。
さらに調べてみると、ほかにもアウトドアシーンの安心をサポートする新機能が続々追加。
これはキャンパーなら知らなきゃ損! ということで今回は、実際に衛星経由での緊急SOS発信(デモモード)を試しつつ、そのほかの便利機能もご紹介しちゃいます!
実際にトライ!
そもそも衛星経由での緊急SOSって?
実際にiPhoneで試す前に、そもそもどんな機能なのかを詳しくみておきましょう!
衛星経由での緊急SOSとは、モバイルデータ通信やWi-Fi通信が圏外の場所でも、人工衛星を経由して、SOSメッセージの送信や位置情報の共有ができる機能。
さらにこの緊急SOS発信は、衛星中継センターのApple専門スタッフへ届き、ユーザーの代わりに緊急通報サービスへ連絡してもらえるという仕組みです。
衛星経由での緊急SOSの利用条件
- 対応機種:iPhone14以降の全てのモデル
- 対応OS:iOS17.6以降
利用料金:iPhoneのアクティベーションから2年間無料。(それ以降は未定)
このサービスの利用条件は上記の通りで、テストには、iPhone14を使用。
ただし、今回はあくまでテスト。実際に緊急事態に陥ってはいないため、デフォルトで搭載されている「デモモード」にてトライします!
*いたずらに緊急SOSを発信することは関係機関業務の妨害となるため、実際の緊急時以外で、あらかじめテストしたい場合などは、必ず「デモ」モードを使用しましょう。
デモモードで衛星通信をスタート!
それではいよいよ、「デモ」モードによる衛星通信をスタート!
iPhoneの「設定」画面にて「緊急SOS」項目を開いたら、下部の「デモを試す」という箇所をタップします。
その後は画面の指示に従って進み、「衛星通信接続をテストする」をタップ。
おお〜!「信号を検索中」というメッセージが表示されました! 今、手元のiPhoneが、宇宙の人工衛星と繋がろうとしているかと思うと、人類の叡智とロマンを感じる瞬間ですね……。
接続には少し時間がかかる
しばらくすると中央の大きな円の外周に、衛星の位置を表す小さな土星のようなアイコンが出現。さらに円の上部には、グレーの扇形ゾーンが現れました。
どうやら衛星の位置が、この扇形の弧にあたる軌道と重なるよう、ユーザー側が移動したりiPhoneの向きを調整すれば接続されるみたいです。
ちょっと移動してみたら、衛星を扇形ゾーン上に捉えることに成功!
ですが今度は、「空が妨げられずに見える場所に移動してください」の表示。確かにこの場所は上に建物の軒、前方には塀もあって信号の妨げになっているようです。
Apple公式ページで確認すると、やはり下記の点などに注意する必要がありました。
衛星に接続する方法
- ⚫︎空への視界が開け、水平線を見通せる屋外で行ってください。
- ⚫︎さほど葉が茂っていなくても木の下では接続に時間がかかる場合があります。密生した群葉、丘や山、峡谷、背の高い構造物が接続を妨げる可能性があります。
- (Apple公式ページより一部抜粋)
そこで今度は、方角的には同じまま、より空間が開けた場所へ移動。ようやく「接続されました」のメッセージが表示されると共に、扇形ゾーンがグリーンに変化。
衛星との接続が完了したら…
接続が完了すると、緊急通報サービス担当者とのテキスト通信がスタート。
内容は、緊急事態に関する質問への回答、通報者の位置情報 (高度含む)、バッテリー残量など。
さらに、事前にiPhoneの「ヘルスケア」アプリで設定しておけば、メディカルIDも送信され、緊急連絡先ともこの通信内容を共有できます。
さらに事態に応じて、その他の追加質問が送られてくる場合も。
また、Apple公式ぺージには「視界が開けた条件下ではわずか15秒でメッセージを送受信」とありますが、「衛星は動きが高速で帯域幅が小さく、地球からは1,000km以上離れているため、短いメッセージでも届くまでに数分間かかることが」ある旨も記載が。
本テスト時も送受信には平均約1〜2分のタイムラグが。実際の緊急時には冷静に待てないことも想定され、やはり平時にデモモードで使用感を把握しておくのが大切だと実感しました。