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アソマタスの自在金具の要らないペグ「ASAP」を2ヶ月使ってみた結果…「設営ラクすぎ」「もう手放せない」

テントやタープを張るときの悩みって、じつは結構ある……のですが、そんなキャンパーの不満を解消してくれる、新種のペグを発見!

その可能性を探るとともに、2ヶ月間使ってみて気がついたことを忖度なしでレビュー。これでもう、あれこれ悩まなくて済むかもしれません。

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目次

記事中画像撮影:筆者

テントを張るときの悩みといえば…

キャンプサイト
出典:PIXTA

テントやタープを張ったときの悩みあるあるといえば、

  • ・ガイロープに足が引っ掛かってコケそうになる
  • ・キャンプサイトの区画からガイロープがはみ出てしまう
  • ・お隣さんにガイロープが伸びすぎないように気を遣う
  • ・強い風が吹いたり、雨が降ったりするとガイロープがゆるんでいる
  • ・自在金具が小さくて調整しにくい
  • ・ガイロープが劣化して切れてしまった

などなど、皆さんもこんな経験あるのではないでしょうか? 少なからず筆者は、キャンプ歴15年のなかでこうした悩みに直面してきたんですよね。

救世主あらわる

ASAPを手に持っている

そういったテント・タープにまつわる悩みを解決してくれる画期的なペグが出たと聞いて、試しに購入。

それがこちらのペグなのですが、ちょっと不思議な形をしています。

実際に使ってみた感想と合わせて、なるほど〜なギミック使い方をご紹介。気になったところも含めて、率直にレビューしていきますよ。

アソマタスの新種ペグ「ASAP(エイサップ)」

アソマタスのASAP

アソマタスといえば、画期的なランタンハンガー「ハングバーガー」を筆頭に、こういうの待ってた! な新発想のものづくりが得意なブランド。

このペグの名前は、「ASAP(エイサップ)」。自在金具不要で、ガイロープの張り具合を調整できるという新発想のペグとのこと。

エイサップってどういう意味なんだろうな〜と思ったら、Assist Speedy Adjust Peg(素早い調整を支援するペグ)と、As Soon As Possible(可能な限り早く)が由来なんだとか。

ASAPと書かれたシール

でも一体どうやって使うの? って思いますよね。筆者も最初はピンとこず……。

まずは見た方が早いので、こちらをご覧ください。

ASAPの使いかた

出典:アソマタス

使いかた

  • 1、ペグ上部の三角マークをポールに向けて、斜めのマークまで、ペグダウンする
  • 2、下の凹凸にロープを通して、上にぎゅっと食い込ませる
  • 3、上の凹凸にロープを通して、下にぎゅっと食い込ませて固定する

どうですこれ、かなり革新的なギミックじゃないですか!?

【ぶっちゃけどう?】ASAPの基本スペック

その秘密は形にあり

ASAPには山型の段差がある

ASAPの凹凸部分は、洗濯板のような山型の段差が続いています。

この部分こそが自在金具の機能を実現している、というわけなんです。

ASAPにガイロープを通している

なんでも、ブッシュクラフトやクライミングなどで用いられるロープの屈折による摩擦力を応用していて、通常の自在金具よりもゆるみにくい特長があります。

さらに、簡単にガイロープの張り具合を調整することもできるそう。

ASAPにガイロープを二重に巻き付けている

ガイロープを二重に巻き付けるとより強力になるとのこと。

見慣れない機能ですが、一度コツを掴んでしまえば、簡単にセット&調整できました。

軽くて強い素材

ASAPの重さを測っている

重さは1本あたり約41g。同等の長さの鉄製ペグは1本180~200gほどなので、約4分の1の軽さです。

たくさん持っていっても重たくならないところもよき。

ASAPとソリッドステーク
左)ソリッドステーク30 右)ASAP

長さは、全長約286mm。スノーピークの「ソリッドステーク30」とほぼ同じくらいの長さです。

ASAPの素材感

素材は、リサイクル再生樹脂ガラス繊維ナイロンを組み合わせたもの。

調べてみたところ、車のパーツやルーフキャリアなどにも使われる素材で「軽くて強い」特長があるそう。さらに、金属の代替素材として採用される場合もあるとのこと。

ASAPはただ軽いだけでなく、強度にもこだわって作られていることがわかります。

ペグが抜きやすい構造

ASAPの穴にペグを通して抜くところ

ペグ上部の穴は他のペグを通すことができるので、硬い地面でも抜きやすい構造になっています。

ペグハンマーを使わなくても簡単に抜けるところが◎。

使うことで得られたメリット7つ

具体的にASAPを使うとどんなメリットがあるのか、使った感想をまとめてみました!

1|省スペースで設営できる

タープが張ってある
左)一般的なペグの場合 右)ASAPを使った場合

ASAPを使う最大のメリットは、ガイロープの出っぱりを気にしなくて済み、省スペースでの設営が可能になることです。

多くのテント・タープは、買ったときすでにガイロープに自在金具がついた状態になっていると思います。でも、初期設定はガイロープが長すぎることがあって、区画内にうまく収められない……なんてことありませんか?

タープのガイロープ

なので、こんなふうにガイロープをギリギリまで短くしてペグダウンすることもありましたが、ASAPを使っていると極端な話、ガイロープの長さにとらわれることなく、ポール直下にもペグダウンできちゃうんです。

タープにASAPを使っている

しかも、自在金具付きのままでもASAPを使うことができました。

なので、とりあえずASAPを持ってさえいれば、サイトの状況によって臨機応変に対応できる、これがとにかく快適すぎです!

2|河原サイトでも張りやすくなる

河原のキャンプサイト
出典:PIXTA

河原など、石ゴロゴロ系の場所で張りたいとき。区画に余裕があったとしても、地面が硬くてペグを打ち込める場所が限られている……なんてケースがあります。

ASAP使用例
左)一般的なペグの場合 右)ASAPを使った場合

そんなときでも自在金具のいらないASAPなら、ペグの位置を気にせず使えるのがすごく便利でした。

3|混み合うフリーサイトでも

混み合うフリーサイト
出典:PIXTA

そしてこれ、混雑しているときのフリーサイトでもめちゃめちゃ重宝します!

キャンプインフェスとか特にそうなんですが、空いているスペースを見つけたけど、広さ的にちょっとキツキツかも……ってときがあるんです。

そんなときはとりあえずギリギリのラインにASAPを打ち込んでおけば、あとはそこにガイロープを食い込ませるだけでいいので、狭いスペースでも張りやすくなるな、と思っています。

4|ガイロープがゆるみにくくなった

2つ穴の自在金具

よくある2つ穴の自在金具は、強い風・雨の重みでゆるみやすい欠点がありましたが、ASAPはそういったゆるみにも強いとのこと。

なので、試しに一番荷重のかかりそうなメインポールのガイロープにASAPを使って、庭に2週間張りっぱなしにしてみると……

ロープがピンと張っている
2週間後の張り具合

ASAPを使ったガイロープは、2週間後でもピンと張ったままの状態をキープできていました。正直、さすがに2週間はもたないんじゃないかと思っていたのでびっくりでした。

その都度ガイロープのテンションを調整しなくて済むところも、手間がなくてよき。

5|ガイロープの交換がラクになる

自在金具付きのガイロープと、自在金具なしのガイロープ

ガイロープの寿命(劣化)はテントやタープの幕より早いもの。筆者は庭でもよくタープを張っているので、ガイロープの交換のサイクルが早いです。

自在金具を使っていると、ガイロープを交換するときに再び取り付ける必要がありましたが、ASAPを使っていれば、ただ好きなガイロープを用意すればいいだけ。

しかも、自在金具とガイロープの相性を気にしなくていいところもラクでいい!

6|突っかかって転びにくい

ガイロープに足を引っ掛けそうになっている

ガイロープが長く伸びていると、うっかりつまずいてしまうことってありますよね。自分たちならまだしも、お隣さんや、他のキャンパーさんが転んでしまうと、とても気まずい……。

ポールの近くにガイロープをペグダウンしている

なので、通行人が多いところだけでもASAPにしておけば、ポールのすぐ近くにペグダウンすることができるため、不意の突っ掛かりを減らせるんじゃないかな、思います。

少なくとも筆者はこの対策でつまずくことがなくなりましたよ!

7|見た目がスマートになった

ASAP使用例

なにより見た目がスマートになったところもASAPを使ってよかったポイント!

このペグさえあれば、持っているガイロープに自在金具が付いていなくても、好きな長さ好きな場所で使えます!

気になる「強度」もチェックしてみた

ASAPとソリッドステーク

ASAPを使うメリットもさることながら、硬い地面に叩いても折れないのか? という点も気になっていました。

公式によると、「鍛造やチタンペグよりも強度は落ちますが、通常の樹脂ペグとは比べ物にならない強度を備えている」のだそう。

というわけで、庭のカチカチ地面で試してみました。

ASAPとソリステを硬い地面に打ち込んでいる

わが家の地面は屈強と名高いソリステもやっと……という感じなのですが、ASAPも少しづつ入っていきました。もちろん、折れることもありません。

ただ地面には挿さったものの、ソリステよりは抜けやすいかな、という印象ですね。

ASAPの先端

でも、カチカチの地面に打ち込んでも先端のダメージは上の写真くらい。メーカーが言うように、樹脂ペグにしてはかなりの強度があると思います!

そもそもASAPは、軽さと自在金具不要を強みとしているペグ。そのため、強風などの環境下ではソリステなどの屈強な鍛造ペグを使うなど、状況によって使い分けるのがよさそうですね。

こんな人におすすめ

ASAPを2本持っている

ASAPは自在金具がついたガイロープと組み合わせることで、自在金具のゆるみ防止にもなるそう。

そう考えると、初心者キャンパーから玄人キャンパーまで、誰もが持っていて損はないな、と思いました。

冒頭にも書いたとおり、キャンプサイトの区画からガイロープがはみ出してしまいがち、ガイロープのゆるみをなおすのが面倒……という方は、ぜひASAPを取り入れてみてください。

一度使うと、そのラクさがクセになっちゃいますよ〜。

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