記事中画像撮影:筆者
快適さを追求するなら、チェアは使い分け必至!
キャンプでの快適度を左右するのは、多くの時間を過ごす「チェア」、と言っても過言ではないはず。
けれど、ハイ・ロー・地べたスタイルなど、その種類は多岐にわたり、なかなかコレという一脚に出会うのは至難のワザだったりします……。
座り心地や見た目の良さで即決したものの、雨天時のぬかるみや砂地に脚が埋まったり、高さが地味にテーブルと合わないことも。
結局のところ、「快適さを追求するなら複数チェアの使い分けがマスト」というのが持論です。
そこで今回は、“チェアフェチ”を自負する筆者の「一軍チェア5選」を、その魅力とマッチするシーンと共にご紹介します!
どれもが先発スタメン!俺の一軍チェア5選
1|ヘリノックス「タクティカルチェア」
これぞ原点にして頂点の、ヘリノックス「タクティカルチェア」。第2次キャンプブームのド定番スタイルとも呼べるローチェアは、9年間愛用してもなお現役です。
どんなシーンでもこれを持っていけば失敗しない、圧倒的な汎用性の高さが一軍入りの決め手となりました。
まずは何と言っても、直径14×幅35cmと超コンパクトな収納サイズと、収納バッグ込みで1.02kgという軽さが魅力です。それでいて耐荷重はなんと145kg! 安心感も半端ないです。
ファミリーキャンプの際、荷物を減らしつつ快適さも犠牲にしないチェアとして活躍中。
さらに、ぜひセット使いして欲しいのが、オプションの「ロッキングフット ONE」。脚部に装着すれば、程よく前後に揺れて心地よいだけでなく、柔らかい地面にも埋まりにくくなります。
また、座ったままでテーブル上のモノを取る際に、前傾できるのも地味に便利!
唯一、軽さゆえに風で倒れやすいのがデメリットの「タクティカルチェア」ですが、その点もこの「ロッキングフット ONE」が解消。装着時は、これまで倒れることなく済んでいます。
ヘリノックス タクティカルチェア
使用サイズ | 幅52×奥行き53×高さ67cm |
---|---|
収納サイズ | 直径14×高さ35cm |
座面高 | 34cm |
重量 | 1020g |
耐荷重 | 145kg |
材質 | フレーム素材:金属(アルミニウム合金)、樹脂、ヒンジ ■先端部素材:ナイロン ■張り材素材:ポリエステル ■収納袋素材:ナイロン |
ヘリノックス ロッキングフット ONE
サイズ | W53×D3.2×H4cm |
---|---|
重量 | 403g |
材質 | 樹脂 |
2|ヘリノックス「グラウンドチェア」
より地面に近い“超ロースタイル”な「グラウンドチェア」は、ソロテントの前でこぢんまりと過ごす際に最適。
収納時は直径11×幅30cm、収納バッグ込みで640gと、「タクティカルチェア」よりさらに軽量コンパクトなので、携行時の負担もより軽くなります。
これほどコンパクトになっても耐荷重はしっかり120kgと、スペックの高さは損なわれていないのもスゴイところ。
22cmの座面高は、座りながら地面に手が届く高さ。直火を楽しんだり、画像のように高さ20cm台のミニテーブルとの相性も抜群で、無理のない姿勢で作業が可能です。
一般的なローチェアには低すぎる、「フィールドラック」1段をテーブル使いする時もピッタリ!
自然と距離が近い“地べたスタイル”感覚なのに、チェアとしての要件はちゃんと満たしてくれるのが、筆者的お気に入りの最大の理由です。
ヘリノックス グラウンドチェア
使用サイズ | 幅52×奥行き50×高さ49cm |
---|---|
収納サイズ | 幅30×奥行き11×高さ11cm |
座面高 | 22cm |
重量 | 615g |
耐荷重 | 120kg |
材質 | フレーム/アルミニウム合金、張り材/ポリエステル・ナイロン |
3|Backland「Joychair(ジョイチェア)」
中国の浙江省(せっこうしょう)にアトリエを構え、「キャンプでも、自宅でも使える」をテーマとするハンドメイドチェアブランド、Backland(バックランド)。
同ブランドの「Joychair(ジョイチェア)」は、デザインはもちろん、後にご紹介する“ある機能”がツボで、筆者が現在最も愛用しているアイテムです。
ブラックウォールナットとホワイトウッドを組み合わせたフレームワークが特徴的で、前脚を斜めに支える後脚は筋交の役割も担っており、よじれを防ぎ、アルミフレームのような安定性を実現しています。
スノーピークの「ローチェア30」に近い座り心地ですが、厚手の生地を採用したことで、よりソフトな心地よさがプラスされています。
構造的に「カーミットチェア」のように分解はできませんが、パタンと半分に折り畳めます。
収納サイズは幅11×奥行き11×高さ76.5cm、重さ3.5Kgとコンパクトとは言えませんが、荷物の隙間に差し込んで積載しています。
そして「Joychair」最大の特徴である、ツボになっている“ある機能”というのががこちら! なんと、フレームを分解せずにシート交換が可能なんです!
背面の牛革ベルトを緩めるだけで簡単に取り外せ、すぐイメチェンできるのが実に秀逸。テントやインテリアの変化に合わせて、チェアも軽やかに着替えられる発想が斬新ですよね。
8種から選べる生地は、いずれも「表層(デザイン)・中間層(補強)・下地(通気性・湿気遮断)」の3層構造で、表層はイギリスから輸入したこだわりの生地だそう。
フレームだけでなく、シートまで快適・高強度で末長く愛用できる工夫が施されているんです。
実はあまりに気に入りすぎて、筆者自ら日本の代理店をセッティングしてしまいました……!
こちらは愛知県一宮市にある「Camp Shop Lantern」の店頭・オンラインにて販売されていましたが、2024年8月時点ではSOLDOUT。再販や、次なるシリーズの発売に期待したいところです!
▼Camp Shop Lanternオンラインストアはこちら
▼Backland公式Instagramはこちら
4|Zuodui Wood「ミニカワチェア」
お次は、同じく浙江省でハンドメイドチェアやテーブル、オリジナル小物を展開しているZUODUI WOOD(ズオデュイウッド)の「ミニカワチェア」。
一見、単体で見てみると特に違和感のないウッドチェアのようなのですが……。
筆者が座るとこの通り。 実は、ミニサイズのカーミット風チェアなんです。
身長165cm・普通体型の男性である筆者でも座れるサイズで、例えるならヘリノックス「タクティカルチェアミニ」の感覚に近いです。
他チェアと比べてみると、画像左側の他社製「カーミット風チェア」が幅50×奥行き54×高さ61cm(座面高30cm)、「ミニカワチェア」は幅43×奥行き47×高さ56cm(座面高24cm)とやはりコンパクト。
しっかり剛性がありつつも24cmという座面高なので、4歳の子どもでも安心して座れます。
通常のローチェアでは座面が高く、1人でうまく座れず転倒してしまうことが多々あったのですが、今では「ミニカワチェア」が子ども用一軍チェアとしても活躍中。
「FIELDSTYLE JAMBOREE 2023」に引き続き、2024年も出展予定とのことなので、気になる方はぜひ足を運んでみては。
▼Zuodui Wood日本公式Instagramはこちら(DMにてオーダー受付中)
5|ヘリノックス「タクティカルスピードスツールM」
ヘリノックス「タクティカルスピードスツールM(以下スピードスツール)」は、何かと使える万能スツール。575gの軽さとはいえ、耐荷重100kgまでサポートするタフさが魅力です。
組み立ても、収納袋から出して開くだけのあっという間。ズボラキャンパーにももってこいなアイテムなんです。
*画像はYETI「ホッパーフリップ18」を乗せたところ
また、座面がフラットなので、クーラーボックスやコンテナなどのスタンドとしても活用中。
収納時は44×10×10cmとコンテナに忍ばせておけるサイズなので、取り出したらすぐに使えるのも便利です。
ALUTEC「アルミニウムコンテナ30/48L」、YETI「GOBOX30」、DELTA/MT「Extreme X™ 30アルミコンテナ」など数々のコンテナに使ってきましたが、どれもしっかりと支えてくれました!
そして、さらにマルチに使えるカスタムパーツもあるんです。こちら、タイのガレージブランドUNITOの「Tabletop」を乗せればミニテーブルに早変わり!
ローチェアの脇に置いたり、地べたスタイルでのテーブルにもちょうどいい高さです。天板はアルミ製なので、熱いものも気にせず置けて何かと重宝しています。
ちなみにUNITOのアイテムは、公式InstagramからのDMにて購入可能です。日本語にも対応しており、筆者はとてもスムーズに購入できました。
▼UNITOの公式Instagramはこちら
ヘリノックス タクティカルスピードスツール M
使用サイズ | 幅36×奥行き26×高さ25cm |
---|---|
収納サイズ | 幅44×奥行き10×高さ10cm |
座面高 | 25cm |
重量 | 575g |
耐荷重 | 100kg |
シーンに合わせたチェア選びで、一歩先の快適さを
デザインや座り心地だけに捉われず、キャンプスタイルや目的に合わせて譲れない条件を吟味すれば、自ずと求めているチェアが浮かんでくるはず。
結果として、1台で何役をも担う相棒に出会えることもありますが、やはりシーン毎にマッチするチェアを使い分けるのが、快適度を上げる1番の近道だと思います。
みなさんならどんなチェアを選びますか?