記事中画像撮影:筆者
「陶器製」のシェラカップを発見!
キャンパーなら誰しもが持っているであろうシェラカップ。ステンレスやチタンが定番ですが、見つけたのはなんと、と、陶器…!?
キャンプごはんは何かと金属製ギアになりがちですが、陶器は見栄えがよく、触ったときの感触、釉薬の垂れやムラから表情を楽しむことができます。
そしてなにより、ステンレスより蓄熱性があって、鉄よりお手入れしやすい強みもあるんです。
作っているのは「波佐見焼」で有名な窯元だった
この「陶器シェラカップ」なるユニークな器を作っているのは、波佐見焼で有名な長崎県東彼杵郡波佐見町の「藍染窯(あいぜんがま)」と、「長崎窯業技術センター」がタッグを組んだ「hime(ハイム)」。
2022年に始動したブランドで、「外でも家でも使えるクッキングギア」をコンセプトにしていることから、ハイキングとホームの文字をとって「ハイム」と名付けたそう。
陶器シェラカップは、そんなハイムの最新作。正直、割れが気になる陶器製ながらアウトドアでの使用を推していて「おもしろいブランドだな〜」と思ったので、おすすめの使いかたから、陶器のいいところ、注意すべきところなど、リアルに使ってみた感想を詳しくレビューします!
hime シェラカップS
サイズ | 横118×縦42mm |
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重量 | 45g |
容量 | 200cc |
対応熱源 | 直火、ガス、オーブン、レンジ、食洗機OK |
カラー | ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー |
hime シェラカップM
サイズ | 横142×縦47mm |
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重量 | 50g |
容量 | 360cc |
対応熱源 | 直火、ガス、オーブン、レンジ、食洗機OK |
カラー | ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー |
陶器だからこその強み7つ
1、蓄熱性が高いから冷めにくい
シェラカップといえば、アルミやステンレスやチタンが定番。なかでもアルミやステンレスは、熱伝導がよく調理に向いている素材として知られていますよね。
陶器は熱伝導率こそ低いものの、蓄熱性が高いので冷めにくい性質が。火から下ろしたあともすぐに冷めないので、美味しいまま料理を味わえ、余熱で食材を温めることもできます。
2、炊飯が得意
よく「土鍋で炊いたごはんは美味しい」と耳にすると思いますが、それは陶器である土鍋は気密性が高いため蒸気を逃しにくく、みずみずしいごはんが炊けるからです。
先述したように、陶器は熱伝導が低いので器全体がゆるやかに加熱されていきます。蒸らしている間もじわじわ加熱されるため、ごはん粒の間に残った余分な水分を飛ばし、ふっくらと美味しいごはんに仕上がります。
3、温かみのある風合い
「土もの」と呼ばれることもある陶器。陶土という、土からできた粘土がおもな原料です。だからこそアルミやチタンなど金属製には出せない温かみといいますか、素朴な土のぬくもりを感じられるな、と。
風合いがいいので、盛り付けをせずにそのままサーブしてもサマになるんですよね。盛り付ける必要がない=洗い物を減らすことができるところも◎です。
4、陶器だからこそ出せる色合いもある
上の写真はアイスブルーというカラーで、これは金属には出せない発色のよさ。ハイムのクッキングギアはどれも色味が美しく、陶器だからこそ出せるカラーが豊富です。
もちろん、金属には金属のかっこよさがあるので、比べるつもりはないのですが、ハイムの陶器のような華やかさがあると食卓がパッと明るくなります。
カラー展開豊富なところも、魅力的。色選びは本当に悩みました……!
5、洗剤で洗えて、食洗機もOK
使ったあとは、ふだん家で使っている食器と同じように洗剤で洗えばOK。上の画像のような焦げつきだって、お湯でふやかしてスクレーパーで軽くこすると焦げ跡もなくキレイに取れました。
ダッチオーブンのようにシーズニングする必要もなく、お手入れかんたん。しかも、食洗機にも対応。日々の暮らしで使うときも便利です。
6、焚き火、レンジにも対応
直火OKなので焚き火にも使えますし、そのほかにもガス、オーブン、レンジで使用OK(ただしIHは不可)。取り分けた料理も温め直すことができます。
陶器同様、ぬくもりのある素材というと木製の食器が挙げられますが、木製だとできないことも、陶器ならできちゃうんです。ここが結構ミソかもしれません。
あらゆる調理方法に対応できるので、作れるキャンプ飯の幅が増えますよ〜!
7、経年変化を楽しめる
アウトドアギアを所有するうえでの楽しみとして、「使い込んで道具を育てていく」ことがあると思います。陶器も、使うほどに味わい深い表情に変化していきます。
焚き火をするとクッカーには煤がつきものですが、「どうしても落としたい……」というときもあるかもしれません。ハイムにはクリーニングサービスがあり、再燃焼をかけることで煤を飛ばすこともできるんだとか。有料にはなりますが、煤汚れが気になるかたでも焚き火調理を楽しめますよ。
キャンプでの使い勝手も、しっかり考えられてるぞ
ハンドルをつけるとシェラカップになる
シェラカップと言いつつ、じつは持ち手はオプション品。この「専用ハンドル」を使うと、金属製シェラカップと同じような感覚で使うことができます。
取り付け・取り外しもかんたんで、下からミゾにはめるだけ。火にかけるときも、ハンドルがあると安心ですよね。
hime シェラカップS ハンドル
サイズ | 160 × 25mm |
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hime シェラカップM ハンドル
サイズ | 185 × 27mm |
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SとMがスタッキングできる
後ほど詳しく紹介しますが、サイズはSとMがあり、このふたつはスタッキング可能。もっというと、ハイムの「ドナベスキレットソロ」にも収まる設計です。
どうです、この曲線美……。事前に公式サイトで目にしていたものの、実際、現物をスタッキングしてめ息がもれましたね。本当に美しい佇まいです。
シェラカップS、M、土鍋それぞれ用意しても、コンパクトに持ち運べるところもいいですね。
hime ドナベスキレットソロ
サイズ | Φ175×高さ90mm |
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重量 | 蓋350g、ボディ650g、全体1000g |
対応熱源 | 直火、オーブン、レンジ、食洗機OK |
カラー | ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー |
底にミゾがあるからズレにくい
底には十字のミゾがあるので、ゴトクに載せたときにズレにくい仕様。このとっかかりがあることで、調理中の不意な落下を減らせそうです。
収納ケースで割れを防止&スマートに
シェラカップS、M、土鍋を収納できるクッション性のオリジナルケースをプラスすれば、衝撃に強くなって、持ち運びもスマート。専用ハンドルも一緒に収納できますし、メッシュの内ポケットが地味に便利で、カトラリー入れにぴったり。
そして「なんてていねいな作りのケースなんだろう……」と思ったら、「&NUT」というアウトドアギアケースに定評があるメーカーの監修・製造だそう。気になったので調べてみたら、フィールドラックをより有効活用できるコンテナバッグや、気の利いたホットサンドメーカー収納ケースなども手掛けている模様。
これはマジで課金する価値アリアリの収納ケースです。
hime ドナベスキレットソロ ケース
サイズ | 横200mm、厚み110mm |
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素材 | ポリエステル(ポリウレタンコーティング) |