着替えって何に入れてる?
皆さん、キャンプでは着替えやタオルを何に収納していますか? 筆者はメッシュの巾着に入れたり、濡れモノはビニールの何かに入れたりしていました。通気性が欲しい場合と、防水性が欲しい場合があるんですよね。
防水透湿素材のドライバッグを持っていればスマートなんですが、高性能なドライバッグはカラフルなものが多くて腰が引けていました。登山する人ならカラフルさもまたかっこいいですけど、筆者はアースカラーを好むので……。
しかし今年、待望のドライバッグに出会うことができました。
シートゥサミットの新製品がよさそう!
出典:LOST ARROW
それがこちらのドライバッグ、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)の「Evacドライバッグ」。シートゥーサミットは、登山やバックカントリー向けの製品を揃える本格アウトドアブランドです。
本製品は2023年の新作で、ベルーガという渋いカラーが用意されることに。そして底の部分には「eVent」という防水透湿素材を採用。防水しつつも空気は通す仕様で、その通気性を利用してぺちゃんこに圧縮することもできるのだとか……!
「Evacドライバッグ」を購入!
ということで、楽天市場で3,520円で購入! これは正規輸入代理店の公式サイトに表記されている値段で、値引きしているECサイトはありませんでした(購入時)。
サイズは3L~35Lの6種があり、迷った末に8Lサイズに。用途は着替えやタオルを入れるくらいなので、8Lで十分だろうと考えました。
サイズ感や重さは?
各サイズを測ってみると、この通り。8Lサイズのわりに長辺が長いですが、これはロールトップ式ゆえの仕様。開口部からくるくると巻き込まれることを前提としています。
実際に衣類を入れて開口部を3回ロールすると、このようなサイズ感。スーパーの有料レジ袋Mサイズといったところでしょうか。
実測した重量はわずか62gでした(公式スペックでは60g)。そしてシャカシャカのやわらかい生地なので、ロールトップを底まで巻き込むと非常にコンパクトに。バックパックに吊り下げて持ち運ぶこともできそうですね。
ディテールをチェック
それでは細部を見ていきましょう。ドライバッグ自体シンプルな製品ですが、それでも随所に工夫が見受けられました。
01. ロールトップのバックルにカラビナを通せるDリング
02. 別売りのスリングを取り付ければ肩がけOK
03. 底部分の黄色いファブリックは防水透湿素材「eVent」
04. 底部分を内側から見ると分かる質感の違い
上記以外にも補足すると、縫い目はシームテープ処理の施されたダブルステッチで、念入りに防水対策が採られています。
側面のファブリックの内側はツルツルしていて、いかにも防水性の高そうな素材……と、ロールトップの閉め方がプリントされていますね。「別にそんな説明なんていらないのに」と思いきや、これは大切な情報です。
というのもロールトップの閉め方には、方向のルールがあるんです。それは「巻き込んだ側の逆側でバックルを留める」ということ。こうすることで内部から圧がかかってもロールが解消されません。防水性をしっかり活かすためには、バックルの向きに要注意です。
水を通さず、空気だけ抜けるか検証
それでは本製品の防水透湿性能を試していきましょう。本当に水を通さず、空気は逃がすことができるのか、いろいろと実験して確認してみます。
まずは防水性から……
まずは防水性を試すため、あるものを入れてみました。なんと水そのものです。量的には6Lぐらいですかね。ご覧のように水でパンパンになってもへっちゃら、まるで水枕のようにタプタプと揺れています。
確かに聴こえるチャプチャプ音をご確認ください。さすがにこのまま長時間放置したら、縫い目あたりから水滴が染み出してくるかもしれませんが、防水性うんぬんを遥かに超えた状況なので責める気にはなりません。
というわけで防水性は、バケツ利用できるレベル。もちろん逆もしかりで、濡らしたくないモノを入れた場合、どしゃ降り程度なら涼しい顔で跳ね返すでしょう。
この防水性は、海遊びなどのレジャーでも助かりますね。ぐっしょりと濡れた水着類を入れて、無造作にクルマのシートに置いても問題なさそうです。
本当に空気は抜ける?
こちらは筆者の「寒かったらイヤだなセット」。標高の高いキャンプ場の夜、予想外の寒さに備えて持って行くライトダウンやアンダーウェアです。濡らしたくないのは当然のこと、できれば圧縮してコンパクトにしたいところ。
開口部のロールを閉め、さらに絞るように回していくと……。空気が底から抜け、見事にぺっちゃんこになりました。楕円で平べったい形状もまた効いていましたね。荷物を小さくしたい場合、これは助かります。
ただし透湿性能があるということは、空気が行き来できるということ。ぺちゃんこの状態からは多少、形が元に戻ります(後ほどしっかり触れます)。
また底面からの空気の抜け方は非常にゆっくりで、そこそこのトルクを必要としました。最初に試したときは「これ本当に抜けていくのか?」と疑うほどだったことを報告しておきます。とはいえすぐ慣れましたが。
水の中で空気を抜いてみた
水を通さないこと、空気が抜けることがわかったところで、両方を同時にやってみましょう。水に濡れたら困るモノの代表としてトイレットペーパーを用意し、水の中で空気を抜いてみます。
たらいの底に沈め、ロールを進めていくとこの通り。抜けた空気がブクブクと上がってきます。これはまたインパクトのある絵面ですね。
しつこくロールして、トイレットペーパーにぴったりフィットするほど空気を抜きました。さあ、内部はどうなってる?
覗いて見ると、特に何事もなかった様子。変化といえばロール時に指が当たって、多少デコボコしてしまった程度ですね。
取り出してじっくり確認しましたが、トイレットペーパーは無事に帰還しました。
というわけで防水透湿素材「eVent」の実力は確かなもの。本当に水は通さずに空気だけを通します。また側面の生地もしっかりと水を遮り、ロール時にはギュウギュウに握られるストレスに耐えられる強度でした。
シートゥーサミット Evacドライバッグ 8L ベルーガ
容量 | 8L |
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重量 | 実測で62g |