薪バッグとは?
薪バッグとは、焚き火に必要な薪を収納して持ち運ぶためのバッグのこと。「薪キャリー」や「ログキャリー」とも呼ばれ、一度に多くの薪を手軽に運搬できるので焚き火キャンプを快適にするアイテムのひとつです。
そんな薪バッグは薪の持ち運び以外にも活用できるなど、じつはメリットが盛り沢山! まずは、そのメリットを詳しく解説していきます。
薪バッグのメリット
多くの薪を安全に運べる
薪バッグ最大のメリットが、一度に多くの薪を安全に持ち運べるということ。薪の使用量は人数や用途によって違いはありますが、一般的に1日平均2〜3束。ひと束約5〜8kgはあるので、車を横付けできないサイトの場合は一度に持ち運べず何度も車や管理棟を行き来する羽目に……。
その点薪バッグがあれば一度にまとめて薪を運ぶことができて効率的。持ち運ぶときも指が痛くならなかったり、木のささくれで怪我をするリスクも軽減できたりと、安全面のメリットもあります。
衣服や車内を汚さないで済む
重い薪の束を持ち運ぶとき両手で抱え込むように持つと衣服が汚れたり穴が空いてしまうこともありますが、薪バッグがあればその心配も少なくて済みます。
また、事前に薪を準備しているときやキャンプ後の余った薪を持ち帰るときなども、車に直接積み込むと車内が木屑だらけになり掃除が大変。そんなときも薪バッグがあれば車内を汚さず積み込むことができます。
薪の運搬以外に、ギア小物の収納にも使える!
薪バッグは薪を持ち運ぶ以外に、手斧や火ばさみ・グローブなど焚き火に必要な小物の収納整理に使えるのも見逃せないメリット。
容量が大きく耐久性の高いアイテムなら、長さのある道具や重い工具類のほかコンパクトな焚き火台なども入れることができ、アイデア次第でマルチに活用できます。
薪の湿気対策にも効果的
薪は地面に直置きすると湿気やすく、燃えにくくなるほか煙も出やすくなってしまいます。薪バッグを使うことで乾燥状態をキープしやすく、急な雨でもすぐに移動できて快適。
スタンドがあると地面との高さを設けることができるので、より湿気対策に効果的です。
薪バッグの選び方
薪を安全かつ快適に持ち運べる薪バッグですが、その種類もさまざまあるのでいざ選ぶときに迷ってしまいますよね。
そこでここからは、薪バッグを選ぶときのポイントをご紹介していきます。
持ち運びや収納など、優先ポイントと照らし合わせて「形」を決めよう
薪バッグには1枚布タイプやトートタイプなどの形状があり、持ち運びや収納など優先ポイントと照らし合わせて最適な「形」を選ぶのがポイント。以下に、薪バッグの形ごとの特徴を解説していきます。
持ち運びやすさ重視なら「トートバッグ型」
持ち運びやすさを重視するなら、持ち手が大きく手提げや肩掛けにして使える「トートバッグ」型がオススメ。重さやシーンに応じて使い分けることができ、ストレスなく持ち運べます。
容量も大きくボックス型のため移動中に薪が落下する心配が少ないのも大きなメリットですが、底に木屑や泥が付きやすいので、汚れが拭き取りやすい素材だと掃除もしやすく使い勝手が良いでしょう。
嵩張らないスリムさを重視するなら「ログキャリー型」
1枚布で出来たログキャリーは薪を生地で挟み込むように使用するタイプ。未使用時は薄く折りたたんだりクルクル丸めたりしてちょっとしたスペースに収納できるので、積載のしやすさや保管場所を取らないスリムさを重視するならこのタイプがおすすめです。
薪が湿気るのを防ぎたいなら「スタンド付き」
薪バッグには布部にあらかじめ脚が付いたスタンドタイプがあり、薪が湿気ることを防ぎたいなら地面から高さを設けて置くことができるこのタイプがおすすめです。薪の乾燥状態をキープしたまま保管できるだけでなく、薪以外に荷物置き場としても活用できて便利!
ただし、多くの薪を乗せすぎるとバランスを崩しやすいので注意が必要。安全に使用するために耐荷重の確認はもちろん、フレームもスチールやジュラルミンなど強度の高い材質を選ぶと良いでしょう。
収納と強度……どちらも譲れないなら「コンテナ型」
コンテナ型の薪バッグなら、布素材に比べてハードに使え未使用時はパタパタとコンパクトに折りたためるので、収納性と強度どちらも欲しいという方にオススメ。
ただし、ポロプロピレンなどのプラスチック素材が主流のため負荷をかけすぎると破損することもあるので、取り扱いに注意が必要です。
自身の汚れもカバーしたいなら「エプロン型」
エプロン型の薪バッグは身につけることで衣服の汚れを防止できるほか、エプロンを着たまま薪を包んで持ち運ぶことができ、ひとつで2役の効果を発揮。
運べる量に制限があり足元が見えにくいという不便はありますが、自身の汚れをカバーしながら効率的に薪を運びたいという方にオススメです。
ソロならコンパクトサイズ、ファミリーなら大容量サイズを
薪バッグを選ぶときは、薪の量に合ったサイズを選ぶのも大事なポイント。スペック記載の容量を見て一度にどれくらいの薪を入れて運べるかをチェックし、人数やスタイルに応じた薪の使用量を想定して最適なサイズを選びましょう。
薪の種類や組み方によって違いはありますが、ファミリーで焚き火をするなら「針葉樹でひと束約1〜2時間」、また「広葉樹なら約3〜4時間」が目安となり、1日焚き火をするなら2〜3束は必要に。そのため「ファミリーキャンプなら大容量サイズ」を、また「ソロキャンプならコンパクトサイズ」の薪バッグが最適です。
風合いやお手入れに関わる素材も要チェック
薪バッグに使われる素材は主に「帆布製」と「ポリエステル製」があり、各素材によって風合いやお手入れの面で次のような違いがあります。
丈夫で質感がおしゃれなのは「帆布(はんぷ)製」
帆布製はコットン(綿)が主素材の丈夫でナチュラルな質感が特徴。船の「帆」として使用されるほど強い風を受けても破れない頑丈さがあり、難燃性もあるので火の粉に強く焚き火のそばに置いても穴が空きにくいというメリットがあります。
ただし、汚れが付きやすいのがデメリット。汚れや水濡れにも対応できるよう、ワックスなどでコーティング加工が施されている素材を選ぶと良いでしょう。
お手入れが簡単なのは「ポリエステル製」
ポリエステル(ポリプロピレン)製の薪バッグは、軽く汚れが付いても落ちやすいので手入れが簡単。ただし、化繊素材のため火に弱く、焚き火のそばに置くと火の粉で穴が空きやすい点が要注意です。
【タイプ別】おすすめの薪バッグ23選
それではここから、オススメの薪バッグを「タイプ別」にご紹介していきます。選ぶときのポイントを踏まえたうえで、最適な薪バッグを見つけてみてくださいね!
▼トートバッグ型
アソビト 薪ケース
サイズ | 幅39cm×高さ40cm×奥行39cm |
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重量 | 約780g |
素材 | 綿帆布 |
●火の粉に強く耐久性の高い綿帆布を使用
ダルトン ワックスキャンバスログバッグ
サイズ | 32×60×25cm |
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重量 | 780g |
素材 | コットン,真鍮 |
●ワックスコーティングが施されたキャンバス生地を採用し、ビンテージ感がある
ナフコ 薪ケース
サイズ | 約39×39×40cm |
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重量 | 約800g |
素材 | 綿,レーヨン,銅,ポリプロピレン |
●ロウ引き加工が施された綿帆布採用で、耐久性や撥水性が高い
ヴァストランド 薪バッグ
サイズ | 38×49×34cm |
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重量 | 740g |
素材 | コットン |
●蜜蝋加工が施された極厚16オンスの帆布生地で、丈夫で撥水性抜群
CARBABY 薪バッグ
サイズ | 約48×32×25cm |
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重量 | 約700g |
素材 | ワックスキャンバス生地 |
●ワックス加工の帆布生地のため、少し濡れた地面に置いても安心
CAMPING MOON 薪バッグ
サイズ | 39×39×49cm |
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重量 | 約1.2kg |
素材 | 綿,PU |
●幅39cmと広めの帆布製トート型タイプ
オレゴニアンキャンパー ロガーバケット
サイズ | 55×37×32cm |
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素材 | ポリエステル |
重量 | - |
●薪を縦にして3束入る楕円形のトート型大容量サイズ
●パラフィン加工が施されているので耐久性や撥水性がある
▼ログキャリー型
キャプテンスタッグ 帆布まきバッグ
サイズ | 約40×90cm |
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重量 | 約300g |
素材 | コットン |
●丈夫な帆布製生地を使用した一枚布タイプ
ロゴス らくらくキャリー
サイズ | 約89×29.5cm |
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重量 | 約240g |
素材 | コットン,木材 |
●コットン100%生地で、薪を運搬しても傷みにくく長持ちしやすい
テンマクデザイン ソルム×テンマクデザイン ログキャリー トート
サイズ | 約50×25×25cm |
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重量 | 約672g |
素材 | コットン帆布 |
●長さ96cmのパラフィンキャンバス生地で、撥水性や堅牢性に優れている
アストロ 薪バッグ
サイズ | 約92×42cm |
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重量 | 約400g |
素材 | ポリエステル |
●ポリエステル生地採用で汚れに強く、手入れも簡単
▼スタンド付き
DOD となりのまきちゃん
サイズ | 約66×22×51cm |
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重量 | 約1.3kg |
素材 | アルミ合金,コットン |
●アルミ合金のスタンドは最大30kgまで耐えることができ、薪を3〜4束のせられる
バンドック 薪キャリースタンド
サイズ | 約46×43×39cm |
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重量 | 約1.75kg |
素材 | スチール,コットン |
●強度の高いスチール製スタンドを採用
FRYFRYGO 薪キャリー
サイズ | 約53×40×54cm |
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重量 | 約980g |
素材 | アルミニウム合金,帆布 |
●アルミ合金のスタンドを採用し、1kgを切る軽さで持ち運びに便利
Moon Lence 薪ラック
サイズ | 60×48×49cm |
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重量 | 約1.1kg |
素材 | アルミ合金,帆布 |
●火の粉で穴が空きにくい難燃性の帆布素材
FIELDOOR 折りたたみ 薪ラック
サイズ | 約40.5×56.5×40.5cm |
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重量 | 約1.1kg |
素材 | ポリエステル,コットン,A7075 超々ジュラルミン |
●軽く強度に優れたA7075超々ジュラルミンをスタンド素材に採用
ハングアウト ログキャリースタンド付き
サイズ | 約43×45.5×32.5cm |
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重量 | 約2.5kg |
素材 | スチール,帆布,PVC,天然木 |
●耐久性のあるスチール素材をスタンドに採用
▼折りたたみコンテナ型
ワットノット ワンタッチバスケット
サイズ | 約36×25×32cm |
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重量 | 約750g |
素材 | ポリエステル,スチール,木,EPE,PVC |
●軽くて丈夫な600Dポリエステル生地で、薪や工具の収納にも最適
キャプテンスタッグ FDハンディコンテナ L
サイズ | 約45×31.5×25.5cm |
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重量 | 約920g |
素材 | ポリプロピレン |
●ワンタッチで組み立てでき、コンパクトに収納できる
バンドック ハンドル付きFDコンテナ
サイズ | 44×31×25cm |
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重量 | 約930g |
素材 | ポリプロピレン |
●薪以外に、細かなギア小物をまとめて収納するときに便利
不二貿易 折りたたみコンテナ
サイズ | 約38×25.5×20cm |
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重量 | 約600g |
素材 | ポリプロピレン |
●重量約600gと非常に軽量ながら耐荷重6kgに対応
▼エプロン型
ロゴス ログキャリーエプロン
サイズ | - |
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素材 | 綿 |
重量 | - |
●丈夫な帆布素材を使用し、裏側にハンドルが付いているので薪を包んで持ち運びやすい
パスツール エプロンにもなる薪バッグ
サイズ | 約58×78cm |
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重量 | 約650g |
素材 | コットン,ポリエステル,レーヨン |
●味わいのあるオリーブカラーのコットン生地を採用
薪バッグはいらない? 代用できるアイテム
薪バッグは運搬や保管が確実に便利になるアイテムですが、できるだけ節約して焚き火メインのキャンプを楽しみたいという方も多いはず。
そこでここからは、「薪バッグとして代用できるアイテム」をご紹介していきます!
「100均のランドリーバスケット」で代用
とにかくお安く代用したいという方にオススメのアイテムが、「100均のランドリーバスケット」。本来洗濯物を入れておくためのランドリーバスケットは容量もあり、取っ手も付いているので持ち運びも便利です。
また、生地の内部にコーティングがされているものが多いので汚れが付きにくく、サッと拭き取ることが可能。税込550円という手頃な価格で購入でき、コンパクトに折りたためるのも魅力的です。
●生地の内部にコーティングが施されているので汚れが付きにくい
キャンプ用ゴミ箱の「トラッシュボックス」で代用
キャンプ用ゴミ箱の「トラッシュボックス」も薪バッグの代用品にオススメ! 薪を縦に入れる高さがあるほか、未使用時はコンパクトに収納できるので嵩張らず持ち運びも快適です。
ゴミ箱としてはもちろん、薪ギア小物の収納などひとつで何役もこなしてくれる分荷物も抑えることができますよ。
クイックキャンプ トラッシュボックス
サイズ | 約φ40×50cm |
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容量 | 45L |
重量 | 約1kg |
素材 | ポリエステル,PVC |
●ポップアップ式なので簡単に設置・撤収できる
「無印良品のトートバッグ」で代用
無印良品の「ジュート生地で作られたトートバッグ」も代用品としてオススメ! 麻の一種であるジュート素材は通気性に優れ、伸びにくく熱にも強いので薪の運搬や保管にも大活躍。容量も十分ありながら価格は約500円とコストパフォーマンスも抜群です。
●持ち手にクッション性のある芯材を使用し、手提げ・肩掛けの2通りで使える
帆布の布があれば自作もできる!
帆布の布があれば、1枚布タイプのログキャリーを手軽に自作することもできますよ。手芸店やネット通販で手軽に買えて、生地の両端に持ち手となる丸棒が通せるスリーブを縫い付けるだけと行程もシンプル。
コストをかけずにオリジナルのログキャリーが作れるうえ、既製品より愛着が湧いてより一層薪運びが楽しくなるので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
薪バッグで安全かつ快適に薪を運ぼう!
薪の持ち運びはもちろん、小物を収納したり、スタンド付きなら地面の湿気からも守ってくれたりとさまざまな面で焚き火メインのキャンプを快適にしてくれる薪バッグ(ログキャリー)。
今回紹介した選び方やオススメ商品を参考に理想の薪バッグをゲットして、安全で快適な焚き火キャンプを楽しんでくださいね!