キャンプで電気ストーブを使うメリット・デメリット
冬キャンプでも暖かく過ごせる暖房器具。石油やガスなどさまざまな種類がある中で、燃料を使わない電気ストーブなら安心安全。具体的なメリット・デメリットをチェックしていきましょう。
メリット
●着火の手間がかからずすぐに使用できる
一番のメリットは、燃料を使わないので手間が掛からないこと。電源に繋いでスイッチを押せばすぐに暖まることができます。
また、燃焼しないので嫌な匂いもなく空気を汚さないのも嬉しいポイント。一酸化炭素中毒の心配がないのでフルクローズにしたテント内でも安全です。
他の暖房器具に比べてコンパクトで軽量なモデルが多いので、家とキャンプで共用しやすいのも電気ストーブならではです。
デメリット
●電源サイトかポータブル電源が必要
電気ストーブは、燃料を必要としない代わりに電源の確保が必要。キャンプで使用するには電源サイトかポータブル電源が必要になります。
また、テントのサイズにもよりますが空間全体を暖めるにはパワー不足。手先や足元を暖めるのに最適で、石油や薪ストーブのようにテント全体を暖めるには不向きです。
キャンプに最適な電気ストーブの選び方
それではここから、キャンプに最適な電気ストーブの選び方をご紹介。キャンプで使用するためには「持ち運びのしやすさ」や「安全性」「省エネ(節電)」がポイント。ひとつひとつ解説していきます!
消費電力や本体価格を比較して決めよう
まずチェックしたいのが電気ストーブの「種類」。電気ストーブにはハロゲンヒーターやカーボンヒーターなど熱源によってさまざまな種類があり、それぞれ特徴に違いがあります。以下に、電気ストーブの種類別による特徴をまとめてみました。
種類 | 消費電力 | 電気量 | 特徴 | |
ハロゲンヒーター | 300〜1,000W | 8.9〜27円/h | ・小型で比較的値段が安い ・消費電力が高くなりがち | |
カーボンヒーター | 450〜900W | 12.1〜24.3円/h | ・遠赤外線の放出量がハロゲンの約2倍 ・熱効率がよく電気代を安く抑える | |
グラファイトヒーター | 450〜900W | 12.1〜24.3円/h | ・速暖性に優れ素早く暖める ・ピンポイントでの使用に最適 | |
シーズヒーター | 200〜1,200W | 5.4〜32.4円/h | ・遠赤外線の放出量に優れる ・発熱体が壊れにくく耐久性が高い | |
セラミックヒーター | 640〜1,200W | 17.2〜31.5円/h | ・熱効率がよく素早く暖める ・火災などに繋がりにくく安全 |
キャンプで使用する場合は、「消費電力」が注目ポイント。電源サイトやポータブル電源を使用することになるため、最適な消費電力をもつ熱源を選ぶ必要があります。
また電気ストーブは、熱源から放出される遠赤外線でカラダの芯からポカポカ暖める仕組みとなっているため、遠赤外線の放出量もポイント。より多く遠赤外線を放出する熱源の方が暖房効果を実感しやすくなります。
上記のポイントをまとめると、手頃なお値段で選ぶならハロゲンヒーター、消費電力を重視するなら熱効率がよく電気代を抑えることができるカーボンやグラファイトヒーター、また電気代はかかりますが暖房効果を重視するなら速暖性に優れたシーズヒーターやセラミックヒーターがオススメです。
持ち運びしやすい大きさや重量にも注目を
よりコンパクトで軽い方が持ち運びしやすくキャンプサイトでの取り扱いも便利ですが、本体が小さくなるとそれだけ暖房効果も弱まります。車の車載スペースや1〜2人で持ち運べる重量を目安にし、最適な大きさや重量を選ぶとよいでしょう。
出力調整ができると節電に役立つ!
出力が調整できれば消費電力を抑えることができるため、電力が限られるキャンプでの使用に効果的。例えば「弱(300W)」「中(600W)」「強(900W)」など3段階で調整できればシーンに最適な暖かさが選べ、無駄な電力消費を抑えられます。ポータブル電源から電力を供給して使用する場合も節電に繋がりますね。
キャンプで使うなら安全機能搭載モデルが安心
キャンプで電気ストーブを使用する場合はとくに、「転倒オフ機能」や「過熱防止機能」付きがおすすめ。万が一電気ストーブを倒しても自動で電源をオフにしてくれるので、火傷や火災も防ぐことができます。小さいお子様やペットが一緒なら、安全機能の有無は必ずチェックしておきましょう。
首振りやタイマーなど便利な機能もチェックしよう
「首振り機能」や「タイマー」など便利な機能があると、より快適。とくに全体を暖めにくい電気ストーブは、首振り機能があると暖められる範囲が広がります。
また、タイマー機能があれば就寝時の消し忘れを防ぎ、節電にも繋がりますね。
デザイン性も重視したい!
ひと昔前まではいわゆる家庭用ストーブ的なデザインが多くキャンプサイトにマッチしないものもありましたが、ここ数年はレトロな雰囲気や木目調、暖炉っぽいデザインなどオシャレなモデルが続々登場。
お気に入りのデザインを選ぶことで、オシャレなキャンプサイトを演出できますよ。
【種類別】キャンプにおすすめの電気ストーブ20選
それではここから、キャンプにオススメの電気ストーブを「種類別」に紹介していきます。ぜひ用途にあったお気に入りを見つけてみてくださいね。
ハロゲンヒーター
テクノス ハロゲンヒーター
●スイッチを入れて2秒で暖かくなる瞬間速暖
テクノス パラボラ型ハロゲンヒーター床置
●2秒速暖機能でスイッチを入れたらすぐ暖める
カーボンヒーター
山善(YAMAZEN) ツインヒートプラスネオ
●カーボンヒーターの速暖性とシーズヒーターの遠赤外線効果を兼ね備えたツインヒート
プラスマイナスゼロ(±0) カーボンヒーター
●タワー型のコンパクトサイズなので場所をとらず設置可能
モダンデコ カーボンヒーター レトロ
●どこか懐かしさを感じるようなレトロでオシャレなデザイン
TEKNOS カーボンヒーター 2灯 首振り
●首振り機能を搭載しているので広範囲を暖めることができる
トヨトミ 速暖遠赤外線カーボンヒーター
●速暖性に優れたカーボンヒーターと遠赤外線のシーズヒーターの2種類を兼ね備えている
APIX アピックス 両面カーボンヒーター
●両面にカーボンヒーターを搭載し、「片面」「両面」の切り替えが可能
グラファイトヒーター
アラジン 遠赤グラファイトヒーター
●立ち上がりが非常に早く、0.2秒ですぐ暖まる
アラジン 遠赤グラファイトヒーター
●鳥かごのような可愛いデザイン
山善(YAMAZEN) 遠赤外線 グラファイトヒーター
●グラファイトヒーターとシーズヒーターの2種類のヒーター管を搭載
コイズミ グラファイトヒーター
●サクラクレパスとのコラボ商品
シーズヒーター
コロナ コアヒート
●遠赤外線をたっぷり放出し1.8m先でも暖かい
ダイキン工業 セラムヒート
●人感センサーを搭載しているので人の不在を検知すると15分後に自動停止する
山善(YAMAZEN) ツインヒート プラスネオ
●シーズヒーターとカーボンヒーターの2種類の熱源を搭載したツインヒーター
セラミックヒーター
iHOVEN セラミックヒーター
●取っ手がついてどこでも持ち運べるコンパクトサイズ
KEYNICE 小型セラミックファンヒーター
●自動首振り機能を搭載しているので広範囲を暖める
デロンギ セラミック ファンヒーター
●洗練されたスタイリッシュなイタリアンデザイン
アイリスオーヤマ セラミックファンヒーター 人感センサー付き
●人の動きを検知して自動でON/OFFを切り替える人感センサーを搭載
パナソニック セラミックファンヒーター ポッカレット 防滴仕様
●トイレや脱衣所に最適なコンパクトセラミックファンヒーター
▼セラミックヒーターについて詳しくはこちら!
キャンプで電気ストーブを使うときの注意ポイント
ここからは、キャンプで電気ストーブを使用するときに注意したいポイントを解説していきます。
電源サイトはあるか?
キャンプで電気ストーブを使用する際は、当然ながら電源の確保が必要。そのため事前に利用するキャンプ場に電源サイトがあるかをチェックしておきましょう。
使う電化製品は、消費可能電力内におさめよう
多くの電源サイトは上限1,000W(10A)となっている場合が多く、使用する電気ストーブの消費電力に注意が必要。上限を超えるような消費電力の電気ストーブを使用するとブレーカーが落ち、キャンプ場や周辺のキャンパーに迷惑をかけてしまいます。
電気ストーブ以外にも同時に電化製品を使いたい場合は、上限以内のワット数で使用するよう注意が必要です。
▼電源サイトについて詳しくはこちら!
ポータブル電源があると安心
電源サイトがないキャンプ場で電気ストーブを使用する場合は、ポータブル電源が必要となります。また電源サイトであっても前述した通り上限が定められている場合が多いため、サブ電源としてポータブル電源があると安心です。
その際はポータブル電源のバッテリー容量に注意が必要。特に電気ストーブは消費電力が大きいのでポータブル電源も大容量モデルが必須となります。
例えば600Wの電気ストーブを使用する場合、少なくても1,000Wh以上の大容量モデルが必要となり、それでもわずかな時間しか使用できません。あくまでも電源サイトでの使用をメインに、ポータブル電源は予備的電源と考えましょう。
▼ポータブル電源について詳しくはこちら!
乾燥対策は必須!
狭いテント内で電気ストーブを使用する場合は空気が乾燥しやすいので注意が必要。乾燥した状態で長時間過ごすと体調不良を引き起こす原因となり、また空気が乾燥しているので引火しやすい原因ともなります。
テント内で電気ストーブを使用する場合は、濡れたタオルを吊るしたり加湿器付きストーブを使用するなど乾燥対策が必須です。
キャンプでの電気ストーブの効果的な使い方は?
サイト全体を暖めるにはパワー不足ですが、安全性と携行面ではメリットが多い電気ストーブ。カーボンヒーターなら手足をスポット的に暖めたり、セラミックヒーターならリビングや寝室など狭いスペースを暖めるなど特性に合わせて上手に活用すると良いですね。
湯たんぽやホットカーペットなど、その他の防寒グッズとの併用も効果的です!
▼防寒グッズについて詳しくはこちら!
電気ストーブで安全キャンプを楽しもう!
石油やガスストーブなどさまざまな暖房器具があるなかで、電気ストーブは燃料を使用しないためキャンプで安全に使用することが可能。空気を汚さず嫌な匂いも発生しないのでテント内で快適に暖まることができます。
今回紹介した選び方やオススメ商品を参考に、電気ストーブで安全キャンプを楽しんでみてくださいね!