シェラカップのスタッキングを突き詰める
キャンパーの間で所有率の高いアイテム、シェラカップ。あなたはどんな使い方をしていますか? 各ブランドから多様なデザインや素材のものが展開されているので、コレクションとしてお気に入りの複数持っている方も多いのでは?
今回はそんなシェラカップのスタッキングにフォーカスを当て、シェラカップをさらに楽しく便利にするアイテムを4つご紹介します。シェラカップを突き詰めて自分だけのスタッキングセットを組みましょう。
積み重ねて、コンパクトに収納すること。アウトドア用品のクッカー類はこのスタッキングを考えられ設計されているものが多い。また、メスティンにナイフやアルコールバーナーなどの小道具を収納することもスタッキングと呼ばれる。
シェラカップは、アメリカの環境保護団体SIRRA CLUB(シエラクラブ)が会員向けのノベルティとして製作した「シエラクラブカップ」をルーツとする、金属製のカップ。金属製による丈夫さに加え、スタッキング可能で収納性に優れ、さらに内容物の熱さを感じさせないための独自の持ち手は、洗ったあと吊り下げて干すのにも便利。
現在では、料理の取り分け用の皿や、ドリンクを入れるカップ、ときには小型のクッカーとしてなど、マルチに使えるキャンプのアイコン的存在ですよね。
さぁ、それではシェラカップをさらに楽しく便利にするアイテムを4つをご紹介します!
その1. 食卓のアクセントにも◎
ダックノット「シェラスタ」
シェラカップの上にも下にも重ねられる天然木のカップ
まず紹介するのが、ダックノットのウッドカップ「シェラスタ」です。
こちらはシェラカップの上下にスタッキング可能な点が最大の特徴。天然木の無垢材から職人がひとつひとつ削り出して仕上げた贅沢な作りで、水に強いウレタン加工が施されています。カラーはブラウンとナチュラルの2色展開。
「シェラスタ」はカップ上部の直径が約120mm以下のほとんどのシェラカップの下にスタッキングできます。
シェラカップの下に重ねれば、熱いものが入ったカップをしっかり手のひらで持てます。
熱いものを入れたシェラカップを持つだけなら、持ち手だけでこと足りるように思えますが、具沢山の汁物を入れたシェラカップは、子供や手の力の弱い方が持つには重く感じる場合もあります。特に小さなお子さんは、カップを落としてしまうこともあるので、しっかり持てるかどうかは気を配りたいところ。
一部のシェラカップはスタッキングに相性あり
「シェラスタ」はほとんどのシェラカップの上にもスタッキングできますが、ぴったり重ねられないものも中にはあります。
今回さまざまなブランドのシェラカップでスタッキングを試しましたが、下にぴったり重ねられなかったのは、ベルモント、モンベル、ユニフレームのチタン製シェラカップでした。
各カップに共通するのが、カップ内側底面の直径がシェラスタの外側底面の直径80mmより小さいという点。こういったカップは「シェラスタ」の上にスタッキングしましょう。
下に重ねるカップ上部の直径が約120mmで、高さが約38mm以上、カップ底の直径が約80mm以上あれば、スタッキングできるので、深底のパイント型シェラカップも「シェラスタ」の下に重ねられます。
ダックノット シェラスタ
その2. 小さな万能ホーロー皿
ネルデザインワークス「コザラ12」
蓋(ふた)、小皿、コースターの一個三役
こちらは、再販されるたび即完売してしまうほどの人気を誇る、ネルデザインワークスの定番アイテム「kozara12(コザラ12)」。直径約120mmサイズのシェラカップにスタッキング可能なホーロー製の小皿です。
アイテムの製造は、職人技による陶器のような質感のホーロー食器に定評がある、キッチンウエアブランド・platchamp(プラットチャンプ)。クオリティについては折り紙付きです。
海外製のよくあるホーロー皿は厚さ0.4mm程度で作られているものが大半ですが、こちらは0.8mmと通常の2倍の厚みで作っているため、質感高く蓄熱製に優れています。直火にも対応するので、バーナーやトースターで弱火にかけて食品の温めも可能。(電子レンジは不可)
neru design works(ネルデザインワークス)は、昨今のガレージブランドシーンを牽引する最重要ブランドのひとつ。職人技にこだわった経年変化を楽しめるハンドメイドのアイテムが感度の高い国内外のキャンパーに大人気。ブランドロゴの「0/0(ゼロ分のゼロ)」は、決まった答えのない数式を意味し、一つの正解や既成概念にとらわれない物作りへの姿勢を表している。
「コザラ12」の主な使い方は3通り。ひとつは醤油やつまみなどを乗せる小皿としての用途。メンテナンスのしやすいホーロー製なので、さまざまな食品を乗せられます。
そして、シェラカップの蓋(ふた)としての用途。カップ内の料理や飲み物を保温するほか、ハエや蜂などの虫の侵入も防げます。
最後は、コースターとしての用途。冷たい飲み物をカップの結露でウッドテーブルに輪染みができるのを防いだり、バーナー調理で加熱したカップを置く際に便利です。
使い勝手のいいサイズ感なので、アイデア次第で他にもさまざまな使い方ができますよ。
「シェラスタ」との組み合わせや、シェラカップとの色合わせも楽しい
先に紹介したダックノットの「シェラスタ」の上にもスタッキングが可能なので、ブランドが違ってもぴったり重ねられます。
ネルデザインワークスの「コザラ12」の基本のカラーバリエーションは、ナチュラルとオリーブの2色。他にも、横浜の人気アウトドアショップカフェ・TARP to TARPや、さまざまなブランドとコラボしたモデルも存在します。
シェラカップもブラックのコーティングがされたものや真鍮製のものなど、さまざまなものがあるので、お気に入りのカラーやデザインの「コザラ12」と組み合わせ、カラーコーディネートを楽しむのもおすすめ。
「コザラ12」の詳細はこちら
その3. あると意外と便利!
キャプテンスタッグ「シェラスタッキングザル」
調理や炊飯がはかどる、シェラカップサイズの「ざる」
コスパに優れた高品質なアウトドアアイテムをハイペースで展開する、燕三条のブランド・キャプテンスタッグからも、シェラカップにスタッキング可能なアイテムを展開。そのなかでもおすすめしたいアイテムがこちらの「シェラスタッキングザル」。
シェラカップ型のありそうでなかったざるで、食材の水切りや、米研ぎ、粉のふるいなどさまざまな用途で使えます。キャンプに便利な一人前の流水麺の水切りや、ソロキャンプでのパスタの湯切りにちょうどいいサイズ感です。鍋やおでんなどの具だけをすくいたいときにも便利。
ステンレス製なので、丈夫でメンテナンス製にも優れます。
こちらもスタッキング可能なカップに相性あり
こちらも上部の直径約120mmシェラカップの上下にスタッキング可能ですが、物によっては相性があります。
「シェラスタッキングザル」の下にぴったり重ならなかったのは「シェラスタ」同様で、ベルモント、モンベル、ユニフレームのチタン製シェラカップ。寸法を測ってみると、ぴったり「シェラスタッキングザル」の下に重ねるには、カップ内側底面の直径が約80mm以下で、深さが約42mm以上であることが条件だと分かります。
キャプテンスタッグ ステンレス シェラスタッキングザル
その4. 100均ショップの名品
セリア「食器バンド」
スタッキングしたカップをしっかり固定できるゴムバンド
年々、充実具合が増している100均ショップのアウトドアコーナー。そんななかでもアウトドアアイテムに力を入れているセリアに、スタッキングに便利なアイテムがありました。それがこちらの「食器バンド」。もう手に入れているキャンパーの方も多いのでは?
Y字型のゴム製バンドで、スタッキングしたシェラカップをまとめるのに最適のプチプラアイテムです。
カップの持ち運びがさらにスマートに
こちらのバンドでまとめることで、収納ボックス内での荷崩れや、車で移動中にカップ同士が当たることによって起きる音の発生を減らせます。
何より、この愛用のスタッキングセットをきちっとまとめる気持ちよさが得られるので、そういったことに喜びを感じる方にはとてもおすすめです。
【検証】各ブランドのシェラカップ同士のスタッキングの相性は?
また、今回は異なるブランドのシェラカップ同士のスタッキングについても、人気10ブランドの300㎖サイズシェラカップで検証してみました。その結果にもとづき、2つのグループに分けたのがこちら。
・キャプテンスタッグ「シェラカップ」
・ベルモント「シェラカップ」※ステンレス、チタン同寸法
各グループ同士のシェラカップは、上下関係なくスタキングが可能ですが、グループBのシェラカップは、グループAのシェラカップの上に重ねる必要がありました。裏を返せば順番に気をつければ、ほとんどのシェラカップはスタッキング可能ということ。
ただし、この中にないブランドで、独自の型でシェラカップを製造しているブランドもあるので、そういった場合にはスタッキングに注意が必要そうです。
まだ見ぬシェラカップスタッキングを求めて
今回紹介したアイテムは、シェラカップスタッキングの氷山の一角。寸法さえ合えば、シェラカップへのスタッキングを狙って設計されたアウトドアアイテム以外でも、フィットする可能性を秘めています。
まだ見ぬスタッキング可能アイテムとの出会いに備えて、シェラカップの寸法を頭に入れておきましょう!