今回アイテムを紹介してくれるのは、myXバイヤー白石望さん
キャンプ・釣り・MTB・アウトドアウェア・クルマなど、幅広いアイテムを取り揃える総合アウトドアショップ「GOOD OPEN AIRS myX(グッドオープンエアズマイクス)」で、アウトドアギアを中心にマーチャンダイジングとバイイングを担当している白石望さん。
公私ともにアウトドアとの関わりが深く、キャンプ歴はなんと35年。ツーリングキャンプとオートキャンプがメインで、アクティブシーズンは秋~冬の寒い季節とのこと。テンカラでの渓流釣りや、MTBも楽しんでいます。
そんな白石さんがキャンプ道具を買ううえでこだわっていること、それは3つ。
美しく、オリジナリティがあるもの。メーカーのバックグラウンドがしっかりしているもの。そして壊れにくいシンプルなもの。この3つを意識しています
キャンプ道具に目が肥えている白石さんの愛用ギア、めちゃくちゃ気になるぞ……!
1、機能がスゴい! <焚き火台>のニューカマー
10to10(点と点)「滴火(テキカ)」
「滴火」の存在はメーカー様に直接ご紹介いただき知りました。機能的で、組み立てがラク。これは自分の考える“良い焚火台の条件”にマッチしているな、と感じ購入しました。
北海道発の「10to10」は、こだわりの詰まったユニークな焚き火台をひっさげ、今年秋にデビューを果たした新進気鋭のブランド。「滴火」という名のように、炎がしたたるイメージで細部にまでこだわった焚き火台です。
他にも気に入っているポイントは、二次燃焼しないので薪が熾き火になり熱量が高いところ。加えて細かな作りこみや、拡張性、デザインに込められた意味にもグッときました!
4方のパネルはそれぞれ独立して開閉できる仕組み。状況に応じて最適な姿に変形します。開いたパネルにはケトルやシェラカップを置いて輻射熱で保温したり、湿った薪を乾燥させたりと、じつに機能的。
下部の灰受けは引き出し式で、処理がカンタン。脚が高いので熱による地面へのダメージを軽減できますし、河原などの石がゴロゴロしているような立地でも立てやすい。
唯一無二のデザインと機能は、これから“焚き火台業界”に旋風を巻き起こす予感……!
「滴火」の詳細はこちら
2、 満を持して登場した画期的<バーナー>
MSR「ウインドバーナー パーソナルストーブシステム」
MSRの展示会で本国で展開されていたバーナーが、ついに日本でも発売されることを知り、今か今かと心待ちにしていました。
発売に至るまで紆余曲折ありましたが、そのストーリーももはや魅力の一部。2020年の春に発売したときは「やっと出た!!」と歓喜しましたね!
MSRの本国アメリカではすでに発売されていましたが、“世界一厳しい”と言われる日本のガス機器適合性検査が壁となり、展示会のお披露目以降、なかなか発売にたどり着けなかったというエピソードが。
リリース情報は以前から世に出ていたので、多くの方が首を長くして待っていたことでしょう!
上記画像のように、火口はメッシュスクリーンで一般的なガスバーナーのように炎が立つわけではありません。
この独自の火口と専用ポット下部がピタッとハマるため風の影響をほとんど受けず、バーナーが生み出す熱をロスなくポットに伝えます。MSRらしい秀逸な構造です。
全てのパーツをポットの中に収納できるので、携行時はスマート&コンパクト。
MSRというブランドが好きということもありますが、環境に左右されない強さ、ポットとバーナーの接続ポイントが多く、ポットがセッティングしやすい点が気に入っています。
「ウインドバーナー パーソナルストーブシステム」の詳細はこちら
MSR ウィンドバーナーパーソナルストーブシステム
3、 使い込むほど、指先の感覚が研ぎ澄まされる<グローブ>
ランプグローブス「ユーティリティーグローブス スタンダード」
オートバイクでのツーリングキャンプをする白石さんにとって、グローブは重要なアイテム。「良いグローブないかな〜」と探していた際、ランプグローブスと出会ったそう。
柔らかい鹿革で、手にフィットします。縫い目があたって痛くならないように縫製してあるのも◎。バイクの運転やアウトドア作業には、繊細な操作感を得られるグローブが最高です!
ランプグローブスは“日本一の手袋の産地”、香川県で生産。丁寧に縫製してつくっているだけあり、装着したときの手馴染のよさは格別の仕上がり。
使い心地の良さはもちろんですが、装着した際のシャープな印象もお気に入り。カラー違いやウィンターモデルも狙ってます
コンパクトなショートタイプ、通気性の高いパンチングタイプ、裏ボア仕様のウィンタータイプなどシーンに応じて選べるほか、カラーバリエーションも豊富に展開。自分好みを選ぶ楽しみもありますね。
「ユーティリティーグローブス スタンダード」の詳細はこちら
4、 その道の達人が作った<フライパン>
九雲(くも)「鉄のフライパン24」
単純にモノとしてカッコいいというのもありますが、製造工程、素材などすべてにこだわりがある。永く使っていけるものだったので、これは購入しようと思いました。家でも日々使っています。
九雲は「日本の食を家庭の味で伝えていく」というコンセプトのもと立ち上がったブランド。日本に馴染のある調理器具をたくさん手掛けています。
モノ作りへの熱量がハンパなく、商品や加工ごとに職人と工場を選び、全国各地にいるその道の精鋭によって作っているそう。
「鉄のフライパン」シリーズは、1枚の厚い鉄板を叩いて丸くしています。手間ひまかかる製法なわけですが、こうすることで密度が増して蓄熱性が高まり、油馴染みもよくなるんだとか。
「あなたと、ずっとずっと一緒に育っていきます。」と公式サイトに書かれているように、頑丈な作りで、柄を交換しながら使うことを前提としているので、メンテナンスをしながら経年変化を楽しむことができます。
サイズ展開は26、24、22、20cm。小ぶりなサイズは目玉焼きやアヒージョ、大きなサイズはステーキや炒め物に◎。
使えば使うほど焦げ付きにくくなり、味も出てくる。野菜炒めのようなシンプルな料理もこのフライパンで調理したものは美味しいし、目玉焼きの裏面カリッが忘れられなくなります!
「九雲 鉄のフライパン 24」の詳細はこちら
九雲 鉄のフライパン 24cm
5、好きすぎて6枚持ち! 万能な<マルチシート>
グラバー「オールウェザーブランケット」
20年ほど前から愛用しているという、グラバーのオールウェザーブランケット。「とにかくこれが無いと私のキャンプは始まらないです」と白石さん。新品のストック含め6枚も所有しているほど愛して止まないアイテム。
キャンプ場に到着したら、最初にこれを広げることから始まり、その上に車から出した荷物を置き、テントサイトを設営。折りたたんでボックス類の下敷きや、テントのグランドシートとしても使いますし、撤収の際はギアを一度この上に集めてから車に積み込んでいます。とにかく活躍の場が多いです。
使われている素材は、3種類。プラスチックフィルム、アルミニウム、ポリエチレン繊維、そしてまたプラスチックフィルムを重ねて4層にすることで、保温性と耐久性を実現しているんです。実はこれ、NASAが開発! そりゃ、すごくないはずがない。
サイズは約152×213cmの長方形。四隅にハトメがあるのでペグダウンOK! 風にめくられることもないし、簡易タープにも変身します。
シートとしての役割はもちろん、保温ブランケットにもなるのでキャンパーのマストアイテムです。
シルバー面は体温の約80%を反射。だからあったかい!
グラバー オールウェザーブランケット
バイヤーならではの目利きが光る
白石さんのリアルな愛用品から見て取れるように、myXでは地下1階から2階までの広大なフロアに定番品からマニアックなアイテム、アウトドアメーカー以外の逸品など、独自の目利きでセレクト。目新しい製品を探している人にとっても、ワクワクできるお店なんじゃないかな、と個人的には思っています。
店舗は、横浜駅きた東口Aより徒歩7分。一部商品はオンラインストアでも購入できます。ぜひチェックしてみてください!