3つの有名ショップに“2021年の売れ筋”を聞いてみた
2021年もたくさんのアウトドアギアが生まれ、多くのヒット商品が誕生しました。キャンプ場はどこも混雑している話を耳にしましたし、きっとキャンプデビューした方も多かったのではないでしょうか?
この1年、CAMP HACKでは様々なアイテムを紹介してきましたが、実際の売れ行きってどうなのか気になりますよね。
そこで今年も、独自の目利きでアウトドアアイテムをセレクトしている「GOOD OPEN AIRS myX(グッドオープンエアズマイクス)」、「AlpenOutdoors(アルペンアウトドアーズ)」、「Orange(オレンジ)」の3ショップに『2021年の売れ筋TOP5』を聞き取り調査!
まずは25周年を迎えたあの人気ショップのランキングから見ていきましょう!
「マイクス」の売れ筋TOP5
今年の春に25周年を迎えた「グッドオープンエアズマイクス」。キャンプ、釣り、MTB、アウトドアウェアなど幅広いアイテムを取り揃えるほか、クルマの販売もおこなっています。横浜に店舗を構え、ネットショップは「公式オンラインストア」と「マイクスPayPayモール店」を展開。
そんな「マイクス」で今年もっとも売れたアイテムとは?
【第5位】シートゥーサミット「キャンププラスS.I.マット」
第5位は、シートゥーサミット「キャンププラスS.I.マット」です。7.5cmの厚みがあり、冬の冷気をシャットアウトして快適な寝心地を体感できます。冬季も使えるモデルで10,670円(レクタンギュラーレギュラーワイドの場合)というコストパフォーマンスの高さも人気の理由になりました。
スリーピングマットにはR値という断熱性をあわらす数値があり、R値が高いほど冷気が伝わりにくい証。
「キャンププラスS.I.マット」のR値は4.3で、厚みが7.5cm。同メーカーの3シーズン用マットのR値は3.1、厚みが5cmということを踏まえると、「キャンププラスS.I.マット」は冬季に向いている断熱性の高いマットといえます。
初めてインフレータブルマットを検討中の方や、今お持ちのマットからアップグレードしたい方にもおすすめできます!
シートゥーサミット キャンププラスS.I.マット(レクタンギュラーレギュラーワイド)
シートゥーサミット「キャンププラスS.I.マット」の詳細はこちら
【第4位】グリーンモーション「エコキッチンクリーナー」
油汚れに少量をスプレーしてペーパーで拭き取る、または少量の水で洗い流すだけで、しっかり汚れが落ちます。特に冬のキャンプはお湯でも洗い物って大変ですよね。そんなときにも重宝しますし、年末のキッチン周りのお掃除でも活躍間違いなしです。
エコなキッチン洗剤が第4位にランクイン。「エコキッチンクリーナー」は成分の98%以上が水でできているので、最後に洗い流す必要がありません。
加えて青森ヒバのエッセンシャルオイルが配合されているため香りがよく、グリルなどの油汚れ臭も軽減する効果が期待できるスグレモノ。
昨今SDGsへの関心が高まっており、個人での取り組みとしてこのような商品がより注目され選ばれているのではないかと思っています。
キッチン用のほか、洗濯用、家具や床、浴室など家の中でマルチに使えるタイプも展開。地球にやさしい洗剤です。
グリーンモーション エコキッチンクリーナー
【第3位】AOクーラーズ×マイクス別注「24パックビニールソフトクーラ―(クレイジーグレー)」
第3位は、今年のマイクス別注カラーであるクレイジーグレーのAOクーラーズです。同色のグレーでまとめたカラーはクラシックで落ち着いた雰囲気があり、たくさんの方にご好評いただきました。
例年人気を集めているマイクスの別注カラーシリーズ。2021年はクレイジーパターンのグレーが新登場。AOクーラーズの24パックモデルは大きすぎず小さすぎず、街でも兼用しやすい絶妙なサイズ感が人気を呼んでいます。
抜群の保冷力+PVC生地を使用しているので、タフで汚れに強く、お手入れも楽。ハードクーラーとのダブル使いやソロキャンプ、買い物など普段使いと幅広い用途で選ばれています
前年同様、別注カラーは早々に売り切れてしまうので、気になる方はマイクスのインスタグラムや通販サイトをチェックし早めに狙うのが吉!
AOクーラーズ×マイクス別注 24パックビニールソフトクーラ―
【第2位】ゼインアーツ「オキトマ2」
ソロやデュオで楽しむキャンプにぴったりなサイズ感の「オキトマ2」は、発売前からお問い合わせを多くいただきました。前室とインナーテントの配置が工夫されており、今までにはなかった構造が多くの方にはまったのではないかと思います。
2019年にゼインアーツが本格始動してからというもの、必ずと言っていいほど毎年各ショップの売れ筋ランキングに登場し、熱烈なファンが多いゼインアーツ。マイクスでは第3位に今年夏に発売されたばかりの新幕「オキトマ2」がランクイン!
別売のポールを使ってパネルを跳ね上げ、ドアパネルとサイドを開ければ、開放的なリビングスペースが作れます。シェルターとしても使用でき、使い勝手抜群です!
インナーテントは吊り下げ式なので、雨のときでもインナーを濡らさずに設営・撤収OK。自立式のため地面のコンディションにも左右されません。さらにフットプリントが付属しているので、前室に敷けば着座スタイルのリビングルームができあがるところも◎。
ゼインアーツ「オキトマ2」の詳細はこちら
さて、第1位に輝いたのは……⁉︎
【第1位】スナグパック「ベースキャンプスリープシステム」
マイクスで2021年最も売れたアイテムは、イギリス生まれのブランド「スナグパック」の寝袋!
2つの寝袋を取り外したり重ねたりすることでオールシーズン対応できるのが一番の魅力です。ソロキャンパーからファミリーキャンパーまで幅広い層のお客様に人気でした。化繊なので丸洗いできてお手入れも楽です!
スナグパックは高品質でコストパフォーマンスのいい寝袋をいくつか出していますが、「ベースキャンプスリープシステム」はアウターに撥水性のある「Aqualight」、インナーにソフトな素材の「Supersoft」、中綿にシリコーン加工ポリエステル中空繊維「Isofibre」を封入しています。
アウターとインナーを連結すると快適外気温度は−12度で、冬のキャンプにも対応できるスペックを持ち合わせています。標準装備として圧縮用バッグがついているので、コンパクトに持ち運べる点もいい!
高いスペックがありながら16,500円(税込)とコスパも良く、冬キャンプを始める人も買いやすい寝袋です。
マイクスでは12月26日まで『Snugpak POPUP』を開催中とのこと。寝袋のほかメンズアウターやテントブーツなど豊富なアイテムが一挙勢揃い。スナグパック製品を手にとって確かめたい方は是非お店へGOGO!
スナグパック ベースキャンプスリープシステム
スナグパック「ベースキャンプスリープシステム」の詳細はこちら
お次は、体験型アウトドアショップとして人気の大型店のランキング!
「アルペンアウトドアーズ」の売れ筋TOP5
北は北海道から南は鹿児島まで、全国に16店舗を構える「アルペンアウトドアーズ」。今年は新たに神奈川県横浜市、静岡県浜松市、徳島県の3エリアに店舗がオープンし、今年も勢いのあるアウトドアショップです。
そんな「アルペンアウトドアーズ」で今年もっとも売れたアイテムとは?
【第5位】プリズム「クレイモアV600+ アルペンアウトドアーズ限定カラー」
第5位は、充電式サーキュレーターとして昨年大ヒットした「クレイモアV600」の改良版「クレイモアV600+」のアルペンアウトドアーズ限定カラーです。稼働時間が長くなり、夏場のテント内の暑さ対策だけでなく、冬場のテント内の暖気循環にも活躍します
「V600」シリーズはワイヤレスで使う場所を選ばない軽量&コンパクトな扇風機。今季モデルはバッテリー容量が6,000mAhから7,800mAhに増え、連続使用時間が5〜15時間から7〜32時間に大幅アップ !
通常カラーはウォームグレーですが、アルペンアウトドアーズ限定カラーとして写真のブラックとタンがラインナップしています。
卓上で立てて使ったり天井からぶら下げたり、状況に応じて使い分けOK。さらに風量は4段階に調整でき、オフタイマー機能で自動でOFFになるなど、機能も十分。
コンパクトなサイズですし、見た目もインテリアに馴染むのでテレワークでの使用もおすすめです。
クレイモアV600+ 限定カラー(タン)
クレイモアV600+ 限定カラー(ブラック)
プリズム「クレイモアV600+ 限定カラー」の詳細はこちら
【第4位】ナンガ「オーロラ550 アルペンアウトドアーズ限定」
防水性に優れた素材「オーロラテックス」を使用しているのでシュラフカバーいらず。結露などでダウンが濡れて保温力が低下するのを防ぎます。キャンプでのタフな使用を想定して耐久性を重視し、40デニールの厚めの生地をチョイスしました。ダウンも650FPの質の良いホワイトダックを使用しています
ナンガにはもともと「オーロラ350」「オーロラ500」「オーロラ750」が定番品として展開されていますが、「オーロラ500」をベースにダウン量を50g増量、さらにスタイリッシュなブラック×コヨーテカラーを採用したアルペンアウトドアーズの限定仕様が第4位にランクイン。
表地はハリがあるので「かさばりそうだな〜」と感じるかもしれませんが、裏地には20デニールの薄手ナイロン生地を使用しているため、収納時はランタン1つ分くらいのサイズ感に。
快適使用温度は0度から−5度まで。3シーズン活躍できるスペックです。
ナンガ オーロラ550
ナンガ「オーロラ550」の詳細はこちら
【第3位】コールマン「アウトドアワゴン アルペンアウトドアーズ限定カラー」
第3位は、キャンプキャリーとして定番のコールマン「アウトドアワゴン」の限定カラーです。アースカラーでフィールドにマッチする「ダルゴールド」カラーがよく売れました。テントやチェアなども同カラーでラインナップし、トータルコーディネートできるようにしました
コールマンの爆発的ヒットモデル「アウトドアワゴン」の限定カラーがランキングに登場。やはり周りの人とかぶりにくい限定カラーは強いですね!
今やこの手のワゴンは多くのメーカーが手掛けるようになってきていますが、コールマンのよさは、なんといっても操作性の高さ。ハンドルが左右に動くので動かしやすく、タイヤが大きくしっかりしているため砂利道や多少の段差もひょいと進めます。
キャンプシーンに限らず、普段の日用品のまとめ買いで使ったり、子ども部屋でおもちゃ箱代わりにしたり、引越しのときに活用したりと、日常生活でも使えるマルチなワゴンです。
コールマン アルペンアウトドアーズ限定 アウトドアワゴン ダルゴールド
コールマン「アウトドアワゴン 限定カラー」の詳細はこちら
【第2位】スノーピーク「焚火台Lスターターセット」
私もかれこれ20年以上愛用していますが、今も現役で使用できるほどタフな構造で長く使うことができる1台です。オプションが充実しているので、使う方のスタイルに合わせた拡張が可能です
第2位は“焚き火台の定番”と名高いスノーピークの焚き火台が登場。スターターセットは、焚き火台Lの本体、収納ケース、ベースプレート、炭床がワンセットで、単体購入よりお得な価格になっています。
焚き火デビューされる方はもちろん、芝など地面にダメージを与えないつくりなので環境負担を減らしたいと考えている方々にも支持されたのではないでしょうか
一過性の楽しみではなく、「生涯の趣味」としてキャンプを楽しみたい人にぴったりの焚き火台が第2位にランクイン!
スノーピーク 焚火台Lスターターセット
スノーピーク「焚火台Lスターターセット」の詳細はこちら
さぁ、栄えある第1位の売れ筋アイテムは…?
【第1位】コールマン「タフスクリーン2ルームハウスMDX+」
アルペンアウトドアーズで今年最も売れたのは、コールマン2021年の新作テント!
ダークルームテクノロジー搭載でテント内の温度上昇を抑えられるだけでなく、寝室部が暗くなることで朝日で目が覚めることなくゆっくり就寝できます。夏でも涼しいテントとして、コールマンの新顔が堂々の第1位となりました
光を90%以上ブロックし、暑い日の睡眠を快適にしてくれるなんとも頼もしいテント。
さらに前モデルからのアップデートポイントとして、寝室のポール構造をリビング同様クロスフレームに変えたことで天井と床面が広くなり、居住性がアップ。これにより風で受ける影響も少なくなりました。加えて設営がよりカンタンになったのも◎!
MDX+よりも大きいサイズのLDX+もあり、家族構成、キャンプスタイルに合わせてチョイスできるのも人気のポイントです
コールマン「タフスクリーン2ルームハウスMDX+」の詳細はこちら
「Orange」の売れ筋TOP5
昨年は大阪市、古河市、藤沢市、相模原市に続々とオープンしたかと思えば、今年は三重県にある日本最大級の商業リゾート施設内にも新店舗が誕生し、とにかく勢い止まらぬ「Orange」。クラウドファンディングを活用して新製品のデビューを成功させるなどPR力も注目されています。
そんな「Orange」で2021年にもっとも売れたアイテムとは? クラファンから誕生したあの“爆売れアイテム”、今年は何位に登場するのか、はたまたランク外になってしまっているのか⁉︎ 予想しながらご覧ください!
【第5位】キャンプマニアプロダクツ「エトス缶」
第5位は、モーターサイクルの世界から誕生したガソリン携行缶です。注ぎ口が細いので、キャンプで使用するストーブやランタンなどに直接注ぎやすくとても便利です。
エトス缶とは、オートバイ用品部品の総合メーカー「エトスデザイン」から生まれたガソリン携行缶の通称で、オリーブグリーンはキャンプマニアプロダクツの別注カラー。
UN規格取得品(国土交通省が定めた基準を満たした危険物を輸送・貯蔵しておく容器)なので、アルコール燃料や灯油、ガソリンも安心して持ち運ぶことができます。これもキャンパーのみなさまに支持された理由ではないでしょうか。
容量は2.5Lで、1泊分の燃料を携行するには十分なサイズ。寒冷シーズンのキャンプは燃料を持ち運ぶことが多くなりますが、「ポリタンクはちょっと味気ないな……」と感じている方はマストチェックですよ。
キャンプマニアプロダクツ「エトス缶」の詳細はこちら
【第4位】ユニフレーム×Orange別注「焚き火テーブル」
傷・汚れ・熱に強く、ハードに使えるテーブルとして長年売れ続けているユニフレームの「焚き火テーブル」の別注カラーが第4位にランクイン。
通常版はサイドのウッドパーツがホワイトアッシュですが、別注版では色の濃いウォルナットを使用しました。高級感が増し、どんなサイトでも合わせやすい仕様になっています。
ウッドパーツにはユニフレームとOrangeの焼印入り。色が濃くなるだけで引き締まった印象になりますね。
ウッドアイテムは同色系にまとめると統一感がグッとアップするので、ダークブラウン系が多い方は必見です!
ユニフレーム×Orange別注「焚き火テーブル」の詳細はこちら
【第3位】ゼインアーツ「ゼクーM」
当店でも品薄状態が続いており、発売時は抽選販売とさせて頂きましたが、応募が集中してサーバーがパンクしてしまい、お客様にはご迷惑をおかけしてしまいました…。とにかくゼインアーツのテントは絶大な人気があります!
ワンポールテントにありがちだったデッドスペースを限りなくなくしたゼインアーツの「ゼクーM」が第3位に登場! 今年夏には大人数に対応するLサイズが新登場し、ゼクーシリーズの人気はますます加速中。
テント内上部にはランタンを引っ掛けられるテープハンガーがあり、シーンに応じて好きな高さに吊るせるようになっています。本当隙がないんですよね、ゼインアーツのデザインって……! 実用性もバッチリです。
唯一無二の美しいデザインも多くのキャンパーを魅了している理由のひとつ。残念ながら2021年12月21日現在どのショップでも在庫なし。入荷を待ちましょう!
ゼインアーツ「ゼクーM」詳細はこちら
【第2位】グリップスワニー×Orange別注「カウハイドグローブG-70」
第2位は、1.3mm厚の牛革を使用したタフなグローブです。とても柔らかい革を使用しているので手になじみ、操作性が抜群です。
焚き火にまつわるアイテムを数多く展開しているグリップスワニー。売れ筋の「G-70」のスペックはそのままに、カラーをシックな赤色に変更。渋くもあり、スタイリッシュでもあり、この絶妙な赤色がめちゃくちゃカッコいい……。
女性サイズ、キッズサイズもラインナップしているので、ご家族お揃いでご使用いただけます。
革は使い込むほど味が出てくるので、育てていく楽しみを感じられる点も道具を愛でるキャンパーには魅力的。3,850円(税込)という手頃な価格も売れている理由のひとつでしょう!
グリップスワニー×Orange別注「カウハイドグローブG-70」の詳細はこちら
さぁ、いよいよ第1位の発表です!
【第1位】アウトドアスパイス「ほりにし」
昨年に引き続き「ほりにし」が不動のトップとなりました。一部スーパーでもお取り扱いが始まりましたので、より多くの方に手に取って頂ければ嬉しいです。
はい、きました! 今年も「ほりにし」が堂々の第1位に! このスパイス本当にクセになるんですよね。
Amazonでも星4.4という高評価。お肉はもちろん、パスタ、ホットサンド、チャーハン、サラダのドレッシングやスープの隠し味として、万能に使えます。
ニンニクの旨味がガツンとくるので、料理によって「どのくらい振りかけようかな〜」と自分好みを探る楽しみも。
12月1日にクラウドファンディングで達成率16654%の記録を出したプレミアムほりにし「金のほりにし」も遂に一般販売となりました!
「金のほりにし」は白トリュフソルトをブレンドし、構想から1年かけて完成した自信作とのこと。バリエーションが増え、今後“ほりにしフリーク”はどんどん増えていくことでしょう!
アウトドアスパイス「ほりにし」
アウトドアスパイス「ほりにし 辛口」
アウトドアスパイス 「ほりにし プレミアム」
アウトドアスパイス「ほりにし」の詳細はこちら
今年よく売れたアイテムには理由がある?
大型の幕モノは使い勝手のよさが際立つモデルが多くの方に支持され、また流行に左右されない定番品も安定して売れていることが見てとれる結果となりました。
そして、限定数ということもあってか、別注モデルも強いですね……! キャンプがブームからカルチャーへと発展していくなかで、周囲と差別化を図りたいキャンパーさんも多いのではないかなぁと、今回の売れ筋を見て感じました。
今回登場した総勢15アイテムが気になった方は、ぜひ店頭やオンラインでチェックしてみてくださいね。
取材に協力してくださったショップの皆さま、今年もありがとうございました!