アウトドアジャケットの選び方
アウトドアジャケットを選ぶときに、どのような基準で選んでいるでしょうか。
デザインやカラーなどを中心に選ぶ方も多いと思いますが、失敗しないためにも以下の4点に着目して選んでみてください。
それでは、アウトドアジャケットを選ぶポイントをひとつずつ見ていきましょう。
種類
アウトドアジャケットにはさまざまな種類があります。ここでは代表的な5種類のアウトドアジャケットをご紹介します。
ダウンジャケット
ダウンジャケットとは、アヒルやガチョウなどの天然羽毛(ダウン)を使ったアウターです。ダウンは毛と毛が絡まらない特徴があり、空気を多くため込むことができます。
そのため、見た目もボリューム感を感じます。ダウンジャケットは保温性や吸放湿性に優れていることが特徴で、アウトドアシーンでも活躍するでしょう。
化繊中綿ジャケット
化繊中綿ジャケットとは、ポリエステルなどの化学繊維を使っているアウターです。ジャケットに入っているのは人工的につくる綿ですが、ダウンのような保温構造を再現してます。
また、ダウンよりも耐水性に優れるアイテムが多いです。一方で、ダウンに比べると保温力や吸湿性はやや劣る傾向があります。
マウンテンパーカー
マウンテンパーカーとは、登山用につくられたフード付きのアウターです。山などの高所では天候が変わりやすく、過酷な状況から人命を守るため保温性や耐久性に優れるアイテムになります。
近年はタウンユースのウェアとしても定着しており、機能面だけではなく、デザイン性が高いものも増えています。
パッカブルジャケット
バッカブルジャケットとは、コンパクトに折りたたんで持ち運べるアウターです。「バッカブル」は「コンパクトにしまうことができる」という意味があります。
ジャケットに付属した小さな収納袋に入れるタイプや、ジャケット本体に装備されたポケットに入れるタイプがあります。持ち運びに便利な特徴から、カバンに入れて急な雨などにも対応できる点が特徴です。
ボアジャケット
ボアジャケットとは、表面や裏地、襟元などにボア素材を採用したアウターです。モコモコとした見た目が特徴となります。
高い防寒性があり、秋冬のアウターとしても人気があります。デザインも豊富に展開されており、タウンユースやアウトドアシーンで重宝します。
着用シーン
アウトドアジャケットは、着用シーンを考えて選ぶことも大事です。着用シーンにより、必要な機能などが異なるからです。ここでは、以下のとおり5つのシーンに合わせたアウトドアジャケットの選び方をご説明します。
キャンプ
冬や朝晩が冷え込む春・秋のキャンプでは、保温力の高いジャケットが必要になります。また、焚火や調理などで火を使う場面があるため、難燃素材を使用したジャケットもおすすめです。
登山
登山用のアウトドアジャケットは、速乾性のある化学繊維を使っているものや保温機能が高いものを選んでみましょう。荷物を背負って歩くため、バッグに入れたときに軽い、かさばらないという点も重要です。
バイク
バイクを乗るときのジャケットは、できるだけ専用のものにしましょう。タウンユース用のジャケットなどでは、走行中に服がバタバタして、秋冬になると冷たい空気がジャケットのなかに入ってしまうこともあります。バイク用のジャケットは防寒性を意識して、専用ジャケットを検討しましょう。
タウンユース
タウンユースの場合は、ストレッチ性や防水性、防風性などを意識して選びましょう。持っている服と合わせやすいデザインやカラーを選ぶのもポイント。また、寒さ、雨や雪から身体を守ることを考えると、保温性にも注目したいところです。
ビジネス
ビジネスシーンでアウトドアジャケットを着用する際は、スーツなど着用するビジネスウェアとの相性を考えましょう。基本的にはあまりに派手なデザインのジャケットは避けて、落ち着いた色やデザインのものを選ぶのが無難です。単色のジャケットでグレーやネイビー、ブラウンなどのカラーがいいでしょう。
着用シーズン
着用シーズンによってもアウトドアジャケットに必要な機能や特徴が変わります。ここからは、夏と冬のアウトドアジャケットの選び方をご説明します。
夏
夏は気温が高いため、ムレないように通気性が高いジャケットを選びましょう。日焼け対策として、UVカット機能がついているものもおすすめです。
ジャケットといえば着用するのは冬場のイメージがあるかもしれませんが、軽量で撥水性に優れたタイプなど、夏場に使いやすいジャケットも多数、展開されています。
冬
冬に着るアウトドアジャケットは、何より保温性が重要。フリースやダウン入りなど厚手の生地を選んでみてください。
また、雪や雨でも濡れにくい防水性にも気をつけたいところです。冷たい風で身体が冷えないように、防風性も意識してみましょう。
素材
アウトドアジャケットにはさまざまな素材が使われています。そのなかで、以下のコットン、ナイロン、ゴアテックスの特徴をご紹介します。
コットン
コットンを使ったアウトドアジャケットは、難燃性が高く丈夫な特徴があります。しかし、雨や雪で濡れると重くなるため、アウトドアシーンで長時間着用する場合は撥水加工が施されたアイテムがいいでしょう。
ナイロン
ナイロンは、軽量で摩擦に強い特徴があります。そのため、アクティブに動くシーンにも耐えられるでしょう。ポリエステルなどの化学繊維よりも耐久性が高く、手入れがしやすい点も特徴です。一方で熱には弱く、キャンプの際に焚き火のそばで着用すると火の粉で穴が空きやすいので注意しましょう。
ゴアテックス
ゴアテックスは、アメリカのゴア社が開発した防水透湿性素材です。水を通さず、水蒸気のみを通すため、濡れやムレに強い特徴があります。機能性が高い反面、ゴアテックスを採用しているジャケットは価格が割高です。
アウトドアジャケットの人気ブランド15選
ここからは、アウトドアジャケットの人気ブランドとして、以下の15ブランドをご紹介します。それぞれのブランドの特徴を把握して、アイテム選びに活かしましょう。
ザ・ノース・フェイス
ザ・ノース・フェイスは、アウトドアブランドの代表格として傑作ジャケットを多数、輩出しています。1968年にアメリカのカリフォルニア州で誕生したブランドであり、ブランド名は登山の難関ルートである「北壁」に由来しているそうです。
ザ・ノース・フェイスでは、ガジェットハンガーコートがおすすめ。ゴアテックス素材が採用されており防水透湿性が高いです。また、大容量のポケットには、スマホだけではなくタブレットも収納することができます。
ザ・ノース・フェイス ガジェットハンガーコート
コロンビア
コロンビアは、アメリカに本社を構えるアウトドアウェアやアウトドアギアを展開するブランドです。アウターだけではなく、スポーツウェア、靴などアウトドア系の幅広いアイテムを手がけています。アウトドアシーンに最適な機能性と、スタイリッシュなデザインが特徴といえるでしょう。
コロンビアのおすすめアウトドアジャケットはこちらです。コロンビア独自素材のオムニテックを採用しており、防水性の高さとムレにくさが特徴です。トレッキングからタウンユースまで利用できるでしょう。
コロンビア ストームジャケット
アークテリクス
アークテリクスは、1989年にカナダで誕生したアウトドアブランドです。登山にも着用できる高機能なアイテム、スタイリッシュなデザインでタウンユースにも馴染む点が特徴になります。ゴアテックス素材を採用するなど、高機能で防水透湿性に優れたジャケットが豊富に展開されています。
アークテリクスからは、以下のジャケットをご紹介します。動きやすさを追求したべーターシリーズのジャケットは、アウトドアシーンを中心に活躍します。ゴアテックス素材を採用しつつ、軽さも魅力です。
アークテリクス ベータ LT ジャケット
モンベル
モンベルは、日本で誕生したアウトドアブランドです。比較的安価でありながら、高機能なアイテムを豊富にラインナップしています。たとえば、マウンテンパーカーは、シンプルなデザインで機能に優れています。アウトドアシーンだけではなくタウンユースにも適するでしょう。
モンベルのマウンテンパーカーからは、クラッグジャケットをご紹介します。防風性と撥水性の高さが特徴であり、ストレッチ性にも優れています。薄手ながら保温性もあり、運動量が多いシーンにも適します。作業着として着こなしてもいいでしょう。
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パタゴニア
パタゴニアは、1965年にアメリカのカリフォルニア州で設立されたアウトドアブランドです。登山やサーフィンなどのアクティビティウェアを中心に、リュックなどのギアも製造しています。1980年代には日本にも直営店が出店しました。
シンチラシリーズは、タウンユースで爆発的な人気を誇ります。性能だけではなく、タウンユースでも重宝するデザイン性もパタゴニアの強みでしょう。クラシックシンチラジャケットは、コンパクトに収納できる1着です。保温性と風を退けるスタンドアップカラー、フロントジッパーが特徴になります。
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ウィメンズ商品をパタゴニア公式サイトで見る
ワークマン
ワークマンは、作業服の販売で国内最大級のチェーン店です。近年では作業服だけではなく、カジュアル衣料にも注力しています。低コストで高い機能性がワークマンの特徴といえるでしょう。若者や女性からの支持も高く、アウトドアシーンを中心に重宝するアイテムが揃っています。
ワークマンからは、防寒裏アルミコートをご紹介します。裏地にはアルミが採用され、魔法瓶と同じ構造から保温性が抜群。表地は引き裂きを防ぐ生地が採用されており、作業やアウトドアにも最適です。
ユニクロ
ユニクロは、1949年に山口県で創業したアパレルブランドです。カジュアルで低価格なアイテムを豊富に展開しており、老若男女問わず愛用できることが特徴です。ベーシックなデザインと多彩なカラーバリエーションにより、コーディネートがしやすいでしょう。
ユニクロの定番・ウルトラライトダウンジャケットは、リーズナブルな価格でありながら「薄い・軽い・暖かい」を実現。インナーとしてもアウターとしても使い勝手がいいので、1枚持っておいて損はないアイテムです。
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スノーピーク
スノーピークは、新潟県三条市に拠点を構えるアウトドア用品メーカーです。キャンプ用品などを中心に、さまざまなアイテムを展開しており、色やシルエットに派手さはないものの、それが洗練されたデザインとなっています。
スノーピークのジャケットでは、リサイクルナイロンリップストップダウンコートがおすすめ。保温性が高く、ダウンは撥水加工されているためアウトドアシーンにも適します。大きめのポケットも収納力があり、重宝するでしょう。
スノーピーク リサイクルナイロンリップストップダウンコート
ナンガ
ナンガは、滋賀県に拠点を置くアウトドアメーカーです。国内生産でダウンの質にこだわりを持っています。永久保証をしている点もメーカーの自信がうかがえます。もともとシュラフメーカーとして知られていましたが、最近ではダウンウェアも人気です。
ナンガからは、オーロラダウンジャケットをご紹介。ナンガが独自開発したオーロラテックス素材は、防水透湿性が優れており、保温力を高めつつ防水防風性を保っています。ポケットの内部の起毛素材、袖口は冷気を遮断するつくりも特徴です。
ナンガ オーロラダウンジャケット
チャムス
チャムスは、1983年に設立されたアウトドアブランドであり、ブービーバードのロゴが印象的です。カラフルで目立つキャンプグッズから、機能性の高いアウターまで幅広いアイテムを取り扱っています。楽しさ、高品質、シンプルをコンセプトとしており、アウターもほかにはないデザインが特徴です。
チャムスからは、ボンディングフリースジャケットをご紹介します。チャムスの冬場の定番アイテムとして、抜群の暖かさが魅力です。真冬にはアウターとしてもインナーとしても活躍するアイテムになります。
チャムス ボンディングフリースジャケット
マムート
マムートは、スイスに拠点を置く登山用品を中心にしたアウトドアブランドです。シンプルでカラーバリエーションが豊富なアイテムが数多く展開されています。デザイン性の高さから、女性の登山初心者にも人気のブランドとなっています。
マムートのジャケットでは、アルティメットVソフトシェルフーデッドジャケットがおすすめ。耐風性に優れており、過酷な状況の登山にも適します。また、通気性が高く、ムレを防いでくれます。デザインがシンプルなため、タウンユースにもいいでしょう。
マムート アルティメットVソフトシェルフーデッドジャケット
カリマー
カリマーは、1946年にイギリスのパーソン夫妻が設立したアウトドアブランドです。ブランド名のカリマーは「carry more(もっと運べる)」に由来しているとのこと。カリマー独自素材のライノクロスは、厚手のナイロンに特殊加工のワックスでコーティングされ、使い込むほど味わいがでます。
カリマーのジャケットでは、トライトンジャケットがおすすめ。防風性と撥水性の機能を保ち、肌触りが上質な定番のマウンテンパーカーです。適度な保温性がタウンユースにも適します。
カリマー トライトンジャケット
ヘリーハンセン
ヘリーハンセンは、ノルウェーに本社を置くスポーツアパレルメーカーです。ヨットなどのマリンスポーツでは、知名度の高さがあります。1990年代には、ストリートやヒップホップシーンでも著名なブランドになりました。
ヘリーハンセンからは、オーシャンフレイジャケットをご紹介します。雨の中でも身体を守るヘリーテック素材が特徴です。海上人命安全条約に準ずるリフレクトサイトのワッペンがついており、視認性の高さも強み。高い強度、防水性、透湿性からアウトドアシーンを中心に活躍するでしょう。
ヘリーハンセン オーシャンフレイジャケット
エーグル
エーグルは、フランスのブランドでありラバーブーツが有名です。1853年にヒラム・ハッチソンがゴム工場を設立して以来、ラバーブーツを製造してきました。1920年代からはアパレルにも進出してレインコートなどを生産しています。
エーグルは、シャンタループ ダウンジャケットがおすすめ。柔らかさを感じつつも、防水透湿性にも優れています。クラシックなデザインであり、タウンユースにも問題ないでしょう。
エーグル シャンタループ ダウンジャケット
シェラデザインズ
シェラデザインズは、1965年に創業したアメリカのアウトドアブランドです。1968年にはシェラデザインズの定番といわれる、緯糸にコットンを6割、経糸にナイロンを4割使用した60/40素材(通称:ロクヨン)のマウンテンパーカーを発表。1975年には日本でも60/40素材のマウンテンパーカーの販売が始まりました。
シェラデザインズのマウンテンパーカーは、雨水が侵入しにくく身体を守ってくれる巻き縫いや、新聞などを入れると防寒性が高まる背面のマップポケットなどが特徴です。大きめのビスロンファスナーは、手袋をしていても開閉ができます。
シェラデザインズ マウンテンパーカー
アウトドアジャケットのおしゃれなコーデ6選
ここからは、アウトドアジャケットのおしゃれコーデを6つご紹介します。アウトドアシーン、タウンシーン、ビジネスシーンなど、各場面のコーデの参考にしてください。
メンズ
タウンユースに最適なシンプルコーデ
少し寒くなる秋などに適したコーデ。ホワイトのインナーにデニムというシンプルなコーデでタウンユースにぴったりです。ジャケットのファスナーをあけることで、インナーも目立つでしょう。シンプルすぎるように感じたら、インナーにはボーダーTシャツなども合いそうです。
ビジネススーツにはダークなジャケット
寒い冬はボアジャケットがおすすめ
レディース
オールシーンで重宝するシンプルコーデ
マウンテンパーカーでカジュアルコーデ
ロングコートで上品に仕上げる
どんな機能が必要なのかを考えよう!
アウトドアジャケットを選ぶときは、種類や着用シーズン、着用シーンなどを検討することがポイントです。そして、どのような機能が必要なのかを考えましょう。
今回はアウトドアジャケットのおすすめブランドもご紹介しました。コーデ例も参考にして、自分に最適なアウトドアジャケットを選んでみてください。