絶景を求めて愛車のジムニーで九州を走る
ますます高まるソロキャンプブーム。しかし、ひとくちに“ソロキャンプ”といってもそのスタイルは人によって千差万別。
ということで今回のシリーズでは、思い思いのスタイルを追求する各分野のエキスパートたちに密着し、一日の過ごし方や愛用品についての話を深堀りしていきます!
▼今シリーズで紹介する他のスタイル紹介はこちら
ジムニー車中泊スタイルが人気のソロ女子キャンパーnaoさん
今回ご紹介するのは、九州・大分県在住の女子ソロキャンパーnaoさん。愛車のジムニーで行くキャンプスタイルを発信するインスタグラムが人気で、フォロワー数1万人を超える人気キャンパーさんです。
naoさんのジムニーは、90年代後半に製造されたJA22モデルの95年式。
ジムニーはコンパクトな軽自動車でありながらタフで壊れにくく、オフロードもガンガン走ってくれる走破性を備えた人気の車種、というのは言うまでもありませんね。
クラシックな見た目が大好きでこのジムニーに乗り続けて、じつはこれが2代目なんです。時間をかけてコツコツとカスタムしてきました。
とnaoさんが言う通り、ジムニーはカスタムしていくのも醍醐味のひとつ。ルーフをDIYで白くペイントしたりホイールもいじるなど、自分好みの外見に仕上げてきたそう。
また、大胆なカスタムを施しているのが内装部分。足を伸ばして車中泊できるよう後部座席を取り外し、バックドア内側には展開式のカウンターテーブルも取り付けられています。
自分好みにカスタムされたジムニーはnaoさんのキャンプスタイルの代名詞であり、なくてはならないキャンプ道具のひとつなんですね。
あの人気アニメがキャンプをはじめるきっかけに
子供の頃に家族キャンプをした経験はあるものの、とくにアウトドアが好きなわけではなかったというnaoさん。そんなnaoさんがキャンプに興味を持つきっかけとなったのはあの大人気アニメ『ゆるキャン△』でした。
もともと愛車のジムニーが好きで、写真が趣味だったnaoさん。そこに『ゆるキャン△』で見たキャンプへの憧れが融合し、「キャンプをすれば絶景ロケーションで愛車の写真が撮れる!」という思いからキャンプにのめりこんでいったのだそう。
クラシカルなジムニーで行くnaoさんのスタイルを紹介!
今回はそんなnaoさんのソロキャンプを取材。普段のキャンプスタイルを拝見してきました。
【AM10:00】キャンプ場に着いたら手早く設営
あまり遠出はせず、近場のキャンプ場にいくことが多いというnaoさんのジムニーの荷台がこちら。後部座席を取り外しているのでかなりの荷物を詰めるはずですが、スペースにはまだまだ余裕が。
冬キャンプの場合はカーサイドタープやストーブも積みますが、夏〜秋キャンプならこの程度のアイテムで十分ですね。
荷物を下ろし、手作りのタープを張ったら設営はものの10分ほどで完了。
キャンプ道具を一式揃えようとすると、けっこうお金がかかるじゃないですか? 私の場合テントまで買い揃える余裕がなくて、じゃあ車中泊でいいかなと思ってテントは買わなかったんです。
【AM11:00】サイトが完成したら自分だけの趣味時間
パパッと手早くサイトを設営したら、ipadでアニメを見るのがnaoさん流のキャンプ時間の過ごし方。
アニメや漫画が大好きなので、キャンプ場で一気見するんです。インドア派の趣味をアウトドアで楽しむってちょっと変かもしれないですけど、1人の時間を自由に満喫できるのもキャンプの魅力かなって。だから、グループキャンプはあまり行きません(笑)。
趣味の時間を満喫するのに欠かせないのが、最近購入したというスノーピークの「Take!チェア」。
いままでコンパクトなスツールしか持っていなかったのですが、これをゲットしてからキャンプのくつろぎ時間が格段に快適に! 包み込まれるような座り心地がたまらないですね。自宅でも使ってます。
【PM1:00】女子ソロキャンパーだって焚き火はします!
「もともとインドア気質なのであまりアクティブなことはしませんが、焚き火は大好きです」と話すnaoさんが使うのは、ソロキャンパーに絶大な人気を誇るピコグリルの焚火台「398」。
有名な焚き火台なのでご存知の方も多いと思いますが、A4サイズに収納できるコンパクト性がジムニー乗りにとって大きな魅力。ほかにも素敵な焚火台がたくさんあるのは知っているのですが、これが便利なのでなかなか買い替えられないです。
そして、焚き火をする際に薪入れとして愛用しているのが、SOPH.(ソフ)の「スタックストーバケット」。帰る頃には薪は燃え尽きて空っぽになるので、使った食器やお鍋をそのままインして持ち帰ることもあるそう。たしかにこれなら汚れを気にせずガシガシ使えそうです。
ポリエチレン製なので、サッと水で洗うだけで汚れやゴミを落とせる点が気に入ってます。食器は自宅で洗った方がラクなので、ご飯を食べ終えたらとりあえずここに入れちゃうんです。
【PM5:00】メスティンでワンバーナークッキング
普段は栄養士として働いているnaoさん。キャンプでも食事は手作りを心がけているそうですが、キャンプ場では手間も時間もかけたくないし、洗い物も増やしたくない……。
ということでこの日の夕飯に作ったのは、メスティンひとつで作るパスタ。さすが調理のプロだけあってその作り方が秀逸で、パスタを茹でる、パスタソースを温める、たまごを茹でる、をひとつのメスティンで同時にこなしてしまいます。
その調理方法がこちら。なんと卵を湯煎しているのはなんとコーヒーフィルターです。こんな使い方もできるんですね。
ズボラキャンパーなので、家で大量に仕込んでおいたパスタソースを湯煎で温めて食べることが多いです。そのときに便利なのがアイラップ! 耐熱性のポリ袋で、なんでも湯煎で温めることができるんです。
【PM7:00】日が暮れたら車内でまったり
夕飯を食べたらジムニーの車内にしつらえたベッドスペースへ。コンパクトなジムニーですが、助手席を倒せば十分足を伸ばして横になることでできるのだとか。側面に取り付けた有孔ボードにiPadを乗せ、アニメの続きを鑑賞していきます。
昼間はイヤフォンをしていましたが、車内は遮音性が高いのでスピーカーにしてアニメ鑑賞することが多いかな。アウトドアでアニメを見ると、自分だけの映画館で見ているような特別感が味わえるんです!
夜のくつろぎ時間に欠かせないのが電気と照明。Naoさんが愛用するランタンはスノーピークの名作「ほうずき」をひと回り小さくした「たねほうずき」。先端のマグネットを活用し、車体の金属にフレームに賢く取り付けています。
そしてもうひとつの必需品がポータブル電源です。
スマホやタブレットがあるのが当たり前の世代なので電源は必須アイテム。でも、電気製品をそこまで使うわけではないので、私はジャクリのラインナップのなかでもっともコンパクトな240Whモデルを使っています。ソロキャンプにちょうどいいサイズでおすすめです。
インドア派だってアウトドアを楽しめる!
キャンプに出かけるならフィールドの自然を楽しまないと損! なんて考えもあるかと思います。しかし「もともと自然が好きだったわけではないんです」と言い放つnaoさん。
自分の好きなことを自分のリズムで楽しむ。そんなnaoさんの姿には、ハッとさせられるものがありました。最低限のマナーが守られていれば、キャンプには正解も不正解もない。そんなことを改めて考えさせてくれるnaoさんのスタイルでした。
9月29日発売の『CAMP HACK MAGAZINE』だけの情報も!
2021年9月29日(水)発売のCAMP HACK初の公式BOOK『CAMP HACK MAGAZIE』では、ここでは紹介しきれなかった「naoさんがいま気になっているアイテム」の情報も掲載しています。
また、公式BOOKではその他にも、編集部おすすめキャンプギアや最新ファッションアイテムの紹介、ソロキャンプ料理レシピなど情報満載なので、ぜひ全国の書店で手にとってみてください!
公式BOOK『CAMP HACK MAGAZINE 』
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撮影協力/鉄山キャンプ場