アウトドアにサングラスは必須?
ファッションアイテムとしても活躍するサングラス。でも、その本来の目的は紫外線から眼を守るため。特に、太陽の下で活動するアウトドアアクティビティでは、季節関係なくサングラスをかけるのがベターです。
環境省のマニュアルによれば、眼球への紫外線ばく露は、紫外線網膜炎や翼状片、白内障へのリスクを高めるとのこと。帽子でも失せぐことはできるものの、その減少効果は約20%。一方、サングラスは紫外線ばく露を最大90%減少させることが期待できます。
※参考:「紫外線 環境保健マニュアル 2020 | 環境省」
ココをチェック!選び方のポイント
サングラスといっても種類は千差万別。シーンに合ったものを選ぶことが重要です。
たとえば、登山では標高が1000mあがればUVインデックス(紫外線の強さを指数化したもの)がおよそ10%増加します。釣りでは、直線的に降り注ぐ光だけではなく、海面に反射した太陽光も眼に照射されます。
ここでは、「偏光レンズ」「素材・形」「レンズカラー」の3点から、サングラスを選ぶポイントを紹介します。
※参考:「標高と紫外線 | 気象庁」
レンズ
サングラスには様々なレンズが使われていますが覚えておきたいのは3種類。
- ●調光レンズ:太陽光の強さによってカラーの濃淡が変化するレンズ
- ●偏光レンズ:光のギラつきを抑えるレンズ
- ●ミラーレンズ:鏡のように反射するレンズ
中でも日差しの強いアウトドアアクティビティには、偏光レンズのサングラスがおすすめです。
一般的なサングラスは、「偏光度(ギラつき防止)」をあげようとすると、その分「可視光線透過率(明るさ)」が下がり、視界が暗くなってしまいます。しかし、偏光サングラスは、特殊な構造をした「偏光膜」をレンズの間に挟み込むことで、明るさを保ちつつ雑光を遮断することを可能にします。
強い日差しの中、周囲の状況に目を配る必要がある登山や、水中の様子を観察する釣りには最適です。
素材と形
- サングラスのレンズ素材は、ガラスとプラスチックの2つが代表的です。
- ●メリット:光学性能に優れており、視界の歪みが少ない。傷や熱にも強く、長く愛用できる。
- ●デメリット:レンズが重く、プラスチックと比べて割れやすい
ぞれぞれ一長一短あるものの、どちらのレンズも研究が進みデメリットが少なくなっています。実際に着用して、見え方やかけ心地を確認してみると良いでしょう。
効果的に眼に入る紫外線をカットするには、サングラスの形も重要です。紫外線が多く、埃や風から眼を守る必要がある登山では、フレームとレンズがカーブしている「ハイカーブレンズ」が人気です。
レンズカラー
クリアな視界を確保するためには、レンズカラーも忘れていけません。アウトドアに便利なカラーは次の3色。
シーンごとにおすすめブランドを紹介
特徴が豊富なアウトドア用のサングラス。ここからは、シーン別におすすめのブランドをご紹介。サングラスの用途に合わせて、自分好みのアイテムをみつけましょう!
キャンプ
低山や河川敷がメインフィールドのキャンプでは、登山や釣りと比べてサングラスに求められる性能は高くありません。
運動量が少なく、ゆったりと過ごす時間が多いので、自分のファッションスタイルに合わせたアイテムを選ぶのもOK。
●「サングラスといえば」な超有名ブランド
●アメリカ空軍のパイロット用がルーツを持ち、数多くの著名人が愛用
●偏光レンズが用いられたモデルには「P」の文字が刻まれている
レイバン ウェイファーラー
●言わずと知れた大手アウトドアメーカー
●高品質なアイテムをお値打ち価格で購入できる老舗ブランドとしてキャンパーからの人気も高い
●値段が高くなりがちな偏光サングラスをリーズナブルに手に入れたい人におすすめ
コールマン CO3033
登山
平地より紫外線量が多くなる登山では、ファッションよりも実用性を重視したサングラスを選ぶべきです。
キャンプと比べると運動量も増えるため、フィット感も大切。側面からの異物の侵入を防ぎ、視野を広く保つという意味でも、カーブした形状のスポーツタイプが最適です。
●スキー・スノーボードのゴーグルメーカーとして圧倒的なシェアを誇る米国ブランド
●日本人の骨格にフィットする造形で長時間使用しても疲れない
●登山でオールラウンドに機能する安定感
スミス シフトマグ
●アスリートにも愛用者が多い大手定番メーカー
●踏みつけても砕けない耐久性に優れたレンズ
●曲げても折れない高強度のフレーム
オークリー ジョウブレイカー
●国内大手アウトドアブランド
●「Function is Beauty」と「Light & Fast」を体現した品質の高さと手頃な値段設定
●幅広いユーザーにマッチする汎用性のあるデザイン
モンベル サングラス
釣り
水中の様子を的確に把握することが求められる釣りでは、光の乱反射を抑えるためにも、偏光性能が重要です。
レンズカラーはコントラストがあり、障害物や魚影を見やすいレッド系がおすすめ。キャンプや登山と併用することもできますが、やはり釣りに特化した釣具メーカーのサングラスを使いたいところです。
●日本を代表する総合釣具メーカー
●「超撥水加工」を施した汚れを効果的に防ぐレンズ
シマノ(SHIMANO) 撥水ハーフフィッシンググラスPC HG-066N マットブラック
●シマノと対をなす定番の大手釣具メーカー
●偏光レンズ専門メーカー「タレックス」のレンズを採用
ダイワ TLX 005
【番外編】どこにつける?サングラスのこなれた活用術
眼の保護が目的のサングラスですが、オシャレな使い方も知りたいところ。コーデのアクセントとしても役立つ活用術をサクッとチェックしましょう!
胸ポケ三段活用
胸ポケがあるトップスではぜひトライしてもらいたいのが次の3段活用。Tシャツはもちろんシャツでも応用できます。
①テンプル(耳にかけるサイドの部分のこと)を胸ポケに引っ掛ける。
②逆に、テンプルだけ外に出す。
③全体をすっぽり入れて、頭だけのぞかせる。
キャップのせ
サングラスをアクセとしても見せたいけどキャップも譲れない! そんなときにはこれ。アウトドア感も増して見えるのがポイント高いです。
タフな炎天下ではどちらも定番のコンビなので、意外と出番の多いコーデテクニック。あれこれ難しく考えず、サラリとこなしちゃいましょう!
後ろ向きにかける
ちょっと変化球な後ろがけですが、やってみると意外と安定感もあり、ハードルは高くありません。
キャンプで前かがみになるようなシーンでは特におすすめ。実用重視で何気なく後ろにかけ直せば、手慣れたキャンパーっぽさが増すでしょう。
サングラスでアウトドアをもっと楽しく
今回は、アウトドアシーン別におすすめのサングラスをご紹介しました。
ファッション以外にも、アウトドアには必須のサングラス。自分に合ったアイテムをみつけて、アウトドアを安全に楽しみましょう!