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パーソナルクーラー ここひえR3

【忖度なしレビュー】1万円以下で買える、話題のパーソナルクーラー「ここひえR3」は本当に涼しいの?

【徹底レビュー】夏の暑さ対策のひとつとして話題なのが、卓上冷風機のパーソナルクーラー。水が気化する際の「気化熱現象」を利用したシステムで、サイズや価格がお手軽です。なかでもスペックが高い上級モデルの「ここひえ」はどれくらい涼しく、夏キャンプで実用的なのか!? 気になったので、テストし評価してみました。

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目次

最新型パーソナルクーラー「ここひえ」ってどうなの!?

ジリジリと熱い夏キャンプ、皆さんはどのような対策をしていますか? 最近では、アウトドアに持ち運べるサイズ感のポータブル扇風機が革新的な進歩を遂げ、キャンプで使用している人も多く見かけます。

そんなポータブル扇風機と併用すると便利かも? と思い、テレビ通販で見かけて気になっていたパーソナルクーラー「ここひえ」を入手してみました。

「ここひえ」は、年々改良が重ね販売されているベストセラーアイテムらしく、2021年最新モデルは「ここひえ R3」という製品名です。値段は8,980円(2021年7月28日付、楽天市場価格)と1万円以下!

パーソナル“クーラー”と聞くと、その効果を期待してしまいますよね。何でも公式通販サイトによると、吹出口の温度は室温に比べ最大-12℃も違うとの表記も!

気になるその実力をテストしてみました。

「ここひえR3」の基本スペックをチェック

本体サイズは、幅176×高さ189×奥行173mm。電源はUSB供給で、モバイルバッテリーやポータブル電源などに接続して使用します。また屋内使用専用ですが、USB電源アダプター(写真左)も付属していますよ。

重量2kg以下の軽量デザイン

本体の重さは、乾燥状態で1195g。ここひえは、水が蒸発する際の気化熱を利用して冷気を放出するパーソナルクーラーのため、使用する際には、本体に内蔵されている給水タンクに水をいれて稼働させます。

水を入れた状態(約600mlの水)の場合だとトータルで約1800g程度です。この重量と大きさであれば、設置場所を選ばず気軽に持ち出せますね。

2021年最新版「ここひえR3」は、アップデートされたココがすごい?!

冒頭で「年々アップデートされている」とお伝えしましたが、簡単に前モデルとの違い=「ここひえR3」のメリットもチェックしておきましょう。

NEW:首振り機能搭載!

なんとクーラーながら首振りができるという特徴が! 首振りの動きが何ともユニークで、ほぼ本体が左右約70度に動きます。広範囲に冷風を放出させたり、連続で冷風を浴びることを回避できるため、より便利に。

NEW:風量が4段階で調整可能に

風量をお好みの強さに変更できるよう4段階調整できます。その日の気温に合わせて微調整できるのは、嬉しいポイントですね。

NEW:風向きも細かく調整できる!

さらに風の吹出口には、風向きを調整するためのつまみが追加されました。ピンポイントで好みの方向に涼しい風をおくることができますよ。

ここひえ R3

●本体サイズ:(約)幅176 × 高188 ×奥行き173mm  ●USBケーブル:(約)長さ1.5m ●機能 : 首振り(左右約70 度) ●重量 : 本体(フィルター含む):約1.2kg ●給水タンク容量 :600ml ●材質 : 本体:ABS樹脂等 ●保証書/保証期間 : あり/ご購入日より1年間

では早速「ここひえR3」の検証をスタート!

ここひえR3の特徴がわかったところで、テストの準備へ。今回は、バンコンのキャンピングカー・ロードトレックの寝室で車中泊テストをします。

ここで大前提として皆さんに申しておきたいのが、本来「ここひえ」の車中使用は禁止されています。今回は自己責任の上で使用します。

給水タンクに満水の600mlのラインまで水を入れ、本体にセット。


ちなみに右側面の下側にある水タンクの水位確認窓があり、稼働時にタンクの水が半分になったぐらいからの残量確認が可能です。

長時間稼働させる場合は、この窓から水の量をチェックし、必要に応じて給水する必要があります。

給水タンクに「水」を入れて2時間後……

テスト開始です。23時にスタートして午前1時まで、4段階のうち3の<強>で行ないました。

①スタート(23時):温度27℃ 湿度73%

②15分後:温度27℃ 湿度88%
③1時間後:温度27℃ 湿度88%
④終了、2時間後(1時):温度27℃ 湿度94%

湿度が向上してしまうのは、水を気化するシステムでは仕方がないのかもしれないけれど、27℃から温度が下がらず一定に。

体感としては、風の冷たさは多少感じられます。この結果は、逆に温度が上がらないのが効果とも、言えなくもない……?

この2時間の稼働で600mlのうち、約半分の水300mlを消費しました。この環境では、ワンタンクで4〜5時間の運転が可能でしょうか。

最大-12℃とまでは行かずとも気温の低下を期待していた筆者。これ一回で「涼しくない」と決めるけるのはよくないと思い、再度テストを行いました。

※使用禁止の環境である車中で使用していることもあるため、この結果自体が、ここひえの実力を示すものではないことをお断りしておきます。

真夏日の日中、給水タンクに「氷水」を入れて再度テスト

梅雨明けした真夏日に近い日中、今度は試しに氷水を給水タンクに入れてテストしました。

15時、温度32℃で湿度54%、4段階目の<最強>風量でスタートしました。結果はご覧の通り。

①スタート:温度32℃ 湿度54%

②15分後:温度27℃ 湿度76%
③1時間後:温度27℃ 湿度80%

今回の使用環境下では、短時間で温度が-5℃下がるという結果に!

ここひえの消費電力は<最強>モードで約6Wでした。ちなみに<弱>約1W、<中>約2W、<強>約3W。省電力なので、ポータブル電源の残量よりも水補給の方を優先して気にかけた方がよいですね。

自宅の室内で「水」を入れて、再再テスト!

推奨されている使用シーンである、自宅室内で使うと効果は大きく違ってくるかも……と期待を抱き、念の為こちらも温度を測ってみました。先ほどと同じく<最強>で実施!

①スタート:温度29℃ 湿度61%

②15分後:温度26.2℃ 湿度71%
③1時間後:温度25.9℃ 湿度74%


車中で氷水を使用した場合-5℃を記録しましたが、今回は-3.1℃という結果に。期待した温度の下がり方はしなかったものの、車中で使用した場合よりも湿度が上がりづらいという結果が得られました。

使って感じた率直な感想は……

体感としては、一般家庭の除湿型のクーラーとは異なり、「扇風機よりは涼しい風が出ているな〜」という印象。室内全体を冷やすクーラーとは仕組みが違うため、それこそがパーソナルクーラーの本質と感じました。

ここひえ R3

●本体サイズ:(約)幅176 × 高188 ×奥行き173mm  ●USBケーブル:(約)長さ1.5m ●機能 : 首振り(左右約70 度) ●重量 : 本体(フィルター含む):約1.2kg ●給水タンク容量 :600ml ●材質 : 本体:ABS樹脂等 ●保証書/保証期間 : あり/ご購入日より1年間

ここひえを使っていて気になった点

ここからは、使用していて気づいたことも記しておきます。

<強>以上の風量にすると作動音はうるさく感じる

パーソナルクーラーのため基本的に本体から30cm以内での使用を推奨している「ここひえ」なので、作動音は気になるところ。

スマホアプリの簡易測定では、下記のデータとなりました。

1、<弱>49dB

2、<中>52dB
3、<強>58dB
4、<最強>68dB

実際使っていると、個人的に<強>の58dB以上で稼働音が気になりました。イメージしやすいよう生活音に例えると、50dBで換気扇から1m離れた場所で聞く稼働音、60dBで乗用車の車内。これが同等の音の大きさの目安です。

※参考:騒音値の基準と目安 | 日本騒音調査ソーチョー

水を入れた状態での持ち運びに注意!

なお扇風機と違い、持ち運びには注意が必要。水平を保たないと中の水が溢れる可能性があるため気をつけましょう。

メンテナンスは簡単です!

最後にメンテナンスについてもお伝えしておきます。本体内は、稼働中常に湿った状態です。湿った状態で放置しておくとカビが発生し、臭いの原因になります

説明書には、“使用後2日以上使用しない場合は、風量を強にし運転させフィルターを乾燥させる必要があります”と表記されていますが、個人的には毎度乾燥させておいた方が無難だと思います。

手間もかからないので実践してみてください。

ちこの防カビ抗菌フィルターは、別売りでパーツ販売されており1シーズンごとの交換を推奨されています。

劇的に涼しくはないけれど、特性を理解すればそこそこ快適か!?

最近このタイプのパーソナルクーラーが多く出回っていますが、基本的な性能には大差がないのではと感じます。選択基準は、消耗品の供給や故障時のアフターサービスくらいではないでしょうか。

なかでも「ここひえ」は、このカテゴリーの中で毎年アップデートを果たし、完成度が高いアイテムといえるでしょう。