「車のカーテンの取り付けって難しそう」と思っている方へ
車中泊で共通の悩みが、プライバシーの確保ではないでしょうか。周囲の目線や、夜間の車内から漏れる光や車中人の行動を見られてしまうと、思いの外落ち着かないものです。
そこで市販のカーテンを使用することになるのですが、市販品以外にカーテンを自作するという手もあります。
今回は、車中泊を始めてかれこれ10年経つ筆者が実践している、面ファスナー(いわゆるマジックテープ)を活用した自作簡易カーテンの作り方をご紹介します。
この自作方法のメリットは、「ほとんどのガラスサイズに簡単対応可能で低価格。取り付けや取り外しが容易であること」です。
寸法は、多少余るくらいのアバウトサイズでも大丈夫なのと、針と糸を使う裁縫の手間もいらず、低価格で完成するのが特徴です。自作DIYに自信のない方でも簡単に作れるでしょう。では必要なものから説明していきます。
車中泊歴およそ10年の筆者が考えた、簡易カーテンの自作方法
必要なもの
主な材料は、粘着式の面ファスナーとそれに貼り付く黒い布です。
カーテンの作り方はざっくりお伝えしておくと、目隠ししたい窓ガラスの周囲に面ファスナーを貼り付け、そこに黒い布を貼り付けるだけです。
GWHOLE オスメスセット
カーテンとなる生地は、手芸用品店で購入。筆者は「トイニット」という生地をセレクトしています。
生地の種類はお好みでOKですが、必ず面ファスナーが張り付く生地を選んでください。カラーは遮光も兼ねているので、黒色を選択しましょう。
筆者の車は、2006年式のボルボXC70。荷室の3面の窓に簡易カーテンを設置しています。では、詳しい作り方をみていきましょう。
早速、作業を開始!自作カーテンの作り方
工程1:面ファスナー(フック面)をカットする
簡易カーテンので使用するトイニットを貼り付けるために、面ファスナーの硬いフック状の面(オス面)だけを使用。
GWHOLE オスメスセット
筆者は上記の面ファスナーを使用しており、幅2cmとやや太いので、真ん中からカットして1cm程度にしています。
工程2:窓サイズに合わせて生地にマーキング
使用したいガラス窓のサイズに合わせてチャコを使用してカットする箇所をざっくりマーキングします。窓に対し、少し余裕を持たせたサイズでマーキングしていきましょう。
実際にカーテンを設置してみて生地が余ったとしても、後ほどハサミでカットしサイズの微調整が可能なため、細かいことは気にしなくて大丈夫です。
工程3:マーキングした生地をハサミで切る
マーキングに合わせてカットしていきます。「トイニット」は柔らかい生地感のため、多少余った感じで使用してももたつきがなく、そんなに気になりません。この簡易カーテンの特徴です。
工程4:カーテンを設置するガラス窓をクリーナーで拭く
布を貼り付ける窓の縁を、面ファスナーのノリの粘着が弱まらないようにパーツクリーナーやシリコンオフなどで脱脂しておきます。
工程5:面ファスナーを貼る
脱脂されたガラスの外周に、1/2である10mm幅にカットした面ファスナーを貼り付けていきます。
工程6:生地を貼り付けて完成!
ガラスの外周のマジックテープに、切ったトイニット貼り付けていきます。これで簡易カーテンは完了です。
あまりにも余布が気になる方は、カッターなどで簡単に切ることもできます。カットする場合は、剥がすときの余裕とガラスのアンテナや熱線を切らないように注意してくださいね。
自作の簡易カーテンの使用前&使用後
車外から丸見えの車内は、このように簡易カーテンにより遮光されるようになりました。外から見た様子です。生地は薄目ですが、最近のスモークウィンドウ車では、より遮光してくれる感じになります。
走行時など、カーテンを剥がすときは上部から外すといいですよ。下部は貼り付けたまま垂らすだけでもOK。とにかく気軽に使えるのが、このカーテンの良いところです。
後席と前席との間の遮光は「市販品」を活用!
後部の荷室3面の遮光が完了しましたが、車中泊でプライベート空間を作るには前席との遮光もマスト。筆者の場合、市販品をアレンジして活用しています。
自作から脱線しますが、こちらも簡単に取り付けができ、設置の仕方次第でおおよその車種に対応できるため参考にどうぞ!
使用しているのはこちら
フリーカーテン CT400
上記アイテムは、幅75cm、高さ80cmのカーテンが2枚入って1セットになっており、取り付け用のフックも付属。長ささえ車種に合えば、どの車にでも簡単に取り付けられる汎用性の高いカーテンです。
面倒なカーテンレールの設置なども不要! 取り回しのしやすさが魅力です。2セット購入し、左右の後部ドアガラスの後端から、前席の後ろのルーフセンター付近のところまで使用します。設置完了した状態がこちら。
後部シートを倒し、カーテンを全閉した車中泊仕様の状態
2セット分4枚のカーテンをご覧のように設置。薄手の生地ではありますが、しっかり遮光してくれます。
装着後の走行時の状態
走行時にご覧のようにスッキリと端にまとめておくと◎。
取り付けは、付属品を使い微調整を!
筆者の車両の場合、フロント部分はサンルーフのフチに付属のフックを装着。
さらにフックに付属のコードストッパーを付け、コードを通したらあっという間にカーテンの完成です。左右のカーテンが交差するように閉じて遮光します。
サンルーフなど引っかかりのない場合は、コードやフックの位置を工夫し対応するといいでしょう。
こんな感じで後座の窓上にもフックを設置し、コードの位置を調整。工具なども不要なため、DIYに自信のない方でも気負いせずに取り付けできます。市販品と自作カーテンを上手に活用して、車内の目隠しに役立ててみてください。
誰でもできる簡単自作カーテンを設置してみよう!
とにかく簡易カーテンは簡単、低価格がポイントです。マジックテープもガラス以外、窓枠に貼り付けての使用も可能。フロントガラスも含み、ほとんどの箇所に簡易カーテンの装着が可能になります。
ぜひ一度、試してみてください。トイニットは、アイデア次第で車中泊やアウトドアでの活用の場がさらに拡大することでしょう。