焚き火のマナーが問われる今日この頃……
焚き火はアウトドアの醍醐味ですが、正しいマナーを知ってこそ思いっきり楽しめるもの。初めて焚き火に挑戦するという方はもちろん、キャンプへ行き慣れている方も意外と守れていないことがあるかも!?
正しい焚き火について、アウトドアのプロに聞いてみた
B.O.W代表取締役。アウトドア用品の輸入会社を経て、アウトドア専門のPRとして独立。撮影コーディネートからイベント運営まで多岐に渡って活躍し、“アウトドアの何でも屋”としても知られる。著書「キャンプ雑学大全2020」。
正解を知るには不正解を知っておくことも大切。この記事ではアウトドアのプロである牛田さんを先生に迎え、焚き火でやってしまいがちなNGと正しい方法、さらに持っておきたいマナーグッズについて学んでいきましょう!
心得1:熱によるフィールドへのダメージを減らそう
背の低い焚き火台でフィールドを焦がしてしまうのはNG!
これは焚き火の熱で芝が焦げてしまった状態。芝の上で背の低い焚き火台を使用すると、このように熱で黒く焼けてしまうことがあります。
対策1:火床は地面から20cm以上開けるのが基本
芝だけでなく土中のバクテリアを守るためにも、火床は地面から20cm以上(目安:500mlペットボトル1本分)空けるのが基本。焚き火台も、それにならったものを使うのが良いでしょう。
地面〜火床高が20cm以上の焚き火台はこちら
ユニフレーム ファイアグリル
キャプテンスタッグ ヘキサ ステンレス ファイアグリル
牛田さんオススメの焚き火台はこちら
スノーピーク 焚火台 M スターターセット
スノーピーク 焚火台 ベースプレートスタンド L/M
対策2:メッシュの焚き火台は耐熱シートを使おう
軽量コンパクトさが売りですが、薪が落ちやすく風の影響を受けやすいという点がデメリットもあります。
メッシュ焚き火台と一緒に持っておきたい耐熱シートはこちら
ロゴス 焚き火シート
ムラコ アンチスパークラグ レクタ
牛田さんオススメの耐熱シートはこちら
ベルモント 焚き火プロテクトシート
ベルモントの「焚き火プロテクトシート」はその問題を克服したシートで、不燃グラスファイバー繊維の表面に厚口アルミニウムを蒸着。アルミニウムの熱放射の力で地面に熱が伝わる前に空中に放射されるので、地面へのダメージを劇的に軽減できるんです。
コールマン ファイアープレイスシート
ファイアーサイドアウトドア エンバーマット
手頃なところでは定番のロゴスや、2021年にコールマンからリリースされた「ファイアープレースシート」があります。特大サイズの焚き火台を扱うファイヤーサイドアウトドアの「エンバーマット」は、1.5×1.7mというビッグサイズが魅力です!
耐熱シートを使わず、一石二鳥なオプション品のある焚き火台を選ぶのも手!
牛田さんオススメのメッシュ焚き火台はこちら
ベルモント TOKOBI
ベルモント TOKOBIアイアンプレート
下への熱を調理に使いつつ地面への熱も遮断するアイデア商品で、もちろん火床の上で鉄板としても使えます!
熱を反射する「ヒートシールド」付きの焚き火台も!
ファイアーサイドアウトドア トレイルブレイザー
心得2:【風に煙】近隣サイトに配慮しよう
他の人のテントと近いところで焚き火をするのはNG!
ウェアに穴が開いていることに後から気づいた……なんて経験がある方もいるんじゃないでしょうか。
対策1:焚き火は落ち葉や枯葉の上では避け、近隣との距離が取れる位置で
もちろん危険と判断した場合は中止を。また、なるべく近隣と距離が取れるようにサイトの中央で焚き火をするレイアウトにしておくと良いですね。
対策2:火の粉が飛んでいくのをカバーする陣幕をもっておく
手頃でオススメな陣幕はこちら
ロゴス TAKIBI de JINMAKU
バンドック 焚き火リフレクター
フィールドア 焚火ウインドスクリーン
牛田さんオススメの陣幕はこちら
スプーンフル 焚き火トート #56
スプーンフル 焚き火トート #57
火ばさみやグローブなど焚き火台グッズを収納できつつ、風防にもなるという画期的トートバッグで、生地は難燃素材のため火の粉にも強い仕様です。
対策3:火の粉を無暗に飛ばさない「火吹き棒」があると便利
安全かつ効率的に火起こしができる、火吹き棒もオススメです。
スマートな着火に役立つ火吹き棒はこちら
ブッシュクラフト ファイヤーブラスター
キャプテンスタッグ 火吹き棒
牛田さんオススメの火吹き棒はこちら
ベルモント 焚き火ブロウパイプ ポンプ付き
口を付けず呼気を使わないので、このご時世にも重宝します。
マナーを守りつつ、自分の身も守るウェアの着用も忘れずに!
最近では穴あきを防ぐことができるキャンパス生地や難燃素材のウェアも多く出ていますよ。
グリップスワニー ファイヤープルーフポンチョ
その強度は従来の5倍に強化され、頼もしくアップデートされています!
対策4:薪は乾燥しているものを選ぶ
乾燥している小枝は水分が飛んでいるのでとても軽く、折ると「ポキッ」と乾いた音がします。
オススメの薪はこちら
柳沢林業 俺たちの薪
心得3:使用後の炭や薪のマナーも大事
燃え残りの炭や薪をサイトに放置するのはNG!
これには困惑しているキャンプ場も多く、利用ルールを厳しくせざるを得なくなった施設もたくさんあるのが現状です。
対策:燃え残った木炭は再利用できるので、火消し壺を用意しておく
炭の再利用に便利な火消し壺はこちら
キャプテンスタッグ 火消し壺 火起こし器
ロゴス マイティー火消し壺
牛田さんオススメの火消し壺はこちら
ユニフレーム 火消し壺SUS
水で強制的に消火するので本体が熱くならず、ロックもしっかりできるので安心・安全です。
火消し壺の役割も兼ねたグリルを使うという手も
SOTO デュアルグリル
手間と荷物を削減できるアイテムを使うのもひとつです。
炭の持ち帰りには牛乳パックが使える!
ちゃんと消火されていることが確認できたら中の水を捨て、ガムテープなどで蓋をして持ち帰ります。帰ってから乾燥させれば、また使えます!
最低限の焚き火マナーを心得てから、出かけよう
今回牛田さんが教えてくれた心得はかなり基本的なことですが、空前のキャンプブームでトラブルが後を絶たないのは、この基本的なことが守れていないキャンパーの多さゆえかもしれません。
これから焚き火を始める方だけでなくある程度経験のある方も、今一度正しい焚き火の基本を見直してみませんか?