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グリップスワニーのアウトドアグローブ

【愛用歴25年】グリップスワニー グローブの種類・選び方・魅力をヘビーユーザーが解説!

グリップスワニーのグローブ徹底特集! アウトドアグローブの代名詞とも言えるグリップスワニーのグローブですが、ラインナップも豊富でいざ選ぶとなったらその違いがわからないという方も多いのでは? そこで愛用歴25年のアウトドアマンに、定番人気ラインナップの特徴やサイズ感、メンテナンス(手入れ)など詳しく聞きました!

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目次

キャンプグローブといえば、グリップスワニー

グリップスワニーのアウトドアグローブ

アウトドアグローブと言えば右に出るものなしという人気ブランドが「グリップスワニー」ですが、ラインナップも多数あるだけに選ぶにも迷いどころ。細かい違いやサイズ感など、実際のところはどうなんでしょうか?

ここはヘビーユーザーに聞くに限る!

・写風人さん

ヘビーユーザーといえば、長野県駒ケ根市在住のフォトグラファー・写風人さん。数十年という長いアウトドア歴において、グリップスワニーのグローブも愛用品のひとつなのだそう。

写風人さん
グリップスワニーに出会う前は安価なグローブをとっかえひっかえ使っていましたが、どれも硬い・指が痛くなるなど不満があるものばかり。

ワークグローブはそんなもんだろうと納得しながら使っていましたが、あるときアウトドアショップでグリップスワニーを見つけたんです。試しにはめてみたところ、驚くほどフィット感が良かったのがG-1でした。

グローブを装着して焚き火に着火している様子

普段チェンソーや斧など道具を使う写風人さんにとって、グローブは身体の一部のようにフィットして直感的に動作できるのが理想的。G-1はその条件を満たす期待通りの装着感だったそうで、以来25年間ずっと愛用し続けているのだとか!

今では数あるその他ラインナップにもかなり詳しい写風人さん。今回はグリップスワニーのグローブの特徴やアウトドアでの使いやすさ、各モデルの特徴を徹底解説していただきます!

グリップスワニーのグローブ「4つの特徴」

1:厚く強度がありつつ、動きやすい

生地と縫い目部分のアップ

写風人さん
生地には強度とボリューム感のあるステアハイド(食用牛の皮の一種)を使用しているので、薪割りや重い物を運んだりとヘビーデューティな作業にも対応できます。

手の形に合わせた立体裁断と親指が自由に動かせるデザインで、素手に近い感触で握りやすくなっているんです。

2:高撥水性があり雨にも強い!

水を弾いている様子

写風人さん
生産工程ではクロム(化学薬品の一種)でなめすため、脂がしっかり染み込み撥水性抜群。多少の雨でも平気です。

また、一般的な革のグローブは濡れた後はゴワゴワに硬くなりがちですが、グリップスワニーは柔らかさも持続。ただ、料理の油や熱・水や雨などの染み込みを繰り返せば多少硬くなることもあります。

3:メイドインジャパンで日本人の手にもピッタリ

グローブを装着している様子

写風人さん
元々はアメリカ製でしたが日本人には骨格が合わず革もハードだったため、1985年から国内生産が始まりました。

動きやすさを追求した立体裁断とソフトな仕上げで、日本人の手にピッタリの設計になっています。

4:縫い糸も丈夫!切れたら無料で修理も可能

ほつれた指先の縫い目修理された指先の縫い目

写風人さん
強度が高い理由のひとつには、綿糸の5倍の強度を持つケプラー糸を縫い糸に使っていること。縫い目は外側になっているので、長時間つけていても違和感が無く快適なんです。

そして万が一糸が切れても無料で修理してくれる保証システム(※)があるのも、グリップスワニーならでは。修理証は大切に保管しておきましょう!

※対象外のグローブもあります。また、皮革の破れは修理できません。

丈夫で濡れに強く手なじみも良い、さらに修理体制も確保されているとくればこれだけ人気なのも理由も納得ですね!

そしてここでもうひとつ、こんな豆知識も教えてもらいました。

【グリップスワニー豆知識】なんで黄色なの?

グリップスワニーのグローブ

グリップスワニーのグローブといえばイエローが特徴的ですが……なぜ黄色なんでしょう?

写風人さん
グリップスワニーは1848年、採掘者のためにグローブを作ったのが始まりだと聞いています。

当時は灯りが少なく暗闇に落としても見つけやすくするためにイエローに染めたようで、今では“スワニーイエロー”と呼ばれ世界中にあるワークグローブの原型とも言えます。

たしかに、その他ブランドでもワークグローブといえば黄色のイメージが定着していますね。

続いては各ラインナップをチェック。すべてLサイズを愛用中という写風人さんに、着用感も教えてもらいました!

ラインナップ豊富なグローブ、違いと選び方は?

グリップスワニーのグローブスペック一覧表

製品名G-1G-2G-3G-4G-6G-10G-11G-12G-70G-80
G-1G-2G-3G-4
サイズS・M・L・LLS・M・L・LLS・M・L・LLM・LM・LM・LM・LM・Lキッズ・S・M・L・XLフリー(26cm)
特徴あらゆる場面で使えるベーシックモデルライディング向きロープワーク向きパンチングメッシュで蒸れにくいインナーにボアつきで暖かいスウェード補強と革アテで丈夫第一関節までカット・カメラワークや登山向き第二関節までカット・ドライビング向き軽作業向きのライトモデル焚火専用
価格7,700円9,900円8,800円9,350円13,200円9,350円7,700円7,700円3,850円4,400円
※横にスライドできます

グリップスワニーの代表的モデル「G-1」

「G-1」

写風人さん
ファーストグローブとしてオススメなのが、このG-1。ギアの持ち運びから薪拾いなど、あらゆる場面で使いやすいスタンダードモデルです。

特徴は、指の腹側をトンネル状の立体裁断にし、極力大きなパーツで形成することで縫製部分を減らした“ガンカット”という製法。こうすることでグリップスワニー独自の自然な使用感になっています。

バイクなどアウトドアツーリングに適した「G-2」

「G-2」

写風人さん
こちらはバイクなどライディングに適したモデル。人差し指の第2関節から親指にかけて補強皮アテがあり、スロットルが握りやすいんです。

幅広のベルクロストラップが内側にあるので外しやすいのも特徴で、丈も長めなので焚き火料理にも使えますよ。指部分はG-1よりもやや細めで、中指と薬指が少し長いように感じます。

少し短めのショートモデル「G-3」

「G-3」

写風人さん
力を使う作業やロークワープにオススメのモデルで、人差し指と親指の腹に補強皮アテがあります。

はめ心地はほぼG-1と同じですが、人差し指全体に補強が入っている分その指だけ少し曲げにくく感じるかもしれません。ベルクロストラップで装着もしやすいですよ。

春夏にオススメのパンチングメッシュモデル「G-4」

「G-4」

写風人さん
動きによって伸び縮みするよう計算された穴が96個配されたメッシュタイプ。フィット感が高いのと通気性もあるので、熱もこもりにくく夏場のアウトドアに重宝しています。

G-1よりも手の平全体に補強されているので斧も握りやすく、ベルクロ付きで装着も楽。フィット感と動きやすさは全シリーズの中でこれが一番だと感じています。

インナーにボアを使用したウインターモデル「G-6」

「G-6」

写風人さん
G-1をベースにしているので手馴染みが良いのはもちろん、最大の特徴はインナーのボア。保温性に優れていてとても暖かいので、冬場の薪割り作業はG-6ばかり使っています。

生地全体が厚めになっているので握りやすさはG-1ほどではないですが、熱さを感じにくいので焚き火にも使えます。

摩擦とグリップ力に優れた「G-10」

「G-10」

写風人さん
クライミングの際のビレイ(ロープを使ってクライマーの安全を確保すること)用モデルで、手の平全体から甲側まで施されている補強の皮アテには、ロープの熱を防ぐ効果があります。

そのため摩擦に強く、斧を握るときもグリップ力は抜群。G-6までは外縫いですがこのG-10は中縫いのため、同じLサイズでも若干指が短く感じます。

手指を使った細かい作業向きの「G-11」

「G-11」

写風人さん
指の第1関節部分が斜めにカットされているので、指先の細かい作業のときもいちいちグローブを外さなくてもいいという便利なモデル。

私は作業と同時に写真を撮るときなど、人差し指の感覚を大切にしたいときに使っています。

ドライビングやパドリング向きの「G-12」

「G-12」

写風人さん
こちらは指の第2関節までカットされた、フィンガーレスモデル。手の平のグリップ力を高めたいバイクやドライビング向きで、パドルを持つなど手の平にマメができやすいスポーツにも便利です。

指を素手に近い状態で使いたい人はこちらがオススメですね。

ビギナー向けのライトモデル「G-70」

「G-70」

写風人さん
じっくり薪づくりをするときはG-1からG-10までを使いますが、普段の作業には気軽に使えるG-70が重宝します。

グローブの中では一番嵩張らないので、ポケットに入れてても入っていることを忘れるくらい。握りやすさと動きやすさはパンチングメッシュのG-4に次ぐほど良いです。

焚き火のための“TAKIBI GLOVE”「G-80」

「G-80」

写風人さん
人気動画「おやじキャンプ飯」でも使っていたあのグローブです! 焚き火専用で、料理や薪ストーブを扱う際も手首や腕をすっぽり覆って火傷から守ってくれます。

多少ゴワゴワ感がありますが、だからこそ薪を大量に掴んだり運んだりも可能。私も冬の薪ストーブライフはG-80と共に過ごしています。

この中で「ベスト1」を選ぶとしたら・・・?

G-4を装着して斧を使用している様子

全グローブを所有し、用途によって使い分けている写風人さん。すべてが愛用モデルといってもいいほどですが、「1つだけ買うとしたら?」と聞かれたら……?

写風人さん
G-3とG-4で悩みますが、やっぱりG-4かな。ラインナップの中で斧を握った感覚が一番良いし、ベルクロストラップで装着も簡単。

春から夏にかけての薪割りは、手に汗もかくのでついこのグローブを使っちゃいますね。サイズは私の手にドンピシャで、外縫いの感触も好きです。

オーソドックスなG-1を入り口に、色々使ってみてベストモデルに出会った写風人さん。すべてを揃えることはなかなか難しいですが、上記を参考に自分に合ったモデルを試してみると良さそうですね。

さて、続いてはサイズ感をチェックしてみましょう!

サイズ感をイメージしてみよう

写風人さんの手

次はサイズ感をチェック。参考としてすべてLサイズをチョイスしているという写風人さんの場合は……

写風人さん
手長は19.5cmで手囲い(周囲)は24cm。すべてLサイズですが親指と小指が5mmほど余り、中指はほんの少しキツイ感じです。

グリップスワニーのホームページのサイズ表

写風人さん
どのサイズがジャストかは、個々の手の厚みや形、装着感の好みで決まります。グリップスワニーのホームページにサイズ表もあるので、選ぶ際は参考にしてみると良いでしょう。

グリップスワニー公式サイト グローブ一覧はこちら

お手入れ方法

ミンクオイルを塗っている様子

革製品は手入れをしないと乾燥して劣化してしまいます。最後はメンテナンスについても、教えてもらいましょう!

写風人さん
使用頻度の高い指の腹などは汚れやすく傷みやすい部分なので、日頃の手入れを怠らないことが大事です。

手順としては、まず使い終わったグローブの土や砂などの汚れをブラシやウェスでこすり落とします。乾燥してカサカサだと感じたら、ミンクオイルを薄く伸ばしながら塗ると良いですよ。

ブラシで汚れを落としている様子

写風人さん
仕上げに馬毛ブラシでブラッシングすると、より光沢感がアップします。

雨で濡れた後は濡れたぞうきんを硬く絞り、表面の汚れた部分をきれいに拭き取ります。内部は新聞紙か軍手をそれぞれの指に突っ込み、風通しの良い場所で陰干しをします。

グローブも私たちの手と同じ、乾燥して荒れてきたらきちんと手入れしましょうね。

一生モノのグローブを手に入れよう

グローブを装着して薪を持ち上げている様子

裸足ではいられないように手も素手ではきつい作業があり、グローブをはめることで強度が増し、危険からも身を守ることができます。サブアイテムのようでじつはとても重要なグローブ、ぜひ“一生モノ”こだわってしっかり選んでおきたいですね。

この記事の監修・写風人さんプロフィール

写風人さん

写風人

1955年生まれ。GRIP SWANYオフィシャルカメラマン。FIRESIDE薪ストーブエッセイ著作家。2019年より南信州に移住し、薪ストーブを中心とした火のある生活を愉しんでいる。Instagramのアカウントは@syahoo_jin

写風人連載「駒ヶ根アウトドアライフ」はこちら

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