ソロキャンプに導入したい!フライパンの最適解は?
皆さんソロキャンプにどんなクッカーを持って行っていますか? 筆者は写真の鍋・フタを簡易フライパンとして使えるクッカーセットをいつも携行しています。しかし、ひとつ悩みが……!
ソロキャンプの朝はいつもフレンチトーストが定番。しかしご覧の通り直径11cmのフタでは、ギチギチで引っくり返すのも一苦労です。
お湯を沸かしたりする分には便利なのですが、写真のように炒め物などフライパンとして本格使いするには、直径が小さすぎてやや使いづらいんです。
実のところ、同じような悩みを抱えている人も案外多いのではないでしょうか?
もう少し大きいサイズで、軽いフライパンが欲しい!
大きめのフライパンがあれば、食パン1枚をそのまま使ったフレンチトーストや、奮発してステーキも焼けるんじゃ……? ただし、荷物の重量がモロに響く徒歩ソロキャンパーの筆者。軽量かつコンパクトが必須条件。
そこで調べた結果、これならと思えるフライパンが3種見つかったので、使用テストの模様をレポートします!
ソロキャンプ料理におすすめのフライパンの条件って?
試してみるのはこの3つ!
今回試すのは、左から、エバニュー「チタンフライパン16・セラミック」、ゼログラム「ラーメンパン UL2」、ユニフレーム 「山フライパン」の3種。
3つのフライパンの選抜基準は上記の2点に着目。ひとつは、一般的な食パン(12.5×12.5cm)が入る直径15cm以上のゆとりのある大きさであること。
そしてもうひとつは、ソロで持ち運ぶのを前提に重量は200g以下、取っ手が折りたためてコンパクトになるものを厳選しました。
フライパンの素材にも注目!
またアウトドア用のクッカーに使用される素材は「アルミニウム」「チタン」「ステンレス」「鉄」の4つがあります。
それぞれ一長一短ありますが、今回は条件の満たされるものを選抜した結果、軽くて取り扱いの簡便な「アルミニウム」「チタン」を使ったフライパンを選んでいます。
▼詳しい素材の違いや特徴については下記をご参考に!
ここからは詳しく3つのフライパンについて見ていきましょう。まずは基本的なスペックをチェックし、次に実際の使用感をレビューします。
【重量120g・チタニウム製】エバニュー「チタンフライパン16・セラミック」
まずは、3つの中で最も軽量なエバニューのフライパンから!
基本スペックは?
本体はチタニウム製。内面には焦げ付き防止のシリコンセラミック樹脂加工が施されています。チタニウムは軽量で耐久性、耐腐食性も高い素材。ハンドルにはシリコンチューブがはめられて、熱が伝わりにくくなっています。
本体重量は約120gと、とても軽いです! 直径は16.5cm、深さは3.7cm、満水容量は約650ml。
ひと工夫アリ!ぐらつかない取手が便利
エバニュー の「チタンフライパン16・セラミック」で良いと思った点は、折りたたみ式取手の構造! このフライパンは取り付け金具の工夫で、取っ手がしっかり止まるようになっており使用しているときの安心感に繋がります。
この手の一般的な折り畳み取っ手は、不安定でぐらつきやすく、あわや中身をこぼすなんて事態も“あるある”な話ですよね。
取っ手はフライパンの外縁に沿うように折りたためます。畳んだときも、取っ手がブラブラしにくいです。ちなみに収納袋は付属しません。
エバニュー チタンフライパン16・セラミック
【重量155g・アルミニウム製】ゼログラム「ラーメンパンUL2」
次は、唯一のスクエア型のデザインが特徴的なゼログラムの「ラーメンパンUL2」。
基本スペックは?
アルミニウムに「Xylan®︎Plus」という強靭なテフロン加工が施されており、焦げ付きにくさにも配慮されているゼログラムのフライパン。持ち手を広げるとロックされ、ぐらつきもないです。
重量は155g、サイズは15.2×14.1×深さは4.3cm。満水容量は約850ml。
袋麺がそのまま入るスクエア型が便利!
スクエア型と言う個性がメリットにも繋がっており、ご覧の通り即席麺の袋をスッポリ収められます。デッドスペースの少ない、四角い形ならではの収納が可能。
またメッシュの収納袋が付いているので、フライパンの中にソロ用調理セット一式を入れて携行することも! 円形デザインよりも収まりが良く、パッキングの際にも便利。
「ZEROGRAM」の刻印がちょうど500mlの印に
内側を見てみると「ZEROGRAM」の刻印が。このロゴの真ん中まで水を入れると、ほぼ500mlなのだそう。インスタント麺の水量は500mlが多いので、この目安は使い勝手が良さそうです。
ゼログラム「ラーメンパン UL2」詳しくはこちら
【重量170g・アルミニウム製】ユニフレーム 「山フライパン 17cm」
最後にご紹介するのは、3つのうち最も直径の大きいユニフレーム のフライパン。
基本スペックは?
本体はアルミニウム、表面はフッ素樹脂加工が施されています。直径はΦ17cm、深さ4cm、満水容量は約800ml。縁がほぼ垂直に立ち上がっているのが特徴。持ち手は頑丈なステンレス鋼で安定感があります。
メッシュの収納ケース付き
グレーのメッシュケースが付属。明るいイエローのロープが暗いところやバックパックの中でもよく目立ちますね。
ユニフレーム 山フライパン 17cm
実際の料理のしやすさは?焦げ付き具合をチェックしてみた
フライパンで重要なのは、やはり料理をしたときの使い勝手。と言うわけで焦げ付き具合を調査すべく、今回3つのフライパンでそれぞれ目玉焼きを作ってみました。
使用する火器は同じガスバーナーを使用。火を通す時間や水も全て同量で統一して実施しています。
フライパンに卵・油を入れ弱火で2分焼く→水を入れる(30ml)→フタをして5分蒸らす
工程をザッと紹介するとこんな感じ。使用したフタは、手持ちのスノーピーク「フィールドクッカー Pro.1」のフタ(Φ17cm)を流用しました。その結果・・・・?
作った目玉焼きを裏返してみると、ここで素材の違いが大きく出ていました。
アルミニウム製のフライパン(ゼログラム・ユニフレーム)は焦げ付きもなし◎
ともにアルミニウム製である「ゼログラム」「ユニフレーム」は派手な焦げ付きはありません。フライパンから目玉焼きを取り出すときも、どちらもスルッと目玉焼きが剥がれてくれます。
チタニウム製(エバニュー)は火加減に注意が必要!
一方チタニウム製の「エバニュー 」は、フライパンを見ると分かる通り、黄身の下あたりが特に焦げ付いていました。これは、他の金属と比べて熱伝導率が低いためか、局所的に高温になってしまった模様です。
他に野菜炒めも作ってみたのですが、やはり均一に火が伝わりづらいためか、やや他の2つに比べると焦げ付きやすい印象を受けました。
しかし、チタニウムの特性として一旦熱すると冷めにくいという長所も! 今回の目玉焼きのような炒め・焼き料理には火加減に細心の配慮が必要ですが、その代わり煮込み料理など汁物を作る際にその性能を発揮してくれそうですね。
「ソロキャンプ向けフライパン」のスペック比較表
ここまで3つのフライパンを使ってみましたが、比較表でおさらいしておきましょう。
製品名 | チタンフライパン16・セラミック | ゼログラム「ラーメンパンUL2」 | 山フライパン 17cm |
サイズ | 径16.5cm 深さ3.7cm | 15.2×14.1cm 深さ4.3cm | 径17cm 深さ4cm |
重量 | 120g | 155g | 170g |
容量 | 650ml | 850ml | 800ml |
素材 | チタニウム/セラミック樹脂コート | Aluminium Alloy 1.2mm/ Xylan®Plus コーティング | アルミニウム/フッ素樹脂加工 |
軽さ重視派には、エバニューがおすすめ
実際使ってみての感想は、とにかく重量の軽さを重視するならチタニウム製のエバニュー を。
エバニュー チタンフライパン16・セラミック
料理のしやすさなら、ゼログラムがおすすめ
料理のしやすさで言うと、ゼログラムのフライパンが細部にまで気の効いたデザインで扱いやすい印象です。
コーナーに取手が付いているため、お湯を沸かしたときも注ぎやすく、しっかりハンドルも固定されるので使っていてストレスがありませんでした。コレは円形デザインにはない魅力。フライパン兼鍋としてコレ一つで完結できるレベルです!
ゼログラム「ラーメンパン UL2」詳しくはこちら
とにかく焦げつきにくさを重視するなら、ユニフレームがおすすめ
最も焦げ付きにくさを重視するなら、ユニフレームの「山フライパン」がツルツルっと食材が剥がれてくれますよ。フライパン自体の厚みもしっかりしていて、熱が均等に伝わってくれました。
ユニフレーム 山フライパン 17cm
使い勝手の良い軽量フライパンで、ソロ飯をランクアップ!
重量200g以下、コンパクトになるフライパンをひとつ荷物に加えるだけで、ソロキャンプのご飯事情が大幅にレベルアップ。ご紹介した3種のフライパンの中から、あなたのスタイルに合わせて選んでください!