ベルモントの「ステンレスクロス」って、知ってる?
キャンプで美味しい料理を楽しんだあとは、クッカー、カトラリー、シェラカップ、テーブルなどなど、たくさんのアイテムを毎回きれいにする必要がありますよね。ですがキャンプ場では、ギトギトの汚れを落とすのが大変。
今回は、そんな汚れを洗剤いらずでキレイに洗えて、さらには錆までスッキリ落とせてしまう、ベルモントの「ステンレスクロス」を紹介します!
ステンレス素材のスゴイやつ
生地がすべてステンレスで、クッカーにこびりついた焦げつきなどのしつこい汚れに対してゴシゴシ使っても全然ヘタレないつくり。触ってみるとザラザラしているわけではなく、しなやかで、強く握っても痛みやケガなどは心配なし。いわば金タワシと布のハイブリッドのような素材です。
いろいろなキャンプ料理の道具、洗ってみました
では実際に、キャンプ料理をして汚れてしまった道具たちをステンレスクロスで洗ってみましょう。素材の違いや汚れの具合によってどのような結果になるのか、いざお掃除!
ベルモント ステンレスクロス
①「チタン製」クッカー(黒ずみ汚れ)
まずはチタン製のクッカーから実践。バーナーでの使用が大半ですが、たまに焚き火調理でも活躍するため外側の黒ずみが目立ちます。
最初から手ごわそうな汚れですが、果たしてキレイになるのでしょうか!?
水に濡らしながら黒ずみ汚れが気になる部分を擦っていきます。少し強めに擦ると、ざらざらと汚れが落ちるような手ごたえアリ。
そのまま夢中で洗い続けると徐々に汚れが落ち、その汚れで水が濁ってきました!
そして洗い終わりがコチラ! 円形の模様がハッキリと見えるようになり、黒ずみはキレイに落ちました。気になる擦ったあとの傷は、ほとんど目立ちません。
②「アルミ製」クッカー(スス汚れ)
お次はアルミ製。見事なまでに焚き火のススで汚れた、年季の入ったクッカーです。ここまでいったら誰しも諦めるレベルですが、ステンレスクロスの実力を測るにはもってこい!
多少クッカーを濡らし、あとはひたすら擦ります。開始直後はほとんど手ごたえがなく、ならばと力を入れて擦ってみると一筋の銀色が出現! その場所をきっかけに、本来の銀色の面が拡大していきました。
しかし、今回はここまでで断念……。確かに汚れは落ちるのですが、相当な力で擦り続けなければなりません。今回、すべてキレイにするには時間も体力も足りませんでした。
加えて、アルミ製のモノは、擦った場所の傷が目立つことが分かりました。
③「樹脂製」食器・カトラリー(油脂汚れ)
プラスチックや樹脂製の食器は、油脂が付くとヌメリがなかなか取れません。スス汚れには対応できましたが、油脂汚れはどうでしょうか?
やっぱり洗剤を使わないと落ちないんじゃないの? と、半信半疑でしたが結果、樹脂製食器の油脂汚れもしっかりとカバー!
スポンジを使うときと同じように数回擦ってあげるだけで簡単に落とせました。
④「ステンレス製」シェラカップ(油脂汚れ・黒ずんだシミ)
ステンレス製のシェラカップは、アヒージョをした後の状態でオイルがたっぷり。今回のように調理用としてヘビーに使用しているため、底のフチには黒ずんだシミが目立ちます。
ひと通り全体をステンレスクロスで擦り、底のフチも重点的に力を込めて擦って水で洗い流しましたが、黒ずんだシミは落とせませんでした。ただし、油脂汚れはキレイに落とせています。
ステンレス製の食器に対しての傷つき具合はほぼ無いので、安心して使用できました。
⑤「ステンレス製」テーブル(錆)
お次はステンレス製天板を採用した、ユニフレーム「焚き火テーブル」の登場です。目立つ汚れもなさそうですが……。
毎度撤収時に拭き掃除をしているんですが、改めてよく見ると、表面に錆汚れが……。水拭きでは落ちなくて、地味にイヤ~な存在感を放ちます。
点になっている錆に狙いをつけ、指先にステンレスクロスを巻いて掃除開始。
表面がツルツルしているのであまり力が入らず多少苦戦しましたが、しばらく擦り続けるとキレイに消滅! 汚れ自体が小さく、表面にうっすらとできた錆だったこともあり、さほど時間はかけずに落とせました。
⑥シングルバーナー(油脂汚れ・錆)
最後に、毎度のキャンプで活躍しているシングルバーナーをキレイにします! 使用頻度が高いわりに、あまり掃除していない人も多いのでは?
油脂や食材のカスなどが飛び散り、頑固な汚れがゴトクに付着。あとは全体的に錆汚れも目立ちます。
少しだけステンレスクロスに水を含ませて水拭きしてみます。
ゴトクのベトついた油脂汚れや、バーナーヘッドの周囲にある錆つきなど見事に取れました! ステンレスクロスは布と同様の柔らかさなので、細かい部分の汚れを取るのにも適しています。
使用して気になった3つの点
最後に、使用していてどうしても気になった3つのことをご報告。1枚あると非常に助かるアイテムですが、この3つだけは知っておいてほしい情報です。
①素手で使うと手が汚れる&鉄くさくなる
ステンレスクロスはスポンジのような吸水性がほぼなく、落とした汚れが手にどんどん付着します。錆やススなどの頑固な汚れを落とすほど、手の汚れが酷くなり、そこに鉄くささも加わってきます……。
気になる方は、ゴム手袋などを着用しての使用がおすすめです。
②傷つきやすい素材がある
アルミ製のクッカーの汚れを取ったときのように、力を込めて擦ると素材によっては傷が目立つこともあり得ます。
③サイズが小さい
サイズは約10×10cmと、かなりコンパクト。今回使ってみて、小型のシェラカップやソロ用クッカーなどにはちょうどよかったのですが、大物の焚き火テーブルに対しては物足りなさを感じました。もう2回りほど大きいサイズがあってもいいですね。
「バーナーパッド」として使えるのかも試してみた
このステンレスクロスは洗う用途だけではなく、バーナーパッドとしても使えることも特徴。ゴトク形状の違うシングルバーナーをいくつか用意し、その使用感をチェックしました。
ガスカートリッジ一体型バーナーの場合は輻射熱に注意する
バーナーパッドを使用するときに注意したいのが輻射熱。輻射熱とは「バーナーパッドに蓄積した熱が、遠赤外線によってガスカートリッジへ伝わってしまう現象」のことで、熱膨張したガスカートリッジが爆発してしまう恐れがあります。
そのため、ガスカートリッジ一体型バーナーの使用はなるべく避け、どうしても使用する場合は弱火までにしましょう。
使用時はゴトクのサイズに注意
Amazonで購入したノーブランド品で、3点のゴトクで支えるガスカートリッジ分離型の場合。ステンレスクロスがゴトクのサイズと合わず、バーナーヘッドに直接当たって使用不可。
ガスカートリッジ分離型・SOTO「レギュレーターストーブFUSION」のゴトクでも試してみましたが、ステンレスクロスがギリギリ端に載っかる程度で非常に不安定。
ガスカートリッジ一体型・SOTO「レギュレーターストーブ」であれば使用はできそうでした。ただ、ゴトクが細いため少し不安で、バーナーヘッドとの距離もギリギリになってしまいました。
ここまですべてのバーナーが使用するには不十分な安定性でしたが、一点「これは便利!」と実感できたバーナーがありました。それではその実例をご覧ください!
メスティンでご飯を炊いてみる
バーナーパッドとしてより安定して使用できる、イワタニ「カセットガス ジュニアコンパクトバーナー」を用意し、メスティンでご飯を炊いてみます。
輻射熱を防ぐため火力は抑えながら加熱します。ステンレスクロスが機能し、熱がメスティンの底全体に伝われば弱火でも問題なく炊けるはずですが、果たして結果は……。
フタを開けると、炊きムラのない見事な炊きあがりに! シングルバーナーのまま加熱をすると、どうしても熱が集中してしまい焦げやムラができてしまうのですが、底にも焦げはなく美味しくいただけました。
料理道具と一緒に持っていこう!
キャンプ料理をして、洗剤を使わず水だけで洗って様々なアイテムをピカピカにできるなんて、かなりの優れものだと感じました。またバーナーパッドとしても使用できるのもお得感があり◎。環境に優しく、しかもかさばらないので、間違いなく、キャンプにマストなアイテムですよ。
ベルモント ステンレスクロス
執筆:髙橋敦