アウトドアギアもハイテク化が進む時代……!
かつては考えられなかった画期的な新素材の登場や、LEDやソーラーパネルなどの技術の進歩で、アウトドアギアもどんどんハイテク化が進む昨今。
このままハイテク化が進めば、“これからのキャンプってどうなるんだろう?”なんて考えることありませんか? 今回は、そんな未来のアウトドアシーンへの想像を喚起させる7つの次世代ギアをご紹介していきますよ!
ハイテクギアで未来のアウトドアシーンはどう変わる!?
明る過ぎるLEDランタン「クレイモア」シリーズ
こちらは、以前CAMP HACKでも詳しく機能を検証した新星LEDランタン「クレイモア」。LEDランタン人気を牽引してきた「ルーメナー」シリーズの1300~1800ルーメンを超える、最大2700ルーメンという驚異の明るさを誇ります(「クレイモア ULTRA+」Lサイズの明るさ)。
左が「クレイモア プロ(最大2500ルーメン)」、右が「ルーメナー2(最大1500ルーメン)」と写真で比較してもこの通り、光量の差は一目瞭然です。
ただ、確かに便利なんですが、ガソリンランタンの雰囲気ある灯火やポンピングの奥深さなど、ハイテクに逆行する部分がキャンプの醍醐味でもあり……。いくらハイテク化が進んでも、キャンプに感じるノスタルジーは失われて欲しくないものですね。
PRISM クレイモアプロ L
PRISM クレイモア ULTRA+ Lサイズ
超小型の浄水器 ソーヤー【ミニ】と【マイクロ】
ちょっと太めのストロー? に見えなくもないこのアイテム。なんと、このコンパクトさで水をろ過できる浄水器なんです。
携帯浄水器にはポンプ式やボトル式の「GRAYL」などもありますが、ストロー式はそのまま飲めば自動的にろ過をしてくれるという、とてもラクな工程で飲めるタイプ。
本体をペットボトルに直接取り付けられるほか、付属の0.5Lパウチでろ過した水を別容器に移して携帯するという使い方も可能。ストロー式は、自分の好きなスタイルを選んで使えることが魅力です。
このコンパクトさと汎用性、そして3600円(税抜)というコストパフォーマンスの高さもあって、海外旅行やハイクを楽しむ方にとって大人気の製品です。また災害時にも役立ってくれそうですよね。
そして、2019年には新作「ソーヤー マイクロスクィーズフィルター」が登場! さらにろ過させるスピードをアップさせたことで話題に。
どちらも超小型ですが「ソーヤー ミニ(50g)」と比べると2g重く、お値段は400円ほど高くなっています。1gでも軽くするならミニ、楽にろ過したい方はマイクロスクィーズの方を選ぶのが良さそうですね。
タイムラグなくろ過できる浄水技術がさらに進めば、キャンプ場のお風呂やフェスの臨時シャワールームなんかも、川から直接水を引けるようになって増設が簡単になるハズ。アウトドアお風呂事情に革命が起きる日も近い?!
ソーヤー ミニ
ソーヤー マイクロスクィーズフィルター
ここまでコンパクトになったジンバル付きカメラ オズモポケット
「ジンバル」とは、振り子の原理を応用することで、蕎麦の出前機のように常に中心部分の安定を保つ仕組み。そして、この原理をもっとハイテクにして、センサーで傾きを感知、小型モーターでカメラの向きを常に安定させるのが最新のジンバル機能です。
要するに、ものすごく高精度で手ブレを防止してくれる機能付きのカメラだということ。それがここまでコンパクトになったのは、まさに驚異的な進化。これで、素人でも恐ろしく滑らかな動画が撮影できちゃいます。
さらに、4Kの動画と1200万画素の写真撮影が可能。独自の3×3のパノラマ撮影機能は、テント内の撮影にも最適ですよ。
今後もっとジンバルの小型化が進めば、そのうちスマホにも標準搭載されて、プロ顔負けの動画を誰もが手軽に撮影できる時代がきちゃうんでしょうか。
DJI オズモポケット
指でこすると穴を修復できる新素材!ナノキュアテント
「おいおいマジかよ」と言いたくなる世界初のテントがこちら。軽量で耐水性のあるナイロンリップストップ生地の両面に施された特殊コーティングに、指の熱が加わると小さな穴なら自己修復するという驚異の新素材を採用。
そのうち折れてもこすればくっつくポールなんていうのも登場しちゃうかも……!
広さは3〜4人向けながら、パーツを極力少なくすることでわずか3分で設営が可能、重さは3.6kgと少々重めですが、その他の性能もよく考慮された秀逸なテントです。
尚、こちらはクラウドファンディング商品のため、入手したい場合はrakunewにて支援するという流れに。ただし、現在は残念ながら販売再開時期未定のため、販売時期確定のお知らせを待つしかないようです(2019年6月29日現在)。
こんなユニークな素材が出てくるなんて……これからのテントやタープの将来は「こすれば直る」が新しい選択肢になるかも!?
レベルが高過ぎる消臭タオル ミルスペック
「長期間密閉される潜水艦という環境の中でも、快適に過ごせるように”匂わないタオル”を作って欲しい」という、防衛庁の依頼から生まれたこのタオル。
繊維に固着した消臭分子がニオイ成分と結合、分解・消臭する糸「Breeze bronze」を生地に採用、洗濯してもその消臭機能は永続的というから驚きです!
アメリカ軍が採用する製品規格の総称「mil-spec(ミルスペック)」と名付けられたのも納得の、まさに軍規格のハイスペックタオルなんです。
サイズはSとLの2サイズ展開で、それぞれクールなデザインのポーチが付属して携行にも便利。
こんなハイレベルな消臭繊維が開発されてくると、どんなに汗をかいても無臭のアウトドアウェアがスタンダードになる日もそう遠くはないかもしれませんね。
mil-spec(ミルスペック) タオル Lサイズ
mil-spec(ミルスペック) タオル Sサイズ
もはや火いらずで調理できる電子クッカー モーフクッカー
こちらは充電式の電子クッカー。ホットプレートのようにクッカーの自体の底面が熱くなるから、火などの熱源は一切不要! オプションの充電用ソーラーパネルもセットで揃えれば、もはや電源確保すら心配無用の最強クッカー。
しかも、サイドのシリコン部分は高さを3段階に調節可能。これ1台でホットプレート・フライパン・ポット・グリルプレス・オーブン・高速ウォーターボイラーの計6種の調理器具に変化するんです。
ここまでくると、未来のキャンプでは他の調理器具やコンロ、燃料すら不要に……!? ですが、やっぱり炭火やダッチオーブン調理の”おいしさ”を超えるにはまだまだ時間がかかりそうですね。
こちらもクラウドファンディングで支援を募集していた商品で、現在は残念ながら販売再開時期未定です(2019年6月29日現在)。詳細はrakunewからチェックしてみてください。
スマホで送風をコントロールできる焚き火台 ファイアピット
そして最後にご紹介するのはバイオライトから発売された「ファイアピット」。サイドに搭載された充電式の送風ファンが、燃焼効率を飛躍的にアップしてくれる焚き火台なんです。
ただし、キャンプストーブのように焚き木を燃焼させて発電する機能はありません。
特筆すべきは、送風ファンの風量コントロールなどの操作をスマホアプリで行えるところ! さらに、別売りのソーラーカバーは、収納バッグとしての使用はもちろん、ソーラーパネル搭載でバッテリーの充電までできちゃうんです。
「焚き火」というキャンプのアナログな醍醐味はそのままに、デジタルツールで操作性を向上させたいいとこ取りのファイアピット。未来のキャンプの1つの理想形としての可能性を秘めたギアなのかもしれませんね。
バイオライト ファイアピット
未来のキャンプはいいとこ取りで楽しみたい
キャンプの醍醐味である要素の多くは、そのままハイテクに置換すると失われてしまう要素でもあり……。なんでもかんでもハイテク化するのでなく、結局のところバランスが肝心なのかもしれません。未来のキャンプは、アナログとデジタルのいいとこ取りで楽しみたいものですね。